結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年02月21日(火曜日)

ヤオコーの新しい「AI自動発注システム」と「自働発注」考

朝6時、アクアラインを抜けると、
朝焼け。

京葉工業地帯の煙突が見える。

今日は風が強い。
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日は射しているものの酷く冷たい風。
そんな凄く寒いなかでワンラウンド。

時差ぼけを治すにはこれにかぎる。

商人舎の社内ラウンド。
山本恭広編集長と、
亀谷しづえゼネラルマネジャー。

昼すぎに終わって、
再びアクアラインへ。

予想通り酷い内容。
しかしこれでぐっすり眠れば、
時差ぼけは完全に治癒する。

海ほたる。
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左手にはかすかに富士の姿。
右手には東京の街。
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2時過ぎに横浜商人舎オフィスへ。

そして仕事。

そこでご報告。
商人舎米国研修。
ベーシックコースin Las Vegas。
5月9日~15日。
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お陰様で、
満員御礼。
受付を終了します。

次は10月のスペシャルコース。
ニューヨークを中心に、
もう一つ、重要都市を訪れます。
現在、検討中。

ポストコロナ時代の米国小売業。
どうなっていくか。

それをお見せします。

ご期待ください。

さて商人舎流通スーパーニュース。
ライターの梁川憲太郎さんが頑張ってくれて、
絶好調です。

ライターの磯村ゆきさん、
それからもちろん山本編集長と、
編集スタッフの鈴木綾子さん。
さらに亀谷ゼネラルマネジャー。

私以外の商人舎の執筆陣が、
総がかりで記事を書いています。

ヤオコーnews|
需要予測に基づく自動発注システムを全店で稼働

昨2022年11月から全182店舗で、
新しい自動発注システムを稼働させている。
特長はAIによる需要予測。230221_yaoko

約30種類のコーザルデータを分析する。
「Causal」は形容詞で、
「原因となる、因果関係の」の意味。

つまり店頭の売上げに影響を与え、
その原因となる要因、要件のこと。

特売やプロモーション、時事的な変化、
天候、催事と歳時、競争環境など、
モノが売れていくときには、
さまざまな要素が存在する。

商品そのものと価格だけではない。

その要因を「コーザルデータ」という。

ヤオコーのシステムは、
これらのうち重要な30種類のコーザルデータを、
AIにディープラーニングさせて、
売上げ需要を予測する。

そして「自動発注」する。

月刊商人舎では、
2018年12月号で特集を組んだ。
「自働発注」考
AIは「自動発注」を改革するか? 201812_coverpage-448x631

この号の[Cover Message]
人手不足は深刻だ。だから現場の作業を削減せよ。オペレーションを改革せよ。その結果、「自動発注システム」が導入される。その仕組みには、最新の人工知能(AI)が活用されるはずだ! いや、AIは優秀な人間のように「考える」ことができるから、これまでよりも良い発注制度ができ上がるに違いない! しかし、ちょっと待て。そのこと自体を疑ってかからねばならない。AIとはそもそも何なのか。AIにはどんな種類があるのか。どんな機能があるのか。AIを小売業の発注業務に取り入れることができるのか。理論的に、現実的に。実際に多くの企業で「自動発注」は採用されている。そして成功する場合もあれば、失敗する場合もある。それはまた、なぜなのか。――本誌の結論を明かそう。人間とコンピュータ、あるいはAIとの協働、すなわち「自働」こそ、これから求められるシステムの本質である――。

ヤオコーでは、システム導入後の効果として、
発注業務に要していた時間を、
約3時間から約25分へ約85%短縮できた。

在庫を約15%削減できた。

従来のヤオコーの自動発注システムは、
イレギュラーな需要変動には対応していなかった。
棚割システムとの連携もなかった。

そこで熟練担当者が一定の時間をかけて、
発注業務を行っていた。

ヤオコーの新システムは、
自動化率を従来の約65%から約98%に向上させた。

棚割システムとの連係によって、
特売や商品入替を考慮した発注量が決定され、
在庫と納品量の削減が実現した。

店舗での品出し作業も軽減された。

それでも「自動」と「自働」の比率や関係性は、
ヤオコー独自のものだろう。

ヤオコーの社員やパートタイマーだから、
ヤオコーの「自動発注」は最適化される。
そして作業時間の短縮ができる。

たとえばトレーダー・ジョーならば、
主な店内作業は3種類しかないから、
その自動発注システムは、
シンプルでも効果が絶大なものとなる。
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ヤオコーはヤオコーのシステムを、
つくったのだ。

