金木犀の季節だ。
香りがいい。
木犀に人を思ひて徘徊す
〈尾崎放哉〉
今日は1日中、
横浜商人舎オフィス。
月刊商人舎10月号の入稿。
今月は山本恭広編集長が、
大作のケーススタディを次々に執筆してくれて、
私は少し、楽をさせてもらっている。
有難い。
それにしても、
村上宗隆。
凄い。
東京ヤクルトスワローズの、
4番打者で三塁手。
ペナントレースの最終戦の最終打席で、
56本目のホームランを打った。
ピッチャーが投げる。
ジャストミート。
フルスイング。
神宮球場の左中間スタンド上段に、
打球はドライブを描いて突き刺さった。
これで王貞治の記録を抜いた。
自身の背番号が55だが、
それも抜いて日本人新記録。
そのうえ、
この試合4打数2安打で、
打率3割1分8厘、134打点、
56本塁打の三冠王。
史上最年少の22歳での三冠王獲得。
福岡ダイエーホークスの松中信彦以来、
18年ぶりの、史上8人目。
今シーズンは5打席連続本塁打も打った。
これもプロ野球新記録。
王貞治を抜いた。
球団は29年ぶりのセリーグ連覇。
この連続優勝にも最大の貢献を果たした。
「村神様」と称えられるのも当然の偉業だ。
最終打席の56号本塁打も、
5打席連続の5本目のホームランも、
この1打席に打たねば達成はできない。
「持ってる」という人もいるだろう。
しかし私は村上の、
猛練習に裏打ちされた自信だと思う。
「打撃の神様」と称された川上哲治。
「球が止まって見えた」と言った。
22歳にして村上も、
その域に到達したのか。
王貞治。
「努力は必ず報われる。
もし報われない努力があるのならば、
それはまだ努力と呼べない」
村上はこの努力をやりきったのだろう。
九州人の大活躍。
うれしい限りだ。
今日は入稿しながら、
オンライン記者会見に臨んだ。
いずれも中間決算の報告。
決算はそれにかかわるすべての人間の、
その期間の成果だ。
成果が出たとしても出なかったとしても、
貴重な努力の賜物だ。
まず、
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱。
略称はU.S.M.Hの2023年2月期第2四半期連結決算。
真ん中が 藤田元宏U.S.M.H社長、
左が古瀬良多副社長(㈱マルエツ社長)、
右へ山本慎一郎副社長(㈱カスミ社長)、
島田諭副社長(マックスバリュ関東㈱社長)。
商人舎流通スーパーニュース。
U.S.M.Hnews|
第2Qは営業収益3532億円・経常利益56%減
営業収益が3532億円(前期は3606億円)、
営業利益が22億円(前期比57.8%減)、
経常利益は24億円(56.2%減)。
全体の業績説明の後で、
事業会社がそれぞれに報告。
マルエツの古瀬社長。
そして質疑応答で、
U.S.M.Hの藤田社長が回答した。
注目されたのがこのスライド。
下期の営業収益の計画。
三つの政策を実行する。
⑴コモディティ価格体系再考
⑵付加価値商品拡大
⑶PB拡大
それぞれに解説を加えたいが、
それは月刊商人舎で企画しようか。
もう一つのWeb会見は、
イオンモール㈱の第2四半期決算発表。
左から岩村康次社長、
岡本正彦常務取締役管理本部長、
そして横山宏常務取締役財経本部長。
イオンモールnews|
第2Q営業収益1941億円/国内・国外とも回復基調
岩村社長が決算説明資料をもとに、
30分ほど国内・海外の業績を丁寧に説明した。
営業収益は1941億円(前期比126.0%)、
営業利益は228億円(116.0%)、
経常利益は185億円(114.5%)の増収増益。
とりわけ海外事業は回復基調にあって、
注力するベトナム事業は
2019年度比では営業収益は244.6%、
営業利益も247.5%。
どちらも2.5倍の伸びだ。
小売業の2022年度中間決算。
店頭営業の仕事はますます困難になって、
減収減益。
その店舗をお膳立てするディベロッパー事業は、
増収増益。
顧客の心が止まって見えるか。
あるいは努力は必ず報われるか。
もし報われない努力があるのならば、
それはまだ努力と呼べない。
これは確かだ。
頑張れ。
〈結城義晴〉