結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年12月20日(火曜日)

「鎌倉殿の13人」北条義時の最期と会社三代目の「因果応報」

東北地方と日本海側、大雪。
お見舞い申し上げます。

商人舎WebContents。
常盤勝美の2週間ウェザーMD予想。
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強い冬型の気圧配置での週明け。

今週後半もまた日本上空に、
強い寒気が南下する。

そして、
クリスマス寒波。

再び、お見舞い申し上げます。

今日は一日、
横浜商人舎オフィス。

午前中に来客。
齊藤宏さん。
コニカミノルタマーケティングサービス㈱の、
ショッパーデータプラットフォーム執行役員。
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今年は一緒に仕事した。
テレ東ビズの「SURVIVE2030」
お題は「最前線から考える小売りのDX推進」
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今年2月1日に収録した番組。
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MCは入山章栄さん。
早稲田大学大学院経営管理研究科教授。
パネラーは山本慎一郎㈱カスミ社長、
そして齊藤宏さんと結城義晴。

いい討論だった。

その齊藤さんは、
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科を修了、
マスターを得た。

私の講義も履修してくれて、
熱心な勉強家だ。

53歳になったというけれど、
これからが楽しみな人財である。

さて、第61回NHK大河ドラマ。
「鎌倉殿の13人」
三谷幸喜脚本、小栗旬主演。
鎌倉時代の北条義時の物語。
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原作は鎌倉幕府が編纂した、
「吾妻鏡(あづまかがみ)」。

当然、我田引水の歴史書。
それをもとに三谷が脚色した。

1年間、面白かったが、
この日曜日に最終回が放送された。
内容は承久の乱と北条義時の最期。

平安時代の天皇中心の貴族社会から、
鎌倉時代の武家社会への転換が描かれる。

源頼朝が開いた鎌倉幕府を護るため、
二代執権義時は多くの人間を葬り去った。

その数が「13人」だった、
という意外なオチ。

「13人」は二代鎌倉殿の源頼家を補佐する、
「13人の合議制」を意味していた。

ドラマのタイトルは、
それを示しているはずだったが、
脚本家は最後に視聴者を裏切って、
どんでん返しを見せた。

しかも義時は、
悪妻の「のえ」に毒を盛られて、
衰弱し、昏倒する。

歴史上は「加賀の方」と呼ばれ、
義時の死後も暗躍する。
「伊賀氏の変」を起こして、
北条政子と争うことになる。

その毒を提供したのが、
義時の幼馴染で、
親友と思っていた三浦義村。

さらに姉の北条政子が、
倒れた義時の欲する毒消し薬を、
目の前で捨てて、見殺しにする。

北条義時は信頼すべき三人に、
いわば殺されて果てる。

義時の最期の言葉。
「この世の怒りと呪いを
すべて抱えて、

地獄へ持っていく」

脚本の三谷幸喜は、
このシーンを描くために1年間、
丹念に描写してきたと発言している。

三谷自身が凄いシーンだと自負しているが、
それも結局、「因果応報」の思想である。

平家物語のテーマは、
「奢れる者は久しからず」

その平氏はすぐに滅びた。

源氏も実質的に三代で途切れた。
北条氏は16代まで続いた。

ただし北条氏も、
三代執権となった泰時の時代が最盛期で、
四代以降はどんどん衰えていく。

それは吾妻鏡に記されている。

北条氏に続いて、
室町幕府を樹立した足利氏は、
初代将軍尊氏から第15代義昭まで。

最盛期は三代将軍義満時代。
あとは馬なりの時代展開である。

そして安土桃山時代の、
ワンマントップだけの季節を経て、
長期政権の江戸徳川幕府となる。

こちらは265年、
初代徳川家康から、
第15代慶喜まで。

ドラマの最期に若き徳川家康が出てくる。
寝転んで吾妻鏡を読んでいるシーンだ。

家康は平家物語も読んだたろうし、
吾妻鏡も愛読していた。

室町時代は「後鑑」(のちかがみ)に描かれるが、
これは1853年、江戸幕府によって編纂された。
歴史好きな家康の遺志が、
この編纂事業にも反映されているのだろう。

家康はこれらの歴史物を、
読んで、学んだ。

そしてよくよく考えて、
徳川幕府の仕組みを構想し、構築した。

平氏と源氏から、北条氏、足利氏。
最後に徳川氏まで。

少しずつ寿命が延びていく。
それらは「盛者必衰」と「因果応報」に対する、
歴史的学習効果とみなすことができる。

「この世の怒りと呪いを
すべて抱えて、

地獄へ持っていく」

ドラマの中の北条義時の最期の言葉の威力が、
曲がりなりにも北条氏を、
16代まで継続させたのだろう。

企業や会社の寿命も、
三代まで続けば立派なものなのだ。

株式会社商業界の倉本氏も、
二代で潰(つい)えてしまった。

三代目の中興の祖が登場すれば、
そしてその改革が実現すれば、
長期政権が築かれるはずだった。

歴史は面白い。

賢者は歴史に学ぶ。
妙に納得。

〈結城義晴〉

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