そして人が関与する余地は、
ゼロにはならない。
それが商売というものだ。
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より良い効率を求めるときには、
必ず「自働」となる。

そしてどれだけの「自働化率」となるか。

それがその企業の、
そのフォーマットの特長となる。

〈結城義晴〉

2023年02月20日(月曜日)

幾時代かがありまして/店にともし火つけました

Everybody! Good Monday!
[2023vol⑧]

2023年第8週。
2月第4週。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。

2月は速い、短い。

そして今週金曜日の2月24日。
ロシアのウクライナ侵攻から1年。
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現地の人たちには、
長い1年だったに違いない。

ブチャの虐殺は忘れてはいけない。
マリウポリ製鉄所の死闘も,
ヘルソンの奪回も。

2月12日の日経新聞。
「詩探しの旅」
詩人の四元康祐さんが書く。

「ゆがんだ想像力」

「昨年2月、ロシアが
ウクライナに侵攻したとき、
まっさきに思ったのは
ロシアの詩人たちだった」

その一人が、
マリア・ステパノヴァさん。
Мария_Степанова,_поэтесса

「ある詩祭で一度会っただけだが、
威風堂々という言葉が似合いそうな
知性と教養の持ち主だった」

「あのマリアなら、
抗議の声を上げずにはいられないだろう。
誰よりもシャープでパワフルな言葉で」

「だがその代償は生やさしいものではあるまい」

4月、四元さんは恐る恐る彼女の名前を
ネットで検索した。

すると有名な映画俳優の動画が飛びこんできた。

見出しは、
「ジェレミー・アイアンズ、
マリア・ステパノヴァの
『プーチンの想像の産物としての戦争』
を朗読する」

「いま抵抗すべきは、
ひとりの男の
歪(ゆが)んだ想像力の支配に対してだ。
それは私たちを内側から捕らえ、
私たちの夢や日常や未来を、
力づくで支配しようとする。
私たちはそれから自由にならねばならない。
この瞬間もウクライナでは
命懸けの戦いが続いている。
理性の独立を守る戦いが、
すべての家庭とすべての人の頭のなかで
繰り広げられているのだ。
そこでも、ここでも、
私たちは抵抗しなければならない」

「老俳優の口から聴こえてきたのは、
紛れもない、マリアの言葉だった」

ロシアの詩人も闘っている。
ひとりの男の歪んだ想像力の支配に対して。

私たちも共闘しなければならない。
たったひとりの男の歪んだ想像力と。

やっかいなのは世界を見渡すと、
そんな男が一人ではないことだ。

民主主義国のほうが少ないという、
2023年の世界の現状と、
私たちは闘わねばならない。

ヨーロッパが生み出したデモクラシーと、
それ以外の地域の価値観とを、
それこそトレードオンしながら。

幾時代かがありまして
茶色い戦争ありました
幾時代かがありまして
冬は疾風吹きました(中原中也)

それでもともし火つけました
店にともし火つけました

二十四節気の雨水は、
農耕を始める季節だ。

今、ウクライナとロシアに、
「光の春」が訪れるときでもある。
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今週は木曜日が天皇誕生日の祝日である。
そして来週金曜日は桃の節句。

店も売場も春に向かって、
華やいでくる。

その店と売場に、
明るい光を灯したい。

ちいさな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。
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それが私たちの仕事だ。
それが私たちの役目である。

では、みなさん、今週も、
売場に希望の灯を灯そう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年02月19日(日曜日)

