Everybody! Good Monday!
[2023vol㉕]
2023年第25週。
6月第4週。
梅雨の間にも関わらず、
このところ晴れの日が続く。
あらためて今、2023年なのだと思う。
私が社会人になった1977年、
最初の上司は故緒方知行さんだった。
販売革新誌の名物編集長で、
その後、独立して1983年、
月刊雑誌「2020AIM」を発刊した。
私も㈱商人舎を設立して、
月刊「商人舎」を創刊したから、
緒方さんのあとを追っていることになる。
故倉本長治商業界主幹も、
戦前は月刊「商店界」の編集長で、
戦後に月刊「商業界」を発刊した。
長治先生は書くことと語ることで、
商業の近代化に貢献した。
緒方先生も同じように、
文章を書き、講演をすることで、
チェーンストア産業の構築に寄与した。
私も同じ道を歩んでいることになる。
戦前の商店界に対し、
緒方知行の「2020」は、
西暦2020年を意味していた。
そこまで頑張って、
日本を、世界を、見てやるぞ、
という気概がこのタイトルになった。
しかし2015年、76歳で逝去した。
その緒方さんが目指した2020年、
新型コロナウイルスのパンデミックが起こった。
緒方さんはそれを予想していたのか。
感慨深い。
その緒方知行には、
3人の盟友がいた。
故高山邦輔。
島田陽介、
石原靖曠。
私の方は㈱商業界で30年。
現在の㈱商人舎で15年。
商人舎となってからは、
池袋の立教大学で5年、大学院の教授も兼務した。
研究室も持っていた。
商業界では入社して12年で、
編集長に就任した。
それから7年で取締役になり、
さらに7年で代表取締役となった。
その㈱商業界は、
コロナ禍の2020年4月に、
自己破産した。
商業に関する専門メディアとして、
はじめは「店」の雑誌だった。
近代化以前の商店のためのメディアだった。
次は「業」の雑誌だった。
「業」は仕事や事業のことであり、
業種、業態などを意味する。
近代化を志向して、
チェーンストアやショッピングセンターを、
啓蒙し、指導した。
執筆者として故渥美俊一先生らが、
商業界の雑誌を通じて活躍した。
平成の時代となって、
その20年(2008年)、
私は会社をつくって、
「商人舎」とした。
人が集まり、学ぶ舎人(とねり)である。
商人が集まり、学ぶメディアだ。
私は21世紀を、
知識商人の時代だと見定めた。
さらにその知識商人たちが、
商業の現代化を実現すると考えた。
「ポストモダン」の流通業である。
近代化には矛盾が生じた。
その近代化の矛盾を克服し、
近代化の呪縛から解き放たれ、
そのうえで真の全体最適を志向する。
商店界の時代には、
小さな業種店と大きな百貨店しかなかった。
いわば小さな雑草と大木の百貨店だけの森だった。
商業界の時代には、
流通革命の実現を目指して、
さまざまなチェーンストアが登場した。
超巨大なチェーンストアをつくる時代だった。
しかしそのために小さな雑草は、
刈り取られても仕方ないとの主張さえあった。
商人舎の時代は、
巨大なコングロマーチャントは、
さらに超巨大な存在になっていく。
さまざまな業態のリージョナルチェーンが登場し、
多様なローカルチェーンがサバイバルする。
小さな専門店も、
全体最適の社会を目指しつつ、
それぞれにポジショニングを確立する。
新しい「共生の森」を志向する。
さらにそこには、
デジタルの沃野が広がり、
オフラインとオンラインが融合する。
ユニコーン企業が、
新たに登場するだろう。
しかしゼブラ企業も、
続々と誕生するに違いない。
すべては知識商人たちが実現させる。
「店」から、「業」へ。
「業」から、「人」へ。
近代化前から近代化へ。
近代化から現代化へ。
商人舎は、
なくてはならない発信媒体となる。
志ある知識商人の、
意識と行動を変えるメディアとなる。
私たちの商人舎は、
そのために存在する。
そこで折り返しの15周年を記念して、
特別セミナーを開催する。
大テーマは、
「トレード・オン」が日本を救う
日時は、
9・12(火)
トレード・オフに象徴される時代。
まっしぐらにチェーンストアを創ろうとした時代。
コロナ禍を経て、
私たちは対極の問題解決をしなければならない。
緒方知行先生の盟友のお二人、
石原靖曠先生と島田陽介先生。
そして私の同志を代表して、
鈴木哲男先生。
4人のビッグショーである。
この点は3人の先生方と、
完全に一致した。
高野保男さんも、
鈴木國朗さんも、
新谷千里さんも、
當仲寛哲さんも、
さらに井坂康志さんも、
活躍中だ。
私の盟友と呼ばせていただくとしたら、
今は西友CEOの大久保恒夫さんも、
大活躍している。
けれど15周年記念第1弾は、
4人のレジェンドのビッグショーとなった。
ご参集いただきたい。
3人のレジェンドの先生方が、
渾身の講演をしてくださる。
結城義晴ももちろん全力の講義をする。
開催概要は以下。
15年前に商人舎を発足させたときに、
発起人になっていただいた93人の皆さんは、
ご招待することになっている。
コロナが明けた。
そして新しい時代が見えてきた。
今こそ、変わるときだ。
そのきっかけにしたい。
自ら、変われ!
そのために、
トレード・オンせよ。
それが日本の商業をさらに発展させ、
日本の国民を豊かにする。
それが商人舎15周年のメッセージである。
では、みなさん、
今週も、変わろう。
Good Monday!
〈結城義晴〉