敬老の日を含む三連休。
月曜日の9月18日が敬老の日の祝日。
一方で老人福祉法では、
9月15日が「老人の日」と定められ、
15日から21日までの7日間が、
「老人週間」となっている。
三連休は「老人週間」のど真ん中だ。
その老人の定義。
WHOは65歳以上の人としている。
日本もこれに準じている。
65歳から74歳が前期高齢者、
75歳以上が後期高齢者だ。
内閣府の「老人の日・老人週間」キャンペーンでは、
「みんなで築こう 健康長寿と共生社会」が標語。
「健康寿命延伸プラン」というのがある。
2040年までに健康寿命を75歳以上にする。
「健康寿命」とは、
「健康上の問題で日常生活が
制限されることなく生活できる期間」
2019年段階で、
男性72.68歳、女性75.38歳。
あらら、平均で見れば、
私はもうあと1年余り。
石原靖曠先生と島田陽介先生は、
87歳で日常生活はもとより、
仕事もバリバリやっている。
目指すはそれを超えること。
さて、テレビ東京のスクープ。
「イトーヨーカ堂2500人規模リストラへ」
セブン&アイ・ホールディングスは、
傘下のイトーヨーカ堂で、
大規模な人員削減を計画している。
人件費240億円カット、
2500人規模の人員削減。
セブン&アイはリリースで、
否定している。
イトーヨーカ堂単体の従業員数は、
約2万4000人だ。
従業員には、
正社員もパートタイマーも含まれる。
そのうち1割強がレイオフされる。
企業が否定しているのだから、
論議することは無駄かもしれない。
記事。
「複数の関係者によると、
5月14日に開かれたセブン&アイの、
経営幹部が集まる会議で、
イトーヨーカ堂の山本哲也社長が
リストラ案を説明した」
「セブン&アイの井阪隆一社長も参加した」
「会社側は人員削減について
労働組合にはまだ説明しておらず」
否定していることを労組に説明するはずがない。
ただしイトーヨーカ堂は、
国内店舗数を今後3年で2割超削減する。
これは発表されている。
ならば必然的に人員は削減される。
正社員は後回しにして、
まずパートタイマーから、
雇用契約を更新しない形で削減される。
そう考えるのが妥当だ。
競合各社は、
同業態のイオンをはじめとして、
地方のチェーンストアも、
辞めたパートタイマーの受け入れを、
積極的に推進するだろう。
だから結果的に雇用は確保される。
セブン&アイは、
そごう・西武の売却後も、
グループで百貨店の雇用の一部を
受け入れる案を示している。
難問山積。
誠実に対応するに違いないが、
それでもこんな情報が漏れることが、
第一に問題である。
情報統制せよという意味ではない。
幹部の結束が固まっていない。
それが問題だ。
第二はパートタイマーだけでなく、
有望な社員や力のある幹部が、
こんな情報の流出によって、
去っていく危険性がある。
それは将来に向けて、
大いに心配なことだ。
まだイトーヨーカ堂の幹部や社員には、
スカウト市場で価値がある。
けれどセブン&アイの人材の層が薄くなる。
故伊藤雅俊さんは、
そのことを心配していた。
それにしても山本社長は、
損な役回りを担わされた。
一度も会ったことはないが。
そごう・西武の林拓二社長は、
8月1日に解任されてしまったが、
そちらのほうが得な役だった。
トップマネジメントが、
自ら責任をとらずに、
従業員のリストラを
やってはいけない。
発表するとしたら、
そちらが先だ。
コンサルタントが、
無責任なアドバイスをして、
米国流の合理化を進めるならば、
そのコンサルファームこそ、
切ったほうがいいだろう。
会社と経営が、
誠実であること。
それを忘れてはならない。
何度も書くけれど、
伊藤雅俊から離れたら、
この会社は駄目になる。
〈結城義晴〉