荒井由実の「ひこうき雲」と「不当な差別は許されない?」

二十四節気の雨水。

雨水につきものの春一番が吹いた、
と思ったが、その発表は、なし。

帰国してから1週間が過ぎて、
やっと時差ぼけが治った気がする。

しかしそれを完全に治すには、
あれが必要です。

ゴルフラウンド。

以前、帰国の成田空港まで、
息子に迎えに来てもらって、
そのまま一緒にゴルフ場に行って、
ワンラウンドしたことがある。

午前の到着だった時のこと。

そうしたら、すぐに治った。
ゴルフの方は散々だったけれど。

日経新聞「私の履歴書」
今月は作曲家の村井邦彦さん。

暁星学園の小・中・高校から、
慶應義塾大学法学部へ。
いわばボンボン。

慶応のビッグバンドのころから、
ピアニストとして活躍して、
音楽業界に入った。

作曲家だけでなく、
プロデューサー業もやって、
順風満帆。

どこかで挫折が訪れないのかと、
半分期待しながら(?)、毎日読んでいる。
人間には挫折が必須だ。

今日のタイトルは、
「ひこうき雲」

そう荒井由実のデビューアルバムの話題。

私も大学生のころ、
リアルタイムでこのアルバムを聴いていた。

学年は荒井のほうが一つ下だけれど、
キラキラ輝いていた。

1972年から1年がかりで制作。
73年11月発売。

きっかけは村井と細野晴臣との出会い。
あのはっぴいえんどとYMOの細野。

細野のギター演奏を数小節聴いて、
村井は魂が揺さぶられ、
その才能にほれ込んでしまった。

そこで「ひこうき雲」の制作のとき、
真っ先に細野の起用を決めた。

細野は松任谷正隆と鈴木茂、
そして林立夫を連れてスタジオに現れた。

のちのティン・パン・アレーのメンバーだ。

松任谷はユーミンの旦那。
鈴木ははっぴいえんどのリードギタリスト、
林は凄いドラマー。

ひこうき雲は、
作詞作曲・歌唱の荒井由実もいいけれど、
バックバンドが秀逸だった。

私はそれが大好きだった。

録音は「ヘッドアレンジ」で進められた。

譜面は使わない。
口頭で曲のイメージを伝えながら、
全員でつくりあげていく。

荒井由実のこのアルバムには、
すべてが詰まっている。
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ひこうき雲/曇り空/紙ヒコーキ
空と海の輝きに向けて/きっと言える
雨の街を/返事はいらない/そのまま

いいなあ。

1976年に、
松任谷由実と名前を変えたが、
この「ひこうき雲」と、
次の「MISSLIM」が、
圧倒的にいい。

MISSLIMには、
山下達郎が参加している。
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生まれた街で/瞳を閉じて
やさしさに包まれたなら
海を見ていた午後/12月の雨

いいなあ。

村井邦彦や細野晴臣たちが、
「ユーミン」を創った。

日経新聞「風見鶏」
「正当な差別」などない

編集委員の大石格さんが書く。

「首相秘書官の発言をきっかけに、
性的少数者(LGBT)への理解を促す
法律づくりの検討を
岸田文雄首相が自民党に指示した」

差別の問題は難しい。

「ある分野の被害者が、
別の分野では加害者ということもある」

米国最高裁のギンズバーグ元判事。
3年前に惜しまれて亡くなった。

弁護士時代にからめ手から攻めた。
「目標は女性の権利擁護なのだが、
男性の権利を守れ、という訴訟を起こした」

「当時、親などの介護にかかる費用を補う
所得控除は独身男性には認められていなかった。
結婚して妻に介護させればよい、
と思われていたからだ」

男性に不利な制度はおかしいとの訴えは
あっさりと認められた。

最高裁は男女で扱いが異なる制度は
憲法違反と判決に書いた。

「ギンズバーグ氏は以降、この判決を盾にして
女性の扱いが不利な事例で次々に勝訴していく。
戦略がまんまと当たった」

日本のLGBT法案の焦点は、
「差別禁止」の扱いにある。

「理解増進は許容するものの、
差別禁止規定の盛り込みには反対」
自民党にある主張だ。

21年の与野党連携の議員立法。
基本理念の表現は、
「性的指向や性自認を理由とする差別は
許されない」

しかし保守層が猛反発し、
法案は国会提出に至らなかった。

今、「差別は許されない」を、
「不当な差別は許されない」に修正する案が
取り沙汰されている。

大石編集委員。
「“正当な差別“ならば許される
とでもいうのだろうか」

井上ひさしの、
「差別語のための私家版憲法十一箇条」
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第一条
人は生まれながらにして不平等である。

