ウエルシアホールディングス㈱。
日本最大のドラッグストアで、
昨年1兆円を超えた。
そのウエルシアが、
全社全店でタバコ製品取り扱いを終了する。
期限は2026年2月までだから、
まだ3年間の猶予はある。
しかし思い切った政策であることは間違いない。
商人舎流通SuperNews。
ウエルシアnews|
’26年2月までに全社全店でタバコ製品の販売終了
2021年に二つの基本方針を制定した。
「ウエルシア サステナビリティ基本方針」
「ウエルシア グループ健康宣言」
これに沿って、3つの取り組みをするが、
その第1が「地域No.1健康ステーションの実現」で、
その一環としてタバコの取り扱いを止める。
第2は健康経営の推進。
第3がプライベートブランドの開発だ。
タバコの販売を止めれば売上げは落ちる。
その分をPBの開発などで補う。
売上げよりも、
健康推進というコンセプトのほうが、
ドラッグストアにとって重要である。
日経新聞も一面で取り上げた。
現在のタバコ販売額は約150億円で、
1.5%の構成比を占める。
4月以降の新店では、
電子タバコを含むすべてのタバコ商品を、
品揃えから外す。
そして順次、既存店でも撤去していく。
セブン-イレブンをはじめとして、
コンビニエンスストアは、
売上げの30%がタバコである。
そのコンビニと大きな違いを出す意味は大きい。
ウエルシアホールディングスは、
2022年2月期売上高が、
1兆0259億円(前年同期比8.0%増)、
営業利益430億円(0.1%増)、
経常利益476億円(3.9%増)。
業界トップ企業の英断は、
他社にも大きな影響を与えるだろう。
ちなみにアメリカでは、
CVSヘルスが2014年9月に、
タバコの販売を止めた。
その前の3月に、
全米28州・地域の司法長官が連名で、
小売り大手5社に対して、
全タバコ製品の販売停止を要請した。
世界最大のタバコ製造業、
フィリップ・モリスは、
「煙のない社会」の実現を、
会社の目標に掲げる。
〈ヤチェック・オルザックCEO〉
2019年からその手段として、
葉タバコを燃やす製品から、
加熱式たばこへの移行を進めてきた。
この世界的トレンドに、
ウエルシアが日本で最初に取り組む。
誇らしいことだ。
「健康のため、
吸い過ぎに注意しましょう」
などと注意を促しつつ、
タバコをつくり、販売するのは、
自己矛盾以外の何物でもない。
今日は石原靖曠先生が、
商人舎オフィスに来てくださった。
86歳の最長老コンサルタント。
私は㈱商業界の新入社員のときから、
石原先生にご指導を受けた。
石原先生のもとからは、
橋詰昇さんや有田英明さん、
そして故宗像守さんらが、
次々に一流のコンサルタントに育った。
その石原先生から、
たっぷりとお話を聞いた。
素晴らしかった。
内容は月刊商人舎4月号に掲載する。
インタビューと討論が終わると、
横浜の関内へ。
ワインバー「Le Bar a Vin 52」
成城石井が経営するワインバーで、
現在、7店に増えた。
その2号店。
商人舎の山本恭広編集長と、
石原靖一郎さん。
靖一郎さんは、
㈱スペシャリティ研究所取締役海外担当。
3時間近くもワインと料理を楽しんだ。
シーズンごとに交流することになった。
喜ばしいことだ。
お元気でいてほしい。
石原先生に負けないくらい、
私も頑張ろうと思った。
ありがとうございました。
夜雨のなか、
桜が咲いていた。
もう満開だ。
いい夜だった。
なんどでもやりたい交流だった。
ありがとうございました。
〈結城義晴〉