月刊商人舎1月号。
大好評発売中。
仮想対談も話題になっています。
川野澄人㈱ヤオコー社長と、
服部哲也サミット㈱社長。
対談のまとめ。
文責は結城義晴。
――川野澄人は「2割強い店づくり」、
服部哲也は「突き抜けて稼ぐ店」。
電気代が高騰し、原材料費や物流費、
建築費が上がり続ける。
人手不足はさらに深刻化する。
それは2023年も変わることがない。
ならば飛躍的な生産性の向上が必須である。
利益があれば、経費は補填できるし、
新投資も可能になる。
競争相手に勝ち抜くことができる。
そのためにどうするか。
ひたすら経費を削減し続けるのか。
それは理の当然だが、
それだけでは足りない。
両利きが求められる。
このとき川野澄人も服部哲也も、
「強い店」「稼ぐ店」をテーマに掲げる。
2割強い店、突き抜けて稼ぐ店。
どちらも圧倒的な顧客からの支持と、
秀逸な社員・従業員なくしては実現できない。
買物する人たちが喜び、
働く人たちが満足する店こそが、
飛躍的な生産性を実現させるのである――。
川野さん、服部さん、
ありがとうございました。
さて今日は午後から東京・大手町へ。
毎月恒例の血液検査と診察。
12月の検査の結果が出た。
ちょっと数字が悪かった。
野菜を良く食べて、
水を飲んで、
運動をすること。
私はもう70歳になったのだから、
副作用のない薬を使って、
気分として無理をせず、
体調管理をすることにしている。
それは田嶼尚子先生の指導である。
早めに終わったので、
丸の内を散策した。
これも運動になる。
向こうに東京駅が見える。
日本の玄関。
振り返ると皇居。
東京駅の南口。
その前にKITTE丸の内。
旧東京中央郵便局。
その跡地を日本郵政が商業施設にした。
丸の内みずほタワー(左)と、
三菱UFJ信託銀行本店ビル。
丸の内仲通り。
ここにアートギャラリーがある。
パヴェル・クルバレク作「ニケ」
1991年制作の鉄製の作品。
1928年、チェコスロバキア生まれ。
ルーブル美術館の「サモトラのニケ」の、
オマージュ作品。
名和晃平のTrans-Double Yana(Mirror)。
2012年製作のアルミニウム製。
人体モデルから3Dスキャンしたデータを、
加工し、さらに再び実体化する。
それが名和の「Trans」シリーズ。
多様なシルエットから、
流動性のある三次局面が生成される。
舟越桂の「私は街を飛ぶ」
2022年、ブロンズ製。
舟越桂は1951年、盛岡生まれ。
木彫を中心に、
神秘的で静謐な人物像をつくる。
これはブロンズに着彩した初の作品。
ベンチアートの「リーチ・マイケル像」
アンリ&ピアール・シャギャーン作
「Matching Thoughts」
2022年制作のブロンズ作品。
アンリとピエールがつくった、
2体で1つの彫刻作品。
澄川喜一の「白のマスク」
1969年製作のポリエステル樹脂作品。
澄川は東京スカイツリーのデザイン監修者。
「MASK」シリーズの一作。
仮面や甲冑が内側の空洞を想起させる。
彫刻の内部の構造を、
なんとか表面に出そうという作品。
よくわからなくとも、
何かを感じ取ればいい。
近代美術と街が融合している。
仲通りでは、
ウェディングドレスとタキシードの、
新郎新婦が写真を撮っていた。
よく歩いて、気分も爽快。
最後に商人舎流通SuperNews。
ファストリnews|
3月に国内従業員年収を最大約40%アップ/人材投資強化
日経新聞朝刊の一面トップにも載った。
㈱ファーストリテイリングが、
3月から従業員の報酬を大胆に改定する。
海外に比べて報酬水準が低い日本で、
報酬テーブルを大幅にアップする。
職種・階層別に求められる能力や要件を定義し、
各従業員に付与している報酬水準を、
数%~約40%アップする。
具体的には従来の役職手当などはやめる。
それぞれの報酬はまず基本給、
そして業績成果によって決まる賞与など。
対象は日本国内の約8400人。
新入社員の初任給は、
月25万5000円を30万円に上げる。
入社1~2年目で就任する新人店長は、
29万円から39万円になる。
すでに昨2022年9月に、
国内のパートタイマーやアルバイトは、
時給を平均2割引き上げている。
国内の人件費は、
これによって約15%増加する。
しかし、
ファーストリテイリングが目指すのは、
フラットで機動性の高い組織運営である。
物価は上がるのに、
賃金は上がらない。
それが日本の問題だと言われる。
柳井正さんはこの批判に、
経営者としての意思決定によって、
先鞭をつけるように対峙した。
リーディング産業であろうとする意志が見える。
もちろん利益が担保されているからこそ、
できる大胆な政策である。
ユニクロやジーユーで働きたいと志す、
優秀な人材が増えることは間違いない。
商売は人である。
そのことの実践。
わかっていても、
それができない。
目指すは、
フラットで機動性の高い組織である。
〈結城義晴〉