第二条
本人に責任のないことをからかったり、
笑ったりするのは無意味な上に、
卑劣な行為でもある。

第四条
自分と違うという理由だけで、
人を笑い者にする権利は誰にもない。

第十条
人間でありながら
人間扱いされることのない
制度的差別はまだまだあるはず。
これからはそれらについて
じっくり考えることにしよう――。

「不当な差別は許されない」が、
「正当な差別は許す」では、
差別はなくならない。

松任谷由実が今、
歌にしてくれそうなテーマだ。

〈結城義晴〉

2023年02月18日(土曜日)

「美しい商人 醜い商人」と「自分を大きく見せようとする者」

商人は自分を、
大きく見せようとしてはいけない。

自分を大きく見せようとする者は、
真の商人にはなれない。

断じて。

この1カ月ばかり、
そのことを考えてきた。

商人は店と商品を、
顧客によりよく見せる者である。

自分の店の店員や部下を、
より良く育てようとする者である。

自分を大きく見せる者ではない。

スーパーマーケットトレードショーで、
岩崎高治さんに会った。
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彼は自分を大きく見せようとは、
絶対にしない。

私は岩崎さんには、
産業のリーダーになってほしいと考えるから、
その分、日本国民や政治、行政の人たちにも、
他産業の人たちにも、
岩崎さんの人間としての大きさを伝える。

しかしご本人はそれを絶対にしない。

イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さんも、
イオン名誉会長相談役の岡田卓也さんも、
ことさらに自分を大きく見せようとはしない。

ファーストリテイリングの柳井正さんも、
イオンの岡田元也さんも、
万代の加藤徹さんも、
イズミの山西泰明さんも、
控え目すぎるくらいだと思う。

平和堂の故夏原平和さんもそうだった。

これはその下の年代の経営者にも共通する。
万代の阿部秀行さんにも、
マツモトの松本隆文さんにも、
さらに下のヤオコーの川野澄人さんにも、
ロピアの高木勇輔さんにも、
私が信頼する経営者に共通することだ。

たとえてみれば、
ドナルド・トランプの正反対の人格像だ。

故上野光平さんの著書。
『美しい商人 醜い商人』
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「前者は、美しく、きれいで、りっぱな、
みごとな商人ということになり、
後者は、醜く、邪悪で、意地が悪く、
気むずかしい商人ということになる」

「どちらの商人像も、いやというほど、
身に覚えのある商人の姿ではないか」

同感。

「だが、私がここで言いたいのは、
商人がすべて二種類に分かれる、
などという道徳学者のような主張ではない」

これにも同感だ。

「私たちは人間であるから、
神でもなければ悪魔でもない。
より正確に言えば、
神と悪魔が同居しているのが
私たち人間である。

商人も人間であるから、
美しさと醜さが同居しているのである」

「そして心の中で、
生まれてから死ぬまでの一生の間、
美しさと醜さが戦い続けているのである。

美しさと醜さが別居しているのではない。
内に醜さがあればこそ、
何とかそれと戦って少しでも
美しくありたいと願うのであり、
醜さを永遠に自分の中から
追放しきってしまうことは、
誰にもできない」

「いや醜さを追放できないどころか、
自分の醜さに常に敗れる可能性が
少なくないからこそ、
負けまいとする努力が尊いのである」
上野光平

自分の醜さに負けまいとする努力。
それを怠ってはならない。

私はこれが真の教養であると思う。
西友を実質的に創業した上野さんは、
まさにそんな人だった。
控え目で真摯な人だった。

一方、故倉本長治著。
「店は客のためにある」より。
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「正しさについて」

