東京・麻布台の飯倉交差点。
右斜め前に進んで行くと、
ロシア大使館があり、
さらに進むと六本木。
その飯倉交差点の角に、
商業界会館。
1966年建造。
入口にはバリケードが張られ、
切ないけれど取り壊しになる。
森トラストに売却されたからだ。
これで商人の殿堂は消える。
そんなこと当り前さ!
建物は永遠ではない。
志だけはつなごう。
とは言っても、切ない。
建物の前の道路は、
東京タワー通り。
坂道を登っていくと、
その東京タワー。
こちらは多分、永久に不滅です。
戦争でも起こらない限り。
ゴジラでも現れない限り。
ゴジラ映画のプロデューサーは、
富山省吾さんで、
大学時代に付き合いがあった、
1年先輩。
富山さんは学生時代に、
年間、300本からの映画を、
映画館で観ていた。
はじめから映画人を目指した。
あの映画を見るたびに、
東京タワーの下の商業界会館を思った。
いとも簡単に壊された。
コロナは時間を早める。
自分で言っておいて、
自分で切なくなる。
これは自業自得か。
東京タワーの向かいに、
機械振興会館がある。
この建物も1966年9月竣工。
その6階でセミナー。
主催は一般社団法人流通問題研究協会。
略称IDR。
IDR会長は玉生弘昌㈱プラネット会長。
専務理事の橋本佳往さん。
その第39期IDRチャネル戦略研究交流会。
今期も5月から始まって、
来年3月に終了する。
今期のテーマは、
「コロナとの共存を模索する中での“再始動2022”」
第1回講師を務めた。
午後3時過ぎから1時間半ほど、
楽しく語りきった。
今日はトラブル続き。
まず私自身が、
パソコンを家に置き忘れてきた。
こんなことは初めてだ。
パワーポイントがそのパソコンに入っていた。
ペーパーのレジュメは用意されていたので、
それを使って講演をするかとも思ったが、
パワポをメールで送ってもらって、
何とか間に合った。
年を取ってくると、
こんな単純なミスをする。
そのあとも、
パソコンの電源が落ち始めたり、
パソコンを変えたり、
講義をしながら、
状況はどんどん変わった。
しかし事なきを得て、
語り終わった。
みなさん、ご迷惑をおかけしました。
講演が終わって事務局と写真。
左から事務局の元満あさぢさん、橋本専務、
そして研究員の池田拓生さん。
お世話になりました。
ありがとうございました。
さて商人舎流通スーパーニュース。
次々に決算が発表されている。
ヤオコーnews|
年商5360億円5.5%増・経常利益4.9%増の33期連続増収増益
㈱ヤオコーの2022年3月期決算。
営業収益5360億円(前期比5.5%増)、
営業利益241億円(7.2%増)、
経常利益233億円(4.9%増)。
33期連続増収増益。
営業利益率4.5%、経常利益率4.3%。
3月末のグループ店舗数は192店舗。
ヤオコー177店舗、
エイヴイ13店舗、
フーコット2店舗。
言うことなし。
しかし言うことなしだからこそ、
慢心が出やすい。
それが危うい。
サミットnews|
’22年3月期は年商3237億円0.9%減・経常利益32%減
営業収益3237億円(前期比0.9%減)、
営業利益92億円(27.6%減)。
経常利益95億円(31.8%減)。
「コロナ特需の2021年3月期を除くと、
売上高、各利益すべてで
過去最高の数値となった」
減収減益だが、
前年が特需の異常決算だった。
それ以前と比べると、
増収増益の最高収益。
売上高営業利益率は2.9%、
同経常利益率は3.0%。
服部哲也社長。
「感染者数が増えた時期の店舗運営は、
社員が皆で役割分担して、
こなしていこうという体制ができていた。
だから1年間、1店舗も休まず運営できた」
「業績は減益だったが、
コロナという我々の努力とは
関係のないところででき上がった数値なので、
気にしていない」
店長たちに言っている。
「上振れした分、
自分たちの実力の成し遂げた分を
しっかり把握したうえで、
2023年3月期に取り組まなければならない」
関西フードマーケットnews|
統合初決算は売上高2843億円・純利益84億円
イズミヤ㈱、㈱阪急オアシス、
そして㈱関西スーパーマーケットなど。
持株会社が㈱関西フードマーケット。
売上高2843億円、
営業利益58億円、
経常利益49億円。
負ののれん発生益が計上されて、
当期純利益84億円。
イズミヤ、阪急オアシス2社の通期と、
その他の第4四半期の連結数値だ。
だから関西フードマーケットの来期は、
売上高3840億円、
営業利益80億円、
経常利益75億円を見込んでいる。
再出発の年度だ。
私には感慨深い。
和田満治さんのイズミヤ、
北野祐次さんの関西スーパー、
堀内彦仁さんのニッショー。
そして千野和利さんの阪急オアシス。
それらが統合して、再出発する。
コロナは経営統合を早める。
アメリカやヨーロッパの、
小売流通業の長い歴史が、
私たちの日本で、
早回しで展開される。
〈結城義晴〉