結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年05月23日(火曜日)

万代知識商人大学第8期ヒューマンリソースマネジメント講義

昨日、大阪に入って、
定宿のシェラトン都ホテル大阪。

朝食は2階の日本食うえまち。
この朝定食には板前さんの気合がこもっている。
絶対に手を抜かない。
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この朝ご飯をいただくために、
このホテルを定宿にしている。

ゆっくりと食事をして、
東大阪市の渋川に向かう。

㈱万代本社。
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隣接する2階建ての会議棟が、
万代知識商人大学の、いわば校舎だ。
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2015年に始まったこの企業内大学も、
第8期となる。

延べ240人ほどの修了生を輩出。
幹部候補生を養成する。

だから万代の取締役会が、
総出で講師を務めてくれる。

今期も修了生から2人の取締役が誕生した。
和久正樹さんと吉田秀史さん。

今日は第8期の第2講。
ヒューマンリソースマネジメント。

1階の大ホールには、
店長やバイヤー、チーフなど、
選抜された30名が集う。
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午前中は結城義晴の3講座。IMG_49433
初めに人間力の経営。
心の力、頭の力、技の力。
その掛け算の力。

ヒューマンリソースの本質を、
万代向けに結城義晴流に組み立てる。

最初に人材マネジメントの3段階。
ホップ・ステップ・ジャンプ。

現代は、
Strategic Human Resource Managementの時代だ。
戦略的な人的資源経営である。

そしてマネジメント理論の歴史。

重要だけれど難しいことを学ぶとき、
歴史から入るのがいい。

歴史には面白いことが盛り込まれていて、
その変遷を知ることによって、
そのテーマの今日的な問題点が浮かび上がる。

マネジメントの理論以前は、
勘と経験、気合と根性の時代だった。

そこにアダム・スミスの分業論が登場する。
それからフレデリック・テーラーの科学的管理法、
さらにヘンリー・フォードのフォーディズム。
そのなかで、「3S」の概念が生まれる。
単純化・専門化・標準化である。
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1908年にヘンリー・フォードは、
オートメーションシステムを考案して、
T型フォードを量産した。

そのフォード一世は、
牛肉の解体処理工場の流れ作業を見て、
オートメーションラインを開発した。

牛肉の解体処理の工程を、
身振り手振りで説明する。

私は26歳のときに、
アメリカに2週間滞在して、
バーチカルに牛肉産業を学んだ。

フィードロットから解体処理のパッカー、
そしてスーパーマーケットとレストラン、
家庭にまで入り込んで、
最後の消費局面を体験した。

パッカーのカッティングセミナーでは、
自分の手で枝肉を卸した。

それと同じ工程をフォードが見ていた。
感慨深い。
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フォーディズムのあとは、
アンリ・ファヨールの管理過程論。
それが現代のMTP理論につながる。

しかしファヨール後に、
人間関係論や行動科学が登場して、
ヒューマンリソースの観点から、
経営管理は大きく現代化していく。

そしてドラッカーとミンツバーグが、
その到達点なる。

しかし日本のマネジメント教育は、
古典的規範論とも言われる、
ファヨールを踏襲したものだ。

そこに問題がある。

ドラッカーもミンツバーグも、
ハーバート・サイモンも、
厳しく批判している。

安易に陥りがちなマネジメント、
日本のチェーンストア理論のマネジメント。
それを改めるために、
こういった歴史を紐解く。

その上でドラッカーのマネジメント論を、
「使う観点」から解説していく。

午前中の最後は、
「責任の組織化」である。

事例を交えながら、
ここまで一気に講義した。IMG_49563

昼食後は、
河野竜一取締役人事担当の講義。
「労務管理の基本」。IMG_49603

労務管理の義務と責任、
労働安全衛生、労災問題について、
豊富な事例を提示しつつ講義してくれた。

河野さんの講義は、
論理的で丁寧でわかりやすい。

商人舎のミドルマネジメント研修会に、
ゲスト講師として迎えたいほどだ。IMG_49643

8期生の平均年齢は37歳である。
全員がミドルマネジメントだ。
労務管理の大切さを実感したのだと思う。IMG_49673

河野さんの講義は毎年、進化している。
それが何よりいい。
ありがとうございました。IMG_49693

夕方は再び、結城義晴の2時間講義。
ドラッカーの「自己管理による目標管理」から、
コミュニケーションとリーダーシップまで。
私の講義は「ドラッカーの使い方」である。IMG_49423

さらにリーダーシップでは、
デール・カーネギー、
ジョン・マックスウェルなどなど。
一番わかりやすいところを説明する。

最後はケン・ブランチャード。
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ブランチャードは、
リーダーシップのスタイルを4つに分類した。
指示型、コーチ型、援助型、委任型。
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自分自身はどのタイプか。
手を挙げてもらった。
圧倒的に多かったのは、
コーチ型と援助型だった。
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しかしブランチャードの4スタイルを学んで、
部下の成長段階に合わせて適用すると、
より良いリーダーシップが発揮できる。

最後は、ドラッカーの2つの実践法。
「時間管理」と「フィードバック分析」。

いずれも世界的に有名な方法だ。

この講義の中で、
月刊商人舎2018年2月号を紹介した。
サミットストア王子桜田通り店の、
君和田貴信店長の物語。
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第8期生諸君は、
この記事を読んでほしい。

「君和田店長は1時間を
20分単位に区切って行動する。
00分から20分間は売場チェック、
20分から40分までは
チェックした後の指示業務、
40分から00分までは店長としての
事務作業やミーティングの資料づくりに充てる。
それを1日繰り返す」

1時間を3つに割って行動する。
ここがいい。

ヒューマンリソースマネジメントの講義は、
5時半にすべての講義を終了。

講義を終日聴講してくれた和久正樹さんが、
取締役店舗運営部部長として、
取りまとめの講話をしてくれた。
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現場に即した厳しい指摘があった。
すべての店舗運営をより良くしたいという、
意気込みが溢れていた。
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最後の最後は阿部秀行社長の講和。IMG_50023

阿部さんはいつも社員に対して、
わかりやすい言葉遣いで、
万代イズムを語る。

それはもうアベイズムとなっている。

人間産業のスーパーマーケットの中で、
万代は圧倒的な人間企業である。IMG_49973

3人で腕を組んでポーズ。IMG_50073
万代知識商人大学第8期第2講。

私は5時間、熱を入れて講義した。
疲れ切ったが、心地良い。

ありがとう。

〈結城義晴〉

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