「世の中のために、
君の店は存在した方がよいのか、
無くても構わぬかを考えよう。
無くても困らぬような店なら、
存在の意義がないのである――。

富はどこまでも、
正直と勤勉の所産でなければならぬことは、
「法と非法とを混用して冨を求むる者は、
地獄に行くより仕方がない」と、
パーリ語経典『増支部』に出ている。
商人は、隠したところがあっては、
あらわれた部分にいかに正直であっても
いけない――」

隠れたところで邪悪な者には、
富はついてこない。

「私は商人を信頼する。
商人を愛する。
そのうちのほんの僅かな人が、
災難や道徳的欠陥のために失敗するのである」

「商売でいちばん難しいことは、
その店の中のどこにも
嘘がないようにすることである――」

これこそが真理である。

自分をことさらに大きく見せようとすると、
そこに嘘が滑り込んでくる。

「商売は、どこまでも
大衆を相手とする公共的な存在であり、
人間の美しい相互扶助の営みである以上、
どこまでも愛と真実を
貫かなければならない」

今日善くならないで、
どうして明日、
善くなることが出来ようか。

そう、今日を精一杯、
善くなるよう生きる。

商才は大事だけれど、
嘘は絶対にいけない。

〈結城義晴〉

2023年02月17日(金曜日)

スーパーマーケットトレードショー2023交遊録と産業の復活

スーパーマーケットトレードショー2023。

この水曜日から金曜日まで、
3日間の開催だったが、
帰国後の忙しさで、
とうとう最終日の訪問となってしまった。

場所は幕張メッセ。

横浜から東横線に乗って、
大井町線に乗り換え、
さらに臨海線で新木場へ。

JRのホームに上がると、
東京スカイツリーが見えた。IMG_13583

京葉線から見る東京湾の海は光っている。IMG_13603

海浜幕張駅を降りると、
この人の波。
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歩いて10分ほど。
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幕張メッセ。
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入口のところでばったり会った。
㈱よこまちのみなさん。
社長の横町俊明さん(中)、
取締役店舗運営部部長の横町正俊さん(右)。
取締役商品部部長の松森広明さん(左)。
揃ってコーネル大学ジャパンの修了生。IMG_25013

私は国際会議場のプレスルームへ。IMG_14223

ここで登録して、荷物とコートを預ける。
そしてトレードショーの会場へ。IMG_14213

活況を呈している。
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初日の開会式後、
横山清実行委員長の基調講演があった。
全国スーパーマーケット協会会長、
㈱アークス社長。

その講演のなかで、
商人舎の「両利きトレードオン」を、
高く評価してくれたそうだ。
結城イズムも語ってくださったかもしれない。

今年の1月号特集。
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実に嬉しいことだ。

そして今回のトレードショーのテーマの一つは、
電気代の高騰への対策だ。IMG_14163

さまざまな研究の成果が発表された。
有益な提案がいくつもあった。

チェックスタンドの大問題も、
浮き彫りになった。

もちろん商品に関しては、
出展ブースの各社の開発が、
光り輝くようだった。

コロナ禍3年間の停滞と、
その後の爆発的なニーズの高まり。

そのエネルギーが、
このトレードショーに現れている。

私はそう感じた。
実に面白くて、
エキサイティングな展示会であった。

3日目だけだが、
私の交遊録。

まず岩崎高治さん。
㈱ライフコーポレーション社長。IMG_25623
コンコースを歩いていて、
ばったり出会った。

岩崎さんは速足で、
次々にブースを見て歩く。

4時間ほども会場にいただろうか。
失礼な言い方かもしれないが熱心な勉強家だ。

そして森下留寿さん。
ライフコーポレーション取締役専務執行役員。IMG_25263
岩崎さんとは別行動だが、
森下さんの視点で見ているようだった。

本部のVIPコーナーの前で、
㈱ロヂャース社長の太田順康さんと、
㈱ラルズ社長の猫宮一久さん。
そして㈱アークスの河関俊明さん。
商品調達グループゼネラルマネジャー兼東京駐在。IMG_25133
太田さんも猫宮さんも、
コーネル大学ジャパン伝説の一期生。

さらに㈱ベルク店舗企画部のお二人。
次長の湯浅貴之さんと、
建築課長の川村智紀さん。IMG_25373
月刊商人舎やこのブログの愛読者。
ありがたい。
故原島功さんの話などした。

