疲れ切っている。
3年のブランクか、
古稀を超えたためか。
それでもBasicコースの濃密なスケジュールを、
十二分にこなしつつ、
よく寝て、よく食べて、
体調を回復させる。
そのためブログの執筆と公開が遅れている。
お許しください。
商人舎Basicコース4日目。
ホテル1階の会議室。
SHONINSHA BASIC LASは、
パレス3の部屋だ。
8時から8時半までの30分間。
最重要テーマの3問に、
記述式で答えを記入する。
3問と言っても、
1問ごとに複数回答を求めているから、
全問に回答するのは簡単ではない。
理解度テストはあくまでも
自分がどの程度、
講義内容を理解したかを明らかにするもの。
Las Vegasの旅の間に、
講義を受け、復習してもらうためだ。
そこでテストのあとの講義では、
冒頭で回答を示して、
さらに付け加えて理解を促す。
その後の結城義晴の講義は、
ぐんとレベルが高くなる。
小売業のポジショニング戦略の中の、
エクスパンディング。
寡占・鼎占・複占の理論。
規模の経済と範囲の経済。
そしてマーケットの4つの競争者のセオリー。
重要なことばかりで、
丁寧に説明しようとすると、
手振り身振りが入ってくる。
それらの重要な理論は、
社会や産業が変化しているときに、
凄く効力を発揮してくる。
ショッピングセンターも同じだ。
アメリカでは古典的な4つの商業集積が、
新しい4つのショッピングセンターに、
どんどん変貌している。
古典的なのが、
ネイバーフッドセンター、
コミュニティセンター、
リージョナルセンター、
スーパーリージョナルセンター。
いわばその規模による4分類。
新しいのは、
パワーセンター、
ライフスタイルセンター、
アウトレットセンター、
テーマ・フェスティバルセンター。
それぞれのショッピングセンターの中で、
自分の店がどのような立ち位置となるか。
講義の後は1時間半ほどをとって、
商品調査のまとめをし、
プレゼンテーション資料を作成する。
7班に分かれている。
異なる企業のメンバーと一つの組になる。
それがとてもいい。
それぞれに分かれて、
調査内容を議論し、PFグラフを仕上げる。
Pはプライス、Fはフェーシング。
PFグラフを作成することで、
調査対象店の価格政策、商品政策を分析する。
今年はパソコンを持ち込んで、
パワーポイントで、
プレゼン資料を作成する班が多かった。
2日間の調査で交流も進んだ。
さらに議論し合って、
コミュニケーションは深まる。
もちろん事務局が用意した
方眼用紙に作図する班もいる。
それもよし。
製造業、卸売業、小売業。
さらに異なるチェーンの人と、
ひとつのテーマでディスカッションする。
これもBasicコースの良さだ。
松本隆文さんも資料の整理をしている。
㈱マツモト会長で今回の団長。
団長は調査班には入らず、
独自の調査をしている。
4日目の視察は、
ショッピングセンター巡り。
ダウンタウン・サマリン。
新しいショッピングセンターの中の、
ライフスタイルセンターとパワーセンターが、
融合した商業施設だ。
注文は各自が行う。
対面でのオーダーと、
端末を使ったオーダーがある。
端末が置かれた壁にメニュー表が掲げられる。
肉を使わないハンバーガーの「ベジーシャック」。
牛乳不使用の「ノンデアリーチョコレートシャック」。
ベジタリアン向けのアイテムが増えている。
店づくりは、
スケルトンの天井とウッディな内装。
快適な空間だ。
最終日の視察は、
このシェイクシャックから
アルコールを解禁する。
商品調査でチームを組んだメンバーと、
高級ハンバーガー・ランチを楽しむ。
カジュアルな服装でくつろぐロピアのメンバー。
研修会だからと言って堅いことは言わない。
アメリカ人のようになりきって、
買物や飲食を楽しむ。
ラスベガスの強い日差しを受けて、
ライフスタイルセンターを満喫する。
私がオーダーしたのは肉の代わりに
大ぶりのマッシュルームをフライしたバーガー。
「シュルームバーガー」と呼ぶ。
事務局メンバーと写真。
手前からカリスマ佐藤、
奥がキューティ上松。
まだ愛称が決まっていないけれど、
「ドンタコス森川」となりそうな森川泰弘さん。
ライフスタイルセンターの核になるのは、
公園や噴水や憩いの施設だ。
店舗の中で核となるのは、
メイシーズとディラードの百貨店。
それ以外にブランドショップが揃って、
街のような商業エリアが構成される。
一方のパワーセンターは、
ディスカウント業態が揃う。
デモンストレーションブースで、
新商品のチョコレートトリュフの試食。
案内と解説はスティンさん。
ラスベガス地区の5店舗で勤務したベテラン。
60歳で19年間トレーダー・ジョーにいる。
「世間ではトレーダー・ジョーの競争相手は、
ホールフーズやスプラウツだと言われるが、
そんなことはないです。
我々がリーダーで、我々には競争はない」
右はエイドリアン君。
この店で16歳からアルバイト勤務して、
今は23歳。
お土産を渡して感謝。
店の出口に「寄付金額」が示されている。
昨年は122万8515ドルの商品を、
ローカルフードバンクにドネートした。
1ドル130円換算すると1億6000万円になる。
店の前で全員で記念写真。
ありがとうございました。
最後に向かったのはアウトレットセンター。
Las Vegas North Premium Outlet。
ラスベガスには南北に、
2つのアウトレットセンターがある。
ノースの方が大きい。
結城義晴御用達のecco。
ラスベガスに来たら必ず寄る。
わたしの靴はこの店で購入したものばかり。
2つのショッピングセンターを回って、
ホテルにも戻ると、
ストリップに夕闇が迫る。
夕食は、このメンバー。
レンゴー㈱と日穀製紛㈱の皆さん。
レンゴーの佐久間亘さん(左)と山本麻依子さん。
日穀製粉の立岩晃一さん(右)と外山雄大さん。
日穀製粉社長の小山紀雄さんも、
商人舎のヨーロッパ視察に参加してくれた。
その私との出会いの話が出た。
レンゴーの石田重親前副社長は、
3人の社員をヨーロッパに3カ月派遣して、
段ボールカットの研究をさせた。
そんな話も出た。
外山さんが、
「人生のポジショニング戦略」を察知していて、
お見事。
Las Vegasの4日目は、
充実して過ぎていった。
(つづきます)
〈結城義晴〉