春分の日。
今年はなんと言っても、
ワールドベースボールクラシック。
準決勝。
日本の先発投手は、
佐々木朗希。
「100マイル」と表示される速球を連投。
フォークボールもよく切れていた。
メキシコはパトリック・サンドバル。
ロサンゼルスエンジェルス所属で、
大谷翔平の同僚。
速いスライダーとチェンジアップ。
日本の打線も打ちあぐねた。
4回表のメキシコの攻撃。
佐々木が2アウトを取ったあと、
不運な当たりで連打されて、
6番ルイス・ウリアス。
高め外角の甘く入ったフォークを、
ジャストミートでレフトスタンドに運ばれた。
3点本塁打。
日本はリリーフに山本由伸。
バッファロース所属の日本のエース。
嫌な予感が続くなか、
日本は7回、ランナーを1塁、2塁において、
4番吉田正尚。
低めに落ちるチェンジアップを、
見事なバットコントロールですくい上げて、
ライトスタンドギリギリのところへ、
起死回生の3点本塁打。
さすがに日本の4番バッター。
今年からボストンレッドソックスに入る。
追いついたと思ったら、
8回表、山本由伸が2塁打を連打されて1点献上。
大リーガーは凄い。
ちょっと疲れを見せると、
必ず打ち込む。
リリーフの湯浅京己も1点をとられて2点差。
8回裏の日本は代打の山川穂高が、
レフトへの犠牲フライで1点差と縮めて、
9回裏を迎えた。
5対4で最終回。
メキシコはリリーフエース、
ジョバニー・ガジェゴス。
大谷が初球を右中間に2塁打。
1塁手前でヘルメットを脱ぎ捨てて疾走。
塁上でベンチに向かって両手で煽る。
四番吉田はフォアボールを選ぶ。
そして5番村上宗隆。
このシリーズで不振をかこつ三冠王。
この試合も3三振。
栗山英樹監督は1塁ランナーを、
快足の周東佑京に変えて、
逆転を狙う。
村上は無心になった。
3球目の絶好のストレート。
振り抜くと打球はセンター左に抜けた。
そしてフェンス直撃。
ホームランにはならなかったが、
2塁から大谷、1塁からも周東が、
一気に生還。
劇的な逆転サヨナラ。
日本中が湧いた。
いやー、良いものを見せてもらった。
元気が出てきた。
これで仕事にも邁進できる。
日本の経済も消費も一気に回復するに違いない。
栗山監督。
すべての策が当たった。
名監督に列せられるだろう。
そして名監督は、
強運をもつものなのだ。
周東を代走に送っても、
村上がホームランを打ってしまったら、
周東は生きなかった。
村上がフェンスに当てる2塁打だったから、
周東の足が生きた。
そしてその大不振の村上宗隆を信じた。
信じたからこそ逆転打が生まれた。
名経営者も名マネジャーも、
実は強運の持ち主である。
運とは自分の力では達成できないことを、
何とか成し遂げてしまう力だ。
そしてそのうえで信頼できる部下をもち、
最重要の場面で信頼する。
心から感動した。
その後、私は午後2時に新横浜から、
新幹線のぞみ。
新大阪に着いて、
定宿はシェラトン都ホテル大阪。
夕方6時からレストランeu(ゆう)。
シェラトン自慢のレストラン。
㈱万代のトップの皆さんと会食。
明日から万代知識商人大学第8期が始まる。
阿部秀行社長と常務のお二人。
営業管掌の芝純さん(左)と、
コーポレート管掌の加藤健さん(右)。
アリゾナの逆転ゲームの話で盛り上がった。
阿部さんは高校球児だった。
だから専門的な見方をする。
その後、スーパーマーケット経営について、
たっぷりと談義した。
万代ナレッジマーチャントカレッジも、
信頼できるスーパーマーケットマンを養成する。
そして彼らを信じて商売をする。
頑張るぞ、という気持ちになってきた。
ありがとう。
〈結城義晴〉