高倉照和さんは、
スーパーサンシ㈱常務取締役、
NetMarket事業本部長。IMG_25533

そして最大ブースの寺岡精工に行くと、
寺岡和治会長がバルクシステムを説明してくれた。
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この仕組みはフランスでイノベーション賞を受賞した。

そこへ岩崎さんがやって来た。IMG_25663
熱心にチェックアウトシステムの解説を聴いていた。

このあと高木勇輔㈱ロピア社長が登場。
奥様を連れていた。

寺岡会長とツーショット。IMG_25673

フクシマガリレイ㈱のブース。
社長の福島豪さんと、
㈱Sydecas社長の寄玉昌宏さん。
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寄玉さんの商品は応用範囲が広くて、
もっと実用化が進めば面白い。

トモシアホールディングス㈱のブース。
竹内信夫さんは専務取締役営業本部本部長(中)、
デリカサラダボーイ㈱社長。
竹内紘之さんは商品本部本部長(右)。IMG_25093
トモシアホールディングスは、
旭食品、カナカン、丸大堀内の経営統合企業。

パナソニックのブース。 IMG_14133

右近貞治さん。
パナソニック産機システムズ㈱社長。IMG_25513
電気代削減に論理的に取り組む。

そしてブルーチップ㈱のブース。
宮本洋一社長と鈴木國朗さん。
鈴木さんは㈱アイダスグループ代表。
山本恭広商人舎編集長。
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ブルーチップは姫はまぐりが大人気だ。

さらにこのブースに、
サンシャインチェーン本部のお二人。
川崎博道会長(右)と、
桒名俊二社長(中)。IMG_25733

いつものプログレスデザインのブース。
社長の西川隆さんと鈴木國朗さん。
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山本編集長が加わって、
揃い踏み。
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最後に㈱フルックスの東川善彦さん。
デリカ営業部部長。IMG_25853

高木さんと訪れた三菱食品のブース。IMG_25753

それから綾子夫人が気に入ったドラえもん。IMG_25813

今回のトレードショーの金賞はこれ。IMG_25823
スーパーマーケットトレードショー2023。
スーパーマーケット産業が、
完全復活を果たしたと感じた。

それが消費産業の復活を呼び起こし、
内需拡大へ向けてのトリガーとなる。

素晴らしい。

〈結城義晴〉

2023年02月16日(木曜日)

ヤオコー対ヨークベニマルの「宇都宮駅前の陣」を取材

先週土曜日に16日間の米国滞在から帰国。
しかし休んではいられない。
あちこちと飛び回る。

今日も朝から東北新幹線に乗って、
宇都宮へ。
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栃木県の県庁所在地にして最大都市。IMG_12643

駅前のデッキの向こうに見えるのが、
商業施設のトナリエ宇都宮。IMG_11813

かつてロビンソン百貨店宇都宮店だった。
1990年4月の開業。
私も取材に行った。

現在はトナリエとなって、
ヨドバシカメラマルチメディア宇都宮が、
6~8階に入っている。IMG_11833

その地下1階にヤオコーがオープンして、
1週間が経過する。
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商人舎流通スーパーニュース。
ヤオコーnews|
2/9「ヤオコートナリエ宇都宮店」/ヨドバシ地下1階に出店

もともとは百貨店の地階の食品売場だった。
だから中央にエスカレーターがある。

ヤオコーはそのエスカレーターを、
ぐるりと囲むように、
スーパーマーケットをゾーニングした。

だからエスカレーターを降りたら、
反時計回りに青果部門と惣菜部門が、
ダブルコンコースで設けられている。IMG_12093
この惣菜部門が圧巻だ。

次の月刊商人舎で詳細に分析しよう。

青果と惣菜から鮮魚、精肉と続いて、
長いながい奥主通路。
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最後のコーナーを曲がると冷凍食品売場。IMG_12503
ヤオコーの店舗面積は702坪で、
初年度予算は19億円。

軽くクリアしそうだ。

テレビクルーが入って、
インタビューをしていた。
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経営企画室IR広報室長の下池周子さんが、
丁寧に説明してくれた。
ありがとうございました。IMG_2348 (002)3

