1日中、原稿執筆と入稿。
月末と月初めは、
月刊商人舎の仕事に集中する。
山本恭広さんが、
編集長として商人舎に参加してから、
私はずいぶん楽になった。
有難い。
それでも考えること、書くことは、
続けていくし、絶対に手を抜かない。
このブログにも、
月刊商人舎に執筆していることを書けば、
楽に進むのだけれど、
そうはいかない。
1日中原稿を書いて、
家に帰ってからまた気持ちを改めて、
ブログを書く。
昨日の11月1日には、
ホテルニューオータニ東京で、
日本食糧新聞社主催の賞の贈呈式があった。
第55回食品産業功労賞、
第31回食品安全安心・環境貢献賞。
冒頭のあいさつは、
今野正義日本食糧新聞社会長。
原稿に追われていて、
今年は参加することができなかった。
すみません。
食品産業功労賞は、
生産部門と技術部門、
流通・情報部門と外食部門がある。
その流通・情報部門で6人のみなさんが受賞。
よく知る人ばかりだった。
三枝富博㈱イトーヨーカ堂取締役会長、
佐々木淳一㈱日本アクセス代表取締役社長、
森山透三菱食品㈱前代表取締役社長、
川田一光東京青果㈱代表取締役会長兼社長、
荒木章カナカン㈱代表取締役会長。
西田邦生㈱ジャパン・インフォレックス代表取締役社長。
小売業からは三枝さん。
現在、日本チェーンストア協会会長。
佐々木さん、森山さん、
そして荒木さんは食品卸売業、
川田さんは世界最大の青果市場の荷受け。
そして西田さんは、
世界最大の商品マスターを構築した。
情報部門の受賞にふさわしい。
食品安全安心・環境貢献賞は、
㈱ライフコーポレーションと、
ワタミ㈱、㈱クラダシ、㈱デリモ。
ライフコーポレーションの授賞理由は、
「BIO-RAL」による健康増進への取組み。
森下留寿専務が出席して、
挨拶のスピーチをした。
ワタミの授賞理由は、
資源循環に向けた食品リサイクルループの構築。
渡邉美樹会長兼社長が参加していた。
みなさん、
おめでとうございます。
世間は朝鮮半島の話題でもちきりだ。
韓国・ソウルの雑踏事故の話題、
北朝鮮の3発の弾道ミサイル発射。
それから将棋界では、
名人戦のA級順位戦の対局で、
佐藤天彦九段が反則負けと判定された事件。
10月28日の対局者は、
佐藤天彦元名人と永瀬拓也王座。
佐藤は34歳の福岡出身の棋士。
永瀬は30歳の横浜出身のプロ。
私はどちらの出身地にも縁がある。
佐藤は18歳、永瀬は17歳でプロ棋士になった、
両者ともに天才だ。
佐藤はその趣味から「貴族」と渾名され、
永瀬はその勝負に徹する姿勢から「軍曹」と呼ばれる。
順位戦は両者の持ち時間6時間で、
対局は深夜に及ぶことが多い。
その夜の11時ごろ、
佐藤が約30分間ずつ2回、
マスクを外して盤に向かった。
その模様は、
リアルにテレ朝チャンネルで放送されていた。
2月に臨時対局規定が制定されていて、
マスク着用が義務づけられている。
佐藤の行為はこのルールに反するとして、
日本将棋連盟の鈴木大介常務理事から、
反則負けが言い渡された。
鈴木も20歳でプロ入りした48歳の九段。
最近は「見る将(みるしょう)」などと言われ、
自分で将棋は指さないが、
見るだけの将棋ファンがいる。
そんな人たちも含めて、
将棋界は騒然としている。
マスク規定は付け加えている。
判定に不服があれば1週間以内に提訴できる。
そこで佐藤九段はA4版4枚の提訴状を出した。
ここでまた騒然。
成り行きはどうなるかわからない。
佐藤がかわいそう、という同情論。
ルールは守るもの、というある意味の正論。
マスクはもう必要ない、という暴論。
永瀬は卑怯だ、という中傷。
連盟が悪い、という体制批判。
YouTubeで私もこの瞬間を見た。
しかし将棋の勝敗はあくまでも、
盤上で決められるべきである。
私はそう考えている。
ただ、それだけだ。
盤外作戦など、邪道である。
商売に勝ち負けはないが、
その優劣があるとすれば、
店頭で、顧客によって、
決められる。
同じことだ。
盤上以外のことは、
よく話し合って、
理解し合って、
解決してほしいものだ。
マスク着用は、
対局する棋士を守るためのルールだ。
その盤外ルールによって、
守るべき棋士が負けと判定されるのは、
おかしい。
外野からの声も、
必要ない。
商売も、
売れさえすれば何をしてもいい、
という考え方には、
反対したい。
〈結城義晴〉