結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年02月10日(金曜日)

3年ぶりの米国研修「最後の渾身講義」とIn&Outの「Hospitality」

月刊商人舎2月号。
発売しました。

2週間前に渡米するときに、
機中で最後の原稿を書き上げるつもりだった。
しかしそれができずに研修が始まり、
2班と3班の間の休息日に、
時間をつくって書き上げた。

アメリカの小売業を見ながら、
構想はさらに練られて、
いい原稿になったと思う。

特集は、
年末年始の「凄い売り」
「享楽円Merchandising」のための「ハレの方程式」  202302_coverpage-448x635

一応、目次をお披露目しよう。202302_contents-448x574
内容の説明は帰国してから。

もうすぐ帰ります。

さて3年ぶりのアメリカセミナー。
ロピアのサンフランシスコ研修会。
1班から4班まで都合170名強。

最後の、そして8回目の講義の日の朝。
ロピアの理念と七大用語の唱和。IMG_17733

これも2023年米国研修最後の唱和。
福島道夫団長は最後の最後に、
進んで志願したふたりを選んだ。
IMG_17723
いつも新しいアイデアが湧いてくる。
それがロピアの社風のひとつだ。
福島団長が率先して新しいことをする。

ふたりに先導されて、
元気よく唱和した。
「同じ商品ならより安く、
同じ価格ならより良いものを」

そして結城義晴最後の講義。
最後だからネクタイを締めてみた。IMG_17813

新しい幹部も参加しているので、
アメリカの大潮流なども、
丁寧に話した。

さらに業種、業態からフォーマット戦略。
そのフォーマットを完成させるための、
ポジショニング戦略を、
これも丁寧に語った。

米国チェーンストアの基本戦略であり、
ロピアの基本的な考え方でもある。

そのためコモディティ化現象と、
プライベートブランドに関しては、
説明しきれなかった。

1班から4班まで、
すべての参加者のご清聴に感謝したい。IMG_17863

講義が終わるとバスに乗って、
ゴールデンゲートブリッジを越える。IMG_08993

高級住宅地サンラファエル。
モーリーストーン。IMG_18343
浅野秀二先生お薦めの、
インディペンデント。
高級スーパーマーケット。

私は40年前の単独インタビューを思い出した。
ロサンゼルスのゲルソンズ。
当時のアラン・シャーンCEOのコメント。
今でも覚えている。
「私たちはこの、
ビバリーヒルズで生まれた企業です。
だからこんな店になった」

「もし私たちがロスのダウンタウンから、
商売を始めたらボーイズのようになった。
そしてボーイズよりも強い、
ディスカウンターになった」

ボーイズは当時のロサンゼルスの、
安売りスーパーマーケットだ。

モーリーストーズも、
ゲルソンズと同じ考えだろう。

その青果部門。
IMG_17993

プロデュース・ブッチャーの売場。IMG_18003

その右端に絞り立てジュースのコーナーがある。
生のオレンジが詰められていて、
容器をセットしてボタンを押すと、
絞り出されたジュースがボトルに入る。IMG_18072

私が試していると、
団員も寄って来て、
嬉しそうに挑戦。
IMG_18083

よかった。
IMG_18102

料理コンテストも終わり、
理論武装もして、
売場を見る目に、
真剣みが出てきた感じだ。IMG_18133

私も最後にセルフレジで精算。
キャッシュレスが急激に進んで、
アメリカではコインは使わなくなった。IMG_18323

このライフスタイルセンターには、
ユニークなハンバーガーショップがある。
ゴッツ・ロードサイド。
Gott’s-Roadside。
IMG_18413

高所得者の住むエリアの、
高級ハンバーガーショップ。

カリフォルニアバーガーが基本アイテムで、
15ドル99セント。

「インポッシブルバーガー」が大人気。
植物由来のベジタリアン向け。
13ドル99セント。
ん~、高い。
IMG_09213
けれど人気の一品だ。

浅野秀二先生と福島団長。
このハンバーガーは全員分、
福島さん個人の奢り。IMG_09203
福島さんはとにかく、
ロピアの若手に食べさせる。
食べることで経験が蓄積される。

だから自腹で買ってでも、
何とか食べさせる。

昼はハンバーガーのはしご。
イン&アウトバーガー。IMG_18492

こちらはカジュアルハンバーガー。
しかしマクドナルドを凌駕している。

そのインストアオペレーションは見事。

団員たちは自分で注文して、
自分で購入し、自分で食べる。
そしてゴッツと比較する。
昼にハンバーガーを2回食べる。
これが福島流の勉強法だ。
IMG_18453
70歳の私ももちろん食べた。
レタス包みのプロテインバーガーだが。

ここで余談のエピソード。

このイン&アウトバーガーの店長は、
カウンターで元気に接客していた女性だ。

私はこの店の中に、
リュックサックを置き忘れた。

このあとのスケジュールをこなして、
解散の時に気がついた。

情けない。

団員が自由行動に散ったあと、
バスでこの店を訪れて、
なんとか鞄が手元に戻った。

浅野先生にも、
ドライバーの水戸さんにも、
お世話をかけた。

若い女性店長が保管してくれていて、
ありがたく受け取った。

そして10ドルほど、
チップを渡そうとした。

しかし彼女は笑顔を絶やさずも、
頑として受け取らなかった。

これはアメリカでは信じられないことだ。

イン&アウトバーガーの規律は、
見事なほどだ。

ありがとう。

金門橋を渡って、
ダウンタウンに戻る。
IMG_10113

そして最後の訪問。
ユニオンスクエアのそばの、
ビジネス センター「UNプラザ」

床はチェッカー模様。
IMG_09802

ホールフーズマーケット。
500店を超える同社の最新店。

Now Openと横断幕がある。
IMG_18842

天井が高い。
それは想像を絶する。

これからサンフランシスコを訪れたら、
ほぼすべての小売業人がやって来るだろう店だ。IMG_18522

息を呑むほどに美しい店だ。
これはカジュアルなトレーダー・ジョーとは、
また違ったポジショニングを極めている。IMG_18573

DAIRY売場。
リーチインケースに乳製品が並ぶ。IMG_18692
健康的な生活を提案し、
環境問題にも先頭を切って対応し、
しかも店舗の美しさは随一。
さらにアマゾン傘下に入って、
価格も少し下げ、
オンライン販売にも万全の態勢を組む。

ホールフーズは、
快調に進んでいる。

私はホールフーズファンでもある。
満足して、店をあとにする。IMG_18793

最後のスマイル。
IMG_18823
このあと、団員たちは、
自由行動に。

多くがケーブルカーに乗って、
フィッシャーマンズワーフに出かけた。

思う存分、楽しむがいい。
自分らしく、ロピアらしく。

(つづきます)

〈結城義晴〉

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