2022年の9月に入った。
愛でたい。
しかしニューヨーク外国為替市場。
1ドル140円台に下落。
140円台は1998年8月以来、
24年ぶりの「円安」。
今年に入ってから25円も下がった。
日米の金利差の拡大が、
円売り・ドル買いにつながった。
さらに商品価格は高騰するばかり。
日本は資源を輸入に頼っているから、
貿易赤字が拡大して、
円安が進む。
どこまで行くのだろう。
複合危機は続く。
商人舎流通SuperNews。
イオンリテールnews |
清水商事を吸収合併/新潟のドミナント強化
清水商事は、
清水フードセンターを15店展開する。
2023年3月1日を効力発生日として、
合併する。
コロナは経営統合を早める。
それからおせちの予約販売が、
9月1日にスタートした。
イトーヨーカ堂news|
「2023年イトーヨーカドーのおせち」9/1予約受注開始
京・料亭わらびの里 和洋料亭おせち二段重。
(本体価格1万7500円)
イオンリテールnews|
9/1おせち受注開始/前年比1割増の160品目
「享楽円」アイテムばかりだ。
私は今日も、東銀座。
9月だというのに、真夏の日差し。
左の建物が東劇、正面が新橋演舞場。
そして右側の白いビルが時事通信ビル。
その2階の時事通信ホールで、
2022紀文正月フォーラム開催。
2階に上ると、受付が待つ。
「こころにも、からだにも、
おいしい幸せを。
未来へ。世界へ。」
紀文のメッセージ・パネルが、
参加者をお迎えする。
フォーラムは1時半にスタート。
初めに堤裕㈱紀文食品社長のご挨拶。
そして三井忠彦常務取締役、
常務執行役員仕入本部長。
スケソウダラの市場の激変を丁寧に説明。
NHKでも「蒲鉾が直面する危機」と題して、
グローバルな需要の拡大で、
すり身の高騰を報じている。
基調講演は㈱クレオの関智美さん。
マーケティング本部研究主任。
若者の消費スタイルの変化分析は、
新しい視点を提示してくれる。
紀文食品からの提案は、
堀内慎也さん。
年末商戦戦略委員会商品担当。
正月商品の開発を担っている。
堀内さんは、
2022年末年始商戦への取り組みの具体策を、
さまざまな分析をもとに提案してくれた。
フォーラムは2日間にわたって、
同じプログラムで開催される。
全国から参集してくれる受講者は、
各社トップや幹部、バイヤーたちだ。
その受講者が変わる。
だから同じテーマ、同じ内容を、
2日間、講演する。
それでも2日目には、
1日目よりもより良い講演をしようと、
力がこもる。
今日は途中から上着を脱いで、
力が入ってきた。
今、小売業複合危機の最中にある。
コロナ禍はオミクロン株のBA.5となって
爆発的に拡散し、
ロシアによるウクライナ戦争は
終わるどころか泥沼化し、
新たに中国による
台湾の恫喝にまで飛び火する。
商品値上げラッシュは、
2022年末までとどまる気配はないし、
エネルギーコストをはじめとする
諸経費増の要因も解消される見込みはない。
私の提案は、
「複合危機だからこそ、
シンプルに商売しよう!!」
世の中が変わっているときこそ、
商売はやりやすい。
ハレの正月商戦こそ、
お客を楽しませよう。
「享楽円」消費を引き出そう。
一番前の席で聞いてくれたのが、
㈱ラルズ社長の猫宮一久さん。
コーネル大学ジャパン「伝説の1期生」。
今日は紀文食品の弓削渉副社長と写真。
海外事業を担当していて、
その経過などを聞かせてくれた。
仕切るのはフォーラムの運営責任者、
高柳謙一郎営業企画部部長。
紀文正月フォーラムは無事終了した。
これから紀文食品の「営業」が始まる。
高柳さんの檄が飛んだ。
今日の講演の最後に、
三つの引用をした。
マイケル・オークショット。
「変化の時代に選びうるのは、
確実な損失か、不確実な利益かの、
いずれかである」
ピーター・ドラッカー。
「経済活動とは、
現在の資源を未来に、
すなわち不確実な期待に
賭けることである」
「経済活動の本質とは、
リスクを冒すことである」
怖がってはいけない。
勇気を出さねばならない。
失敗してもいい。
松下幸之助。
「雨が降ったら
傘をさせばいいんです。」
事業や仕事に対するシンプルな楽観性。
それが松下さんの真骨頂だ。
正しく見倣いつつ、
秋へ。
〈結城義晴〉