ヤオコーの第3四半期決算が発表されている。
ヤオコーnews|
第3Q売上高4299億円5.4%増/通期で増収増益見込む

営業収益は4300億円で、
前年同期比5.4%増。
営業利益は262億円の2.0%減、
しかし経常利益は259億円の2.5%増。

四半期純利益は168億円で0.8%減。
固定資産売却損(12億9600万円)を計上して、
僅かに減少。

さて3月末の本決算はどうなるか。

この店は成功するだろう。

ランチは香蘭。
もちろん宇都宮餃子店。
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焼き餃子とタンタンスープ餃子。IMG_12663

昼食が終わったら、
駅の反対側に向かう。
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UtsunomiyaTerrace(ウツノミヤテラス)。
宇都宮駅東口地区整備事業で、
8月26日に誕生。

2022年11月には、
大型交流拠点施設が追加開業した。
「ライトキューブ宇都宮」。IMG_13543

ウツノミヤテラスの1階には、
アイココチ(i-cocochi)が入居している。
カワチ薬品のヘルス&ビューティーケア特化店舗。
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そして1階には、
ヨークベニマル宇都宮テラス店。

こちらも商人舎流通スーパーニュース。
ヨークベニマルnews|
ヨークベニマル宇都宮テラス店(530坪)8/26開店IMG_12743

駅の反対側にヤオコーが出てきて、
ヨークベニマルはどう戦うか。

まさに「宇都宮駅の陣」

そのベニマルの取材をした。
IMG_12753

こちらの売場面積は530坪。
同社の意欲がこもった都市型店舗だ。IMG_13233

惣菜から続くベーカリーの部門を、
ちょっと手直しして、
さらに良くなった。
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スキャンカートレジを導入したが、
顧客の利用率は予想を超えて高い。IMG_13453

マスター店長の吉田恒男さんが、
こちらも丁寧に説明してくれた。IMG_2498 (002)3
さすがにヨークベニマルだと思った。
心から感謝したい。

先に出たのが、
ベニマル&ビックカメラ+コジマ。

あと出しジャンケンが、
ヤオコー&ヨドバシカメラ。

宇都宮駅前の陣。

実に面白い。
そして勉強になる。

その詳細と結論は、
月刊商人舎3月号で。

強い者同士の闘いの時代である。
どちらが環境に適応しているか。

〈結城義晴〉

2023年02月15日(水曜日)

サミット代官山鉢山町店(売場212坪/後方264坪)オープン!

ものすごく寒い日。

ウールリッチの厚手のダウンジャケットを着て出かけた。

東京・大手町プレイスタワー。
IMG_11683
この地下1階に大手町プレイス内科がある。

毎月の検査と診察。
田嶼尚子先生。

数字はちょっとよろしくない。
このところ食べ過ぎ、飲みすぎ。
運動不足。

反省。

診察が終わると、
大手町を歩いて、
皇居の前まで。
IMG_11733

パレスホテル東京。IMG_11743
亡くなられた清水信次さんが、
よく使われた。

それを思い出して、合掌。

㈱ロピアのおふたり。
社長の高木勇輔さんと、
取締役管理本部長の内田貴之さん。
IMG_2160 (002)3
高木さんの写真はノーグッド。
おわかりでしょう。

16日間にわたったサンフランシスコ研修。
その報告をして、近況を聞いた。

夜は高木ご夫妻と銀座で食事。実に楽しかった。

一方、商人舎流通スーパーニュース。
サミットnews|
2/15「サミットストア代官山鉢山町店」オープン

サミットストア代官山鉢山町店が開業。

取材に行ってくれたのは、
商人舎編集陣。

東急東横線中目黒駅に降りると、
オープン告知の看板。01-IMG_2158

店舗は旧山手通りに面している。
マンションの1階と地下1階に入った。

2フロア。

その売場面積は212坪の小型ながら、
年商目標は18.5億円。
坪効率823万円の店だ。02-IMG_2130

地下1階は生鮮3品とグロサリー。
地上1階が惣菜とインストアベーカリー、
そして飲料・リカー。

1階はコンビニエンスニーズ対応、
地下1階が基本的なスーパーマーケット。
03-IMG_1967
朝10時のオープン。

8時半に店に入ると、
開店前作業が粛々と進められている。04-IMG_2032
売場面積212坪に対して、
バックヤード面積は264 坪。
バックヤードのほうが広い。

