2023年3月最後の日。
一月、往ぬる、
二月、逃げる。
三月、去る。
明日から4月だ。
桜も去るように散った。
第95回選抜高校野球。
準決勝を勝ち抜いた2校は、
山梨学院と報徳学園。
山梨県と兵庫県の東西対決。
山梨学院は山梨県初の決勝進出。
報徳は2002年以来21年ぶり。
その2002年は大谷智久投手を擁して、
優勝している。
この大谷はその後、
早稲田大学からトヨタ自動車に進んで、
いずれも優勝を経験してから、
千葉ロッテマリーンズに入団。
10年間、現役を続けて、
2020年に引退して、
二軍の投手コーチ。
この大谷智久は小学校のころ、
横浜のジュニアソフトボール界では有名だった。
荏田ブランチーズのエースで、
私が監督をしていた竹の子のライバルだった。
リーグ戦でも勝てなかったし、
グリーンカップでは決勝戦で負けた。
身体は大きくなかったが、
凄い小学生だった。
合同チームでは何度も大谷の球を受けた。
一緒に関東大会に行った。
とにかく性格のいい子だった。
そして夢を持ち続けた。
その大谷がプロ投手になったことは、
私たちの誇りだった。
大谷も明日の決勝戦を応援しているだろう。
現役の選手たちもいい試合をするに違いない。
さて日経新聞「大機小機」
コラムニストは墨田川さん。
硬骨漢の学者。
「経済学者もあきれる物価対策」
政府が決めた追加の物価対策を論じる。
財政支出は15兆円に及ぶ。
「筆者が不思議に思うのは、
これだけの大規模な経済政策について、
経済学者の側からほとんど
議論が出ないことだ」
中身は飛ばして、その結論。
「経済学者が
物価対策について議論しないのは、
賛成しているからでも、
意見がないからでもなく、
あまりにも経済原則を無視しているため、
あきれ返っているからではないかと
筆者は想像している」
あ~あ。
政治家になってしまうと、
そして大物政治家になるにしたがって、
原則を忘れてしまうのか。
それとも原則を知らないのか。
はたまた初心や当初の夢が消えていくのか。
同じく日経新聞「私の履歴書」
今月は唐池恒二JR九州相談役だった。
事業構想大学院大学特別招聘教授。
鉄道マンがマーケティングに目覚める話。
面白かった。
最後は座右の銘の一つ、
吉田松陰の言葉。
「夢なき者に理想なし、
理想なき者に計画なし、
計画なき者に実行なし、
実行なき者に成功なし」
「故に、夢なき者に成功なし」
成功するためには、
夢が必要なのだ。
いや成功しなくとも、
生きていくには夢が必須だ。
野球も政治も、
商売も仕事も。
4月はその夢をはっきりと自覚するときだ。
〈結城義晴〉