3月26日、日曜日。
桜満開のとき。
なのに1日中、
雨が降り続けた。
埼玉県東松山市。
名門高坂カントリークラブ。
昨年末から決まっていたゴルフラウンド。
とてもいいメンバー。
大久保恒夫さん(私の隣)、
山本慎一郎さん(その隣)、
中村博さん(右)、
そして結城義晴。
大久保さんはご存知、㈱西友CEO、
山本さんは㈱カスミ代表取締役社長、
中村さんは中央大学戦略経営研究科教授。
みんなレインウェアが似合ってる。
大久保さんと山本さんは、
昨年11月に、対談していただいて、
そのあと、一緒にラウンドした。
その続き。
あいにくの雨だったけれど、
私はそれなりに楽しんだ。
最後のホールが終わって、
ちょっと安堵した顔つき。
ありがとうございました。
また、やりましょう。
さて日経新聞の記事。
もうスクープといった感じはない。
日経の報道が断然、早い。
「セブン&アイ井阪社長ら退任要求」
日本最大の小売企業のトップたちに、
退任せよと迫っている。
バリューアクト・キャピタル。
米国の投資ファンド。
セブン&アイの井阪隆一社長ら、
取締役4人の退任を求めている。
バリューアクトは「アクティビスト」だ。
いわゆる「物言う株主」。
セブン&アイ株式の4.4%を保有する大株主。
送付された株主提案では、
取締役14人の「選任」が要求されている。
14人のうち10人は現任の取締役で、
新しい4人には弁護士などが名を連ねる。
この中で井阪隆一社長と後藤克弘副社長、
社外取締役の伊藤邦雄氏と米村敏朗氏に、
事実上の退任要求をしている。
この選任議案が可決されるには、
株主総会で過半数の賛成が必要となる。
22年8月時点のセブン&アイの株主構成は、
⑴金融機関、金融商品取引業者、
その他法人の合計で57.1%。
⑵外国人投資家31.7%。
⑶個人が11.2%。
今年3月9日にグループ戦略を発表した。
これはアクティビストに答える内容だった。
イトーヨーカ堂の店舗閉鎖、
そしてアパレル事業の撤退などを発表。
それでも足りないというのだろうか。
それどころか、
4人の更迭が求められた。
セブン&アイのコメント。
「取締役会において精査・検討を進める」
ただし株主はバリューアクトだけではない。
同社は4.4%の株主に過ぎない。
その他の株主の賛同が得られれば、
この体制は維持される。
それでも忘れてならないことがある。
顧客と従業員からの信頼である。
アクティビストの方しか見ていないのに、
その物言う株主から退任要求されてしまった。
その状況がいちいち、
顧客と従業員に知らされている。
故人となった伊藤雅俊さんを思い出す。
100周年のときの言葉。
「信用は一朝一夕では生まれません。
あらゆるステークホルダーの皆様と
誠実に向き合い、一歩ずつ
信頼関係を積み重ねることで
信用は生まれます」
誠実に向き合い、
一歩ずつ積み重ねる。
そして、
あらゆるステークホルダーの中で、
最優先されるべきは、
顧客と従業員である。
それを株主たちも見ている。
〈結城義晴〉