鮮魚部門も最後の加工作業。05-IMG_1995

午前9時、朝礼開始。06-IMG_1996

服部哲也社長の挨拶が、とてもいい。
hattori_IMG_7801

「代官山に向かって歩いて帰ってみましたが、
お上り気分になるようなおしゃれな店や、
カフェ、大使館も多く、特徴ある町です。
住まわれている方には、
芸能人も多いということも聞きました。
このように所得が高い人が住んでいます」

「こういう地域に求められるものは何か」

「オーソドックスな
スーパーマーケットであることが
大切です」

「所得が高い人が多いから、
高級品や珍しいものを置くのではなく、
この周りにふつうのスーパーマーケットが
少ないからこそ、
日常の食生活をまかなえる商品を
きちんと置くことが
最大の使命だろうと思います」

「この“ふつう”とは、
鮮度、ていねいな商品化、
商品部が設計したおいしさを実現すること、
品切れを少なくすること、
清潔さを保っていくこと。
基本をきちんとやっていくことです」

素晴らしい。

「新店は開店日が完成ではありません。
建物は完成したけれど、
働く皆さんが自分たちの色に染めてこそ、
完成になると思っています」

「今日からスタートです。
がんばっていきましょう」

菊地弘志店長。
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「はじめに、周りをみてください。
こんな素敵な店をつくってもらって、
お取引先の皆さん、関係各位の皆さんに
心よりお礼申し上げます」

「これからが私たちの出番です。
このすてきな店に命を注入するのが、
私たちの役目であり、使命です。
お客さまが笑顔になる店、
また社員が働きやすくなる店。
そして、お客さんと社員がともに
笑顔になる店をみんなでつくりましょう」

「今まで短い期間でしたが、
部門研修、接客訓練など
各種研修に臨む皆さんの姿を見て、
確信しました。
力をもらいました」

「これから、この代官山鉢山町店を
つくっていくことが
楽しみで仕方ありません。
一歩一歩の歩みで、この店を、
お客さまに寄り添える店にしていく、
絶対に実現できます。
経験値は少ないけど、
確実に成長できるし、
成功できると思っています」

「そして、この代官山の地で
サミットができてよかったね、
とおもっていただき、
なくてはならない店になること」

「代官山でオンリーワンの店になる」

「代官山でオンリーワンになることは、
日本、そして世界で
オンリーワンの店になることです。
この高みを目指してがんばっていきます。
よろしくお願いします」

続いて、宇田川副店長。
鉢山町店の「八」にちなんで、
手で八の字をつくって、末広がり。

「ハッスルハッスル、鉢山町、イエーイ!」
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スタッフが各部門の売場に散って、
最終の確認。
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北風の吹く中を顧客は並んでくれた。
だから10時前に入場を始めた。09-IMG_2135
天井はスケルトン。
狭い店だがこれで解放感が生まれる。

まず顧客はエスカレーターで、
地下1階に誘導される。10-IMG_2153

エスカレーターは主通路である。

入口のイチゴのプロモーション売場に、
顧客が群がる。

オープン目玉商品のイチゴは、
すぐに品薄状態に。11-IMG_2147

青果売場から奥壁面の鮮魚売場へと続く。12-IMG_2152

そして精肉売場へと誘導される。13-IMG_2149

最終コーナーは冷凍食品売場。14-IMG_2151

1階は入口にインストアベーカリー、
奥に惣菜売場と飲料・リカー。15-IMG_2154

チェックアウトスタンド。
完全セルフレジの台数を増やした。16-IMG_2123

バックルームが売場より広い店。

やがてそのバックルームが、
ネットスーパーの製造機能を、
果たすことになるかもしれない。

私はそう思ったが、
服部さんはそうは考えていないらしい。

しかし都心型小型店は増やしていく。

頑張れ。

〈結城義晴〉

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