今日は東京都内を、
南砂町から有明へ。
最後に有明ガーデン。
2020年6月17日、
グランドオープン。
新型コロナ感染拡大によって、
4月24日の開業予定が遅れた。
住友不動産の開発。
湾岸・有明の中心地の約10.7ヘクタール。
店舗数202の大型商業施設、
劇場型ホールと劇団四季専用劇場、
大規模な温浴施設。
749室のハイグレードホテル、
約1500戸のタワーマンション。
核店舗のイオンスタイルは、
5月15日にオープン。
ダイソーの300円ショップ「スリーピー」
ファッション54店、雑貨60店、
サービス40店、レストランカフェ26店、
フードコート13店。
それに食品販売9店。
無印良品は2020年12月3日に、
ホテル棟の1階から3階に、
関東最大でオープン。
良品計画news|
関東最大の百八貨店「無印良品 東京有明」開設
良品計画のほぼすべての商品が揃って、
百貨店を超える「百八貨店」を標榜する。
こちらには来たことがなかった。
2階の家具インテリア売場は、
生活シーンごとに、
シチュエーションをつくる。
無印良品のリノベーション。
ファブリックス売場は、
米国ベッドバス・ビヨンドのようだ。
そして家をつくるコーナー。
1階は食品とCafé&Meal MUJI、
MUJI Bakery。
バルク売場は国内最大級だろう。
無印良品は、
堤清二さんの西武セゾンから生まれた。
本体は西武百貨店と西友だった。
そしてファミリーマートが育った。
多くの事業が生まれたなかで現在、
最も有望な成長ビジネスが、
良品計画だ。
無印良品のもととなったのが、
西友の「素材缶詰」だ。
それが開発されたころ、
私は社会人となって、
販売革新編集部に入った。
その直後に、
「素材缶詰」開発の特集が組まれた。
その素材缶詰は、
㈱ドゥ・タンク・ダイナックスが、
主体となって開発された。
㈱ドゥ・ハウスの前身の会社だ。
それが無印良品となって、
さらに現在に至る。
感慨深い。
日経新聞「世界インフレの実相(1)」
「歴史的な物価高が世界を覆っている」
「インフレターゲット」などと言って、
2%のインフレを実現させようとしたが、
それがどうしてもできなかったのに、
いまや黙っていても物価高が進む。
「日米欧30カ国の4月の生活費は
1年前と比べ9.5%上がった」
2ケタに届きそうだ。
「上昇ペースは、
新型コロナウイルス禍前の7倍に達し、
経済のみならず政治も揺らす」
ウクライナ危機に、
中国のゼロコロナ政策。
資源高と供給制約の連鎖。
「世界経済は分業と協調で
コストを抑えて成長してきた」
「そのグローバル化が逆回転し、
ブロック化の反動が頭をもたげる」
「複合的な危機の下、
生活費の上昇が続けば
社会の不満は膨らむ」
「歴史的な物価高に
世界の結束が試されている」
ときれいなことを書くが、
それが分断の方向に向かっている。
朝日新聞「折々のことば」
第2408回。
経済人が理性と自由を
謳歌(おうか)できるのは、
誰かがその反対を
引き受けてくれるおかげだ。
(カトリーン・マルサル)
「自己利益を動機に
ひたすら合理的に行為する
“経済人(ホモ・エコノミクス)”を軸に
市場を考える経済学は歪(いびつ)だ」
カトリーン・マルサルは、
スウェーデン出身のジャーナリスト。
「日常生活をケアする
人や職業がなければ、
経済人としての彼らの活動もない」
「経済の根底にはつねに
人の身体的生存がある。
経済学もそこから構築しなおすべきだ」
『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』から。
この本は世界20カ国語に翻訳され、
ガーディアン紙の年間書籍大賞となった。
無印良品も小売業、サービス業も、
経済の根底を支えている。
そしてそこには、
人の身体的生存がある。
経済学もここから、
再構築しなければならないし、
インフレにも、
ここから立ち向かわねばならない。
〈結城義晴〉