イオン天王町ショッピングセンター。
グランドオープン。
核店舗はイオンスタイル天王町。
朝8時35分からグランドオープン式典。
そのテープカット。
オープンの10時前に、
2000人の顧客の行列ができた。
9時になって開店したら、
顧客がどっと店内に流れ込んできた。
そして1階の食品売場へ。
2階へ向かう顧客も多い。
1階は「フード&ウエルネスフロア」。
スーパーマーケット部門と「イオンリカー」。
それにドラッグストアの「グラムビューティーク」。
この店の目玉「カフェランテ」は、
食のセレクトショップだ。
その1階の食品フロア入り口はブドウ一色。
青果部門が強力だ。
さらに顧客が集中したのが鮮魚部門。
対面売場で生魚を売りながら、
盛んに試食を展開する。
商人舎流通スーパーニュース。
イオンリテールnews|
「イオンスタイル天王町」で10/18「福島鮮魚便」展開
「福島鮮魚便」は、
福島県で水揚げされた新鮮な魚を、
全国に先駆けて限定店舗へ届ける取り組みだ。
鮮魚から精肉、ハム・ソーセージ売場へ。
注目の的は冷凍食品売場。
アット・フローズンのアイテムを、
天王町向けにアソートメントした。
もちろんオープンセールも大展開。
卵は1パック98円。
食品が集客の核となっているが、
2階は「ライフスタイルファッション」と、
「カルチャー」のフロアだ。
中核はトップバリュの「ホームコーディ」。
その隣に無印良品の広大な売場。
ホームコーディとMUJIが、
妙な補完関係にある。
無印は静かなオープニング。
盛んに入会の勧誘をしていた。
その隣がユニクロ。
こちらはまるで、
スーパーマーケットの開業のようだ。
さらに3コインズ・プラス。
3階は「キッズ&ファミリー」、
そして「スポーツフロア」
「スポージアム」は、
イオンリテールのスポーツ衣料ブランド。
それからマシンジム「3FIT」。
㈱ジーフットの「スポーツ・アウトドアシューズ」。
これらの連携は全国初の試みだ。
キッズ・リパブリックは物販に徹して、
この地域のニーズに応える。
さらにフードコートは「かるがもキッチン」。
フードサービス機能を、
1階と3階に配置して、
これも顧客のニーズをキャッチする。
1階にはオープン記念で、
天王町の神輿が出た。
地域を上げてこの店を応援している。
オープン当日の店舗をじっくり見てから、
私は商人舎オフィスに戻った。
第一屋製パン㈱の取締役会に、
オンラインで出席。
「わが社の強み」について語った。
その間、メディアは共同記者会見。
特別に会場をセッティングして、
旗艦店リニューアルの説明と質疑応答。
井出武美イオンリテール㈱社長(右)と、
中野公現(なかのこうげん)イオンスタイル天王町店長。
イオン天王町の店づくりやMD、
そしてこの井出さんのスピーチなどは、
月刊商人舎11月号でたっぷりと紹介しよう。
私の地元での旗艦店大改装。
私の評価は高い。
ご期待いただきたい。
イオンスタイルは「総合スーパー業態」である。
国際的にはハイパーマーケットという。
「ウォルマートスーパーセンター」は、
ハイパーマーケット業態の中の、
ウォルマート社が創造したフォーマットだ。
フォーマットは、
「業態が分化した様々な形」のこと。
これは田村正紀神戸大学名誉教授の定義。
別の表現をすると、
業態の売り方を大きく変えて、
ポジショニングを構築すると、
フォーマットが出来上がる。
だからターゲット社も、
ハイパーマーケット業態の、
「スーパーターゲット」という、
独自のフォーマットを展開する。
Kマート社は、
弱いけれど「スーパーKマート」を営業している。
だからスーパーセンターは業態用語ではない。
これがコーネル大学のロジックであり、
私の持論である。
イオンはイオンスタイルを、
総合スーパーのフォーマットにしようと、
懸命に模索してきた。
そしてこのイオンスタイル天王町によって、
間違いなくフォーマットの完成に近づいた。
総合スーパー業態のピークは、
1997年だった。
いまから25年も前のことだ。
それ以降、業態の衰退が続いた。
しかしフォーマットが創造されると、
この業態が蘇る。
その記念碑のような店である。
月刊商人舎10月号特集は、
「新フォーマット続々!!」
ポストコロナ時代が見えてきて、
「フォーマット」が定着してきた。
これはチェーンストアの大きな節目である。
私はそれがうれしい。
ありがとう。
〈結城義晴〉