東京・白金の八芳園。
江戸時代前期には、
あの大久保彦左衛門の屋敷だった。
ユースキン製薬の社員総会。
コロナ禍で3年ぶりに開催された。
かつて幹部と合宿して、
経営理念をつくった話。
その経営理念のこと。
どういう会社にしていきたいか。
ほんのりした話で、
とても野渡さんらしかった。
野渡社長は実は、
私の中学・高校の器械体操部の先輩だ。
お呼びいただいたら、
いつでも駆けつける。
時間が早まったと考える根拠を語り、
そのときにどう考え、
何をしなければならないか。
凄い企業はどんな決断をしたか。
このとき、
膨張ではいけない。
成長でなければならない。
トレード・オフから、
トレード・オンの考え方へ。
つまりあちらを立てて、
こちらも立てる。
それから、
コロナによって早まった値上げの問題。
その理由と対応の仕方。
最後はポストコロナ時代の、
ドラッカー主義について。
本も紹介させていただいた。
ピーター・ドラッカーは、
何度も顧客について語っている。
「企業の目的と使命を定義する場合、
出発点は一つしかない。
顧客(Customer)である。
顧客によって事業は定義される。
顧客を満足させることこそ、
企業の使命であり目的である」
ユースキンのホームページにある。
「ひとりのご婦人の、
手荒れの悩みをなんとかしたい。
1957年、
町の小さな薬局の店主が生み出した
ひとつのハンドクリームが、
ユースキンのはじまりです」
ドラッカーは言う。
「顧客から始めよ」
ユースキンの創業は、
ドラッカーの言葉そのものだ。
90分のご清聴を感謝したい。
私の後に齊藤和之常務取締役が、
新しい営業の方針について語った。
野渡先輩とツーショット。
私の言葉を日々、使ってくれている、
工場の幹部の方と話した。
ありがとうございます。
最後に玄関までお送りいただいた。
右が野渡毅之取締役。ユースキンはいい社風の会社だ。
野渡先輩の人柄そのものだと思った。
白金の八芳園から八丁堀へ。
「八」に縁のある日だ。
日本食糧新聞社。
9月の食品展示会の運営委員会。
フードストアソリューションズフェア。
略してFSSF。
西日本を代表する食品小売企業が、
運営委員を務めて展示会を開催する。
東京には主催・共催の責任者の皆さんが揃った。
運営委員企業のトップの皆さんは、
オンラインで参加。
杉田尚社長の挨拶。
その左は今野和義会長兼CEO。
食品産業界の重鎮。
それから千野和利さん。
一般社団法人離島振興地方創生協会理事長。
「離創協(りそうきょう)」と略す。
千野さんは㈱阪急オアシス社長、会長を歴任。
凄く熱いリーダーで、
多くのプロジェクトを推進する。
離創協はこのFSSFを共催し、
千野さんはその推進役を担っている。
商人舎は2021年の第4回から、
セミナー企画のアドバイザーとして、
参画している。
FSSFは西日本の食品フェアとして、
9月に開催される。
しかも地方創生や離島振興を推進する。
これがユニークで貴重な価値を生み出す。
世界の食品メッセには、
2大展示会と高く評価されるフェアがある。
ドイツ・ケルンのアヌーガと、
フランス・パリのシアルだ。
互いに敬意を表し合っていて、
アヌーガが毎奇数年に開催され、
シアルは毎偶数年に開かれる。
どちらも10月中旬に、
世界中からバイヤーを集めて実施される。
私は両方に妙な縁がある。
1992年から2006年まで、
私はSIALに関係して、
ヒット商品コンクールの日本代表委員を務めた。
「シアルドール(シアルの金賞)」と呼ばれた。
アヌーガには1993年から招待されて訪れた。
商業界社長だった。
その後も何度も勉強に行った。
食品フェアは収穫の秋に開かれる。
それがいわば王道だ。
日本のフェアは2月に開催される。
大手食品メーカーの新製品は、
毎春に発表され、発売されるから、
その宣伝を兼ねて展示会が開かれる。
アヌーガもシアルも、
ヨーロッパ中の小さな村々の産品が、
巨大な展示会に持ち込まれる。
だから日本の大展示会の10倍の規模を持つ。
私は秋の食品展示会賛成派だ。
だからFSSFには大きな可能性があると思っている。
さらに西日本を対象にしている。
どうしても商品や情報に関しては、
東京一極集中の傾向が強い。
高度成長のころはそれでもよかった。
しかし中央集権ではなく、
地方創生の時代になると、
むしろ一極集中ではないほうがいい。
西日本で食の展示会が開かれる意義も、
ここにある。
西日本の、あまり知られていない産品が、
これでもかと集まってくる。
それも収穫の秋に。
それがFSSFだと、
私は勝手に思っている。
今回のキックオフの運営委員会。
ご参加に感謝したい。
2023年の第6回から、
2025年の第8回まで。
ホップ・ステップ・ジャンプで、
飛躍的な成長が見込まれる。
最後のジャンプの年は2025年だ。
大阪万国博覧会と重なって、
世界中から人々が集まる。
大阪万博ではなく、
日本万博である。
そのときに西日本の優れた産品が、
集大成される。
もう西日本にかぎらない。
日本中の地方産品が展示され、
それが内外のバイヤーに認められる。
夢は広がるばかりだ。
私はアドバイザーに過ぎないが。
それでも九州・福岡生まれとして、
このフェアに夢を抱いている。
よろしくお願いします。
〈結城義晴〉