全国の新型コロナ感染陽性判明者数。
20万9694人。
1日の陽性者数過去最高。
NHKがまとめた時系列グラフ。
東京都が2万9036人。
3万人に手が届く。
大阪府も2万1860人。
2万人以上は1都1府。
1万人以上は5県。
神奈川県1万6554人、
愛知県1万4801人、
埼玉県1万2892人、
福岡県1万1188人、
兵庫県1万0152人。
オミクロン株のBA.5の威力。
感染すれば軽症と判断されても、
10日間の自宅隔離生活を指示される。
「オミクロンはただのインフルエンザだ」
などとは言っていられない。
横浜商人舎オフィスで、
抗原検査をした。
これを両方の鼻の穴に突っ込む。
そしてこの液体と揉む。
それをキットの検査器に3滴垂らす。
陰性の[C]となった。
そこで横浜から横須賀線に乗り込んで、
赤羽へ。
1本でつながっていて、
便利だ。
大暑を過ぎて、
空はちょっと秋めいてきた。
それでも東京の最高気温は、
33.6℃。
横浜が32.2℃だから、
東京のほうが暑い。
㈱西友の本部を訪れて、
大久保恒夫さんのインタビュー。
いつも笑顔で、
「わが社はおかげさまで、
絶好調です」
1時間ちょっと、
話をして、
大いに満足。
ありがとうございました。
そのあと、赤羽店を視察し、
写真撮影。
絶好調の理由は歴然。
店が蘇っている。
掛谷愛さんにご案内いただいて、
一緒に写真。
掛谷(かけたに)さんは、
経営企画本部広報部ディレクター。
プロパーで西友一筋。
渡邊紀征さんが社長の時代に入社した。
私はそのころ㈱商業界の取締役で、
販売革新の編集長だった。
その後、社長に就任して、
販売革新2004年6月号巻頭言に、
「リー・スコットへの手紙」を書いた。
今でも残っている。
それを渡邊さんが読んで、
翻訳して米国のスコットさんに送ってくれた。
読み直してみると、
我ながらちょっといい。
掛谷さんにそんなことを話した。
西友の看板の前で、
写真を撮らせてもらった。
1977年に西友の取材を始めてから、
もう45年が経過する。
最初のころの本部は、
池袋西武百貨店の隣の雑然とした建物にあった。
その後、サンシャインビルができると、
その四十数階に本部は移った。
高層ビルから東京の街を見下ろして、
小売業の商売ができるのか。
そんなことを思った。
当時、シアーズ・ローバックが、
シカゴのシアーズタワーを本社にしていた。
西友セゾンもそれに倣ったのか。
その後、ウォルマートに買収されると、
本部費を下げるために、
赤羽店の2階に移動して今に至る。
今のほうが西友らしい。
上野光平先生を思い出す。
上野先生は大正13年(1924年)生まれで、
イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さんと、
同年だった。
小売業界の誰からも尊敬されていた。
ダイエーの中内功さんから、
スカウトされかかったが、
西友に留まった。
しかし63歳で逝去された。
オーナーの堤清二さんは、
昭和2年(1927年)生まれ。
大学と政治活動の後輩の堤さんに請われて、
西武百貨店に入社した。
その後、西友ストアーを創業して、
支配人や副社長を歴任し、
最後は流通産業研究所理事長・所長。
人柄はすこぶる穏やか。
業界随一の読書家、勉強家で、
高くて広い視野をもっていた。
日経流通新聞の最終面全面に、
1カ月に1回、「流通論壇」を書いていた。
その月に発刊された最新刊を、
何冊も何冊も丁寧に読み込んで、
的確なで鋭い分析をしていた。
私はその上野光平の「社外の弟子」だった。
今でも雑誌や本を出すたびに、
上野先生の眼鏡にかなうか、と考える。
今年の商人舎1月号の特集のまえがきに、
その上野光平さんの文章を引いた。
私の手元にある西友ストアーの社内報、
1967年6月の「今月のことば」からの引用だ。
「私たちに課せられた
課題の大きさに比べて、
私たちの仕事の質の低さに
いらだたざるを得ないのも
事実であります」
「私たちの課題は、
“最高で比べるものもない”
ということであります。
私たちの規模と社会的責任とは、
私たちに最高かつ無比の
仕事のレベルを要求しております。
私たちはこの要求に
応えなければなりません」
「商品部の諸君、
あなた方は戦略商品群について、
“最高で無比の”戦略体制を
実現しているのでしょうか」
「管理部の諸君、
あなた方は経営管理の精度と
合理化と管理コストにおいて、
“最高で無比の”業績を
達成しているのでしょうか」
「店舗の皆さん、
あなた方は高い労働生産性と
低い店舗コストによる運営によって、
“最高で無比の”店舗運営を
しているでしょうか」
「課題への挑戦には、
自己満足のひとかけらも
許されないのです」(上野光平)
大久保さんの話から、
上野さんの言葉を思い出した。
「課題への挑戦には、
自己満足のひとかけらも許されない」
今日、日経MJから、
第55回小売業調査が発表された。
セブン&アイとイオンが、
10年ぶりに逆転した。
それは、
商人舎5月号[特別企画]
セブンとイオン「逆転のダイナミズム」
しかし日経MJでは、
どういうわけか西友が、
ランキングに載っていない。
月刊商人舎6月号特集は、
2022決算を俯瞰する
ポストコロナの小売業、どこへ向かうのか?!
この特集では、西友もランキングした。
第15位で営業収益7373億円。
今も大久保西友は、
「高い労働生産性」と
「低い店舗コストによる運営」によって、
“最高で無比の”店舗運営を、
目指している。
〈結城義晴〉