成田国際空港を飛び立って9時間半。
夜が明けた。
太平洋上に面白い形の雲。
アメリカ大陸が見えてきた。
サンフランシスコは近い。
ここで現地コーディネーターに合流。
浅野秀二さん。
専用バスに乗り込んで、
すぐに結城義晴の車中講義。
向かったのはサンノゼ地区にある、
ウォルマートスーパーセンター。
初めに必ず、
世界最大の企業にして、
世界最大、アメリカ最大の小売業、
ウォルマートを見る。
アメリカではどこでも、
市場競争の主軸はウォルマートだからだ。
スーパーセンターは、
ウォルマートの最強のフォーマット。
ただしこの店は、
5000坪ほどのディスカウントストアを、
改装してスーパーセンターにした。
やや変則的だが、
生鮮食品やデリを強化したことで、
繁盛している。
コロナ禍を経て、
ウォルマート健在なり。
シーフードコーナーの前で、
興味深げに商品を見ている。
鮮魚チーフたちだろうか。
滞在中に飲む水を求めるメンバー。
水はウォルマートで買うのが安くていい。
試食したい商品を持ちながら、
丁寧に見て歩くメンバー。
店を見るだけでなく、
食べて、味わってみる。
それがロピア流の視察だ。
レジに並ぶ福島道夫さんと、
事務方の工藤恵理佳さん。
福島さんは㈱ロピア取締役営業統括。
工藤さんは商人ねっと㈱映像事業部所属。
ウォルマート店内では、
ネット宅配やピックアップサービスのための、
ピッキング作業の光景が、
これでもかと展開されていた。
ウォルマートは食品のeコマースの、
55%のシェアを占めている。
アマゾン傘下になっても、
世界最高峰は変わらない。
オーガニック・スーパーマーケットの魅力は、
まったく失われていない。
シーフード部門。
高い天井と広めの通路、
そして美しい内装。
鮮度感のある商品。
初日の昼食は、
試食を兼ねてホールフーズのデリ。
トレーダー・ジョー。
店長のジェーソンさんがインタビューに応じてくれた。
通訳は浅野秀二さん。
私はCOVID-19への対応について、
いくつか質問をした。
トレーダー・ジョーの特長の、
デモンストレーション・コーナーは、
コロナのために閉じられていた。
そしてみんなで記念写真。
ジェーソンさんが手に持っているのは、
ロピアからのお土産の日本酒。
嬉しそうだった。
サンノゼからサンフランシスコ方面に戻って、
空港近くのサンマテオ地区。
ターゲット。
「グレートランド」のフォーマットで、
スーパーターゲットと比べると、
食品売場はコンパクトだ。
ウォルマートは天井がスケルトン、
床はコンクリート。
一方のターゲットは天井を張り、
ピータイルの床。
ウォルマートの店づくりとは対比的だ。
その違いが独自のポジショニングを創る。
ターゲットはさらに洗練され、
繁昌している印象だ。
サンフランシスコのダウンタウンに入って、
アマゾン・ゴー。
ご存知、「レジレス」店舗。
初期のアプリ対応はやめて、
クレジットカードで入店し、
さらに自動決済できるようになった。
ゲートのカードリーダーに
クレジットカードを差し込む。
クレジットカードの情報が読み取られ、
そのあと掌をかざすと、
個人が認証されてゲートが開く。
コーヒーマシンやドリンク類、
サンドイッチやデリが品揃えされている。
商品はかなり絞り込まれて、
便利でスピーディーな店となっている。
欲しい商品を手にとって、
あとはゲートを出るだけ。
これで決済は完了。
店にはイートインコーナーがある。
オフィスワーカーが昼食時に店を利用して、
結構、混んでいると、
店舗スタッフがコメントしてくれた。
初日の視察を終えて、
夕食は、ステーキハウス。
モートンズ。
サンフランシスコでも人気の店。
最初に出てきたメニューは、
シーフードタワー。
ジャンボシュリンプ、オイスター、
カニ、マグロのポキ、ロブスターなど。
スープは2種類から選ぶ。
私はロブスターのビスクを選んだ。
これが超絶品。
スープの後はサラダ。
ロメインレタスのシーザーサラダ。
そのあと待望のステーキ。
肉のロピアらしく、この量。
福島さんが選びに選んだメニュー。
最後にデザート3点盛りとコーヒー。
ロピアの面々は、全部平らげた。
見事な食べっぷりは、
見ていて気持ちいい。
成田からサンフランシスコへ、
そして終日の視察。
長い長い初日だった。
疲れた体にオーガニックワインが染みて、
酔いが早かった。
3年ぶりの米国。
変化、変化、変化。
その変化ができる店は、
大繁盛している。
まだまだ、その変化を見続ける。
(つづきます)
〈結城義晴〉