世界保健機関(WHO)。
そのテドロス・アダノム事務局長。
COVID-19パンデミックに関するコメント。
「世界はかつてないほど良い状況にある。
まだたどり着いてはいないが、
終わりが視野に入っている」
新型コロナウイルスは、
中国武漢市で20年1月に、
大規模な集団感染が確認された。
WHOは2020年3月に、
パンデミックを宣言した。
「アワー・ワールド・イン・データ」は、
オックスフォード大学の研究者らの調査機関。
その推定によると、
これまでに世界で6億人以上が感染し、
650万人以上が死亡した。
宣言以来、1週間に報告された死者数が、
最も少なくなったのがこの1週間である。
「ゴールが見えたからといって
走るのをやめるマラソン選手はいない」
エチオピア人らしいたとえで、
対策を緩めないよう呼びかけた。
少なくとも1回ワクチン接種を受けた人は、
世界の7割近くになった。
それでも重症化の危険が高い人に対して、
ワクチン接種率を100%にする。
テドロス事務局長はそんなことを強調した。
しかし重症者や死者数は減る傾向にある。
「終わりが見えてきた」ことは、
何よりも喜ばしい。
さて、
第19回ミドルマネジメント研修会も、
今日が最終日。
2日目の講義内容から6つの設問。
計数管理ではもちろん、
電卓を使って解く計算問題がある。
それ以外は記述問題。
30分のテストが終わると、
一気に会場の雰囲気がなごむ。
お互いに出来栄えを確認し合ったり、
ほっとしたり、残念がったり。
テストが終わって9時から、
研修会3日目の第1・第2講義。
高野保男講師。
タクト企画代表。
作業システムとLSPの第一人者。
(LSPはレイバー・スケジューリング・プログラムの略)
小売業の作業システムの原理原則と、
マネジャーや店長の役割に関する、
わかりやすい講義。
講義が終わると、15分ほどの質問タイム。
㈱関西スーパーマーケットの清水啓介さん。
人事教育チーム所属。
それぞれの質問に対して、
高野先生は自分の経験に照らして、
解答してくれる。
「ヤオコー大好き」と言う、
㈱スタジオアリスの松本美由紀さん。
関東第二グループチーフマネジャー。
高野講師の2時間の講義に、
受講生から感謝の拍手があった。
第3講義を担当する井坂康志さんが、
顔を見せてくれた。
高野講師と私と三人で写真。
その井坂講師の講義テーマは、
「ドラッカー入門・マネジメントの基本原則」。
井坂さんはドラッカー学会共同代表、
ものづくり大学教養教育センター教授。
上田惇生先生亡きあと、
ドラッカー研究の第一人者だ。
私はそう思う。
「現代社会最高の哲人」、
「マネジメントの父」、
さまざまに敬称されたドラッカーの思想を、
わかりやすく講義してくれる。
この講義でもQ&Aの時間を設けている。
井坂さんは真摯にアドバイスしてくれる。
足立さんの質疑には、
「よい質問です」と嬉しそうだった。
残り時間は1時間ほど。
そのなかで、
「ミドルが知らねばならない
流通経営戦略論」を語る。
ゴドフリー・レブハーの、
「チェーンストア理論」。
M.P.マクネア教授の「小売りの輪」論。
それから「業態とフォーマット論」、
そしてコトラーの競争理論。
最後はサービス・イノベーションを、
一気呵成に講義する。
サービス・マネジメントにおける、
「ホッケースティックの関係」は、
忘れないでほしい。
最後の最後は、
「ミドルマネジメントよ、
自ら、変われ!」
自分が変わらねば、
仲間を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
職場を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
店を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
会社を変えることは出来ない。
そして自分が変わらねば、
社会を変えることはできない。
拍手をもらって、
2泊3日の第19回研修会は終了した。
COVID-19パンデミックは、
「終わりが視野に入った」
ミドルマネジメントが、
本当に活躍する時代が再来する。
楽しみだ。
心から健闘を祈りたい。
自ら、変われ。
頑張れ。
〈結城義晴〉