戦前からあった「商店界」は、
店のことを教えた。
倉本長治は28歳でその編集長となった。
戦後、その倉本が創設した「商業界」は、
小売業の近代化を推進しつつ、
業界のこと、業態のことを追求した。
商人舎は21世紀の知識商人を育てる。
そのために商人が集うというネーミングにした。
秋のミドルマネジメント研修会。
今日から2泊3日の缶詰セミナー。
会場があるのは東京都江東区南砂町。
研修ホテル「L stay & grow」。
秋だと言うのに朝日は眩しい。
30℃を超える夏日。
私の新刊も並べてくれている。
『チェーンストア――商業ビジョン』
準備中の11時から私は、
演壇の裏側に自分のスペースをつくって、
そこでオンライン会議に参加。
第一屋製パン㈱の取締役会。
お陰様で好調な成績です。
新しい体制が良く機能して、
なおかつみんなの努力が実った。
午後1時、いよいよ、
第21回目の研修会がスタート。
1500人以上の修了生を輩出している。
ミドルマネジメント研修会で何を学び、
そして何を果たしていくのか。
プログラムの趣旨を説明。
第1講義はプロローグ。
前著『コロナは時間を早める』の内容を、
スライドで紹介。
コロナによって何が変わったのか、
何をどう変革しなければならないのか。
なぜ、ちょっとだけ急がねばならないのか。
なぜ、スピード経営が必要なのか。
DXの進捗とその加速の加速、
両利きトレード・オンの必要性。
そしてポストコロナへの決断などを、
丁寧に語った。
世界のウォルマートが、
コロナの渦中に決断したケースを紹介。
ヤオコーは渦中にフーコットを実験した。
ポストコロナへの決断とは、
「不確実な成果」に対して、
目隠しで一歩、踏み込む
心の在り方である。
第2講義はいよいよ本論。
第1回からずっと語っている。
これは2008年4月17日に、
3時間講演をした、そのダイジェストだ。
産業ビジョンである。
倉本長治とピータードラッカーに
共通する考え方を強調しながら講義する。
商人舎のミドルマネジメント研修会は、
ドラッカーのマネジメントをベースにしている。
だからまずその理解を受講生に求める。
商業のイノベーション史は、
手短にエッセンスを語る。
それから顧客満足と従業員満足。
第3・4・5講義は鈴木哲男講師。
㈱REA取締役会長。
52週マーチャンダイジングと
ストアコンパリゾンの講義。
3時間30分。
鈴木講師の講義は、
ふんだんな事例を使って進められる。
テキストの中の参考資料は、
ノウハウの宝庫だ。
ある著名な経営者の言葉。
「この鈴木先生の講義は、
チェーンストアの実務のバイブルだ」
実践的な講義は、
受講生にとって、
現場ですぐに活かせる内容だった。
初日の講義が終わると午後8時。
先週の商人舎設立15周年セミナー、
そして今日のミドルマネジメント研修会。
鈴木先生は2週続けての講演と講義。
ありがとうございました。
8月の終わりから4週続けて、
講演や講義が組まれている。
その最後の仕上げ。
今回の受講生も、
その受講態度が素晴らしい。
商人舎は知識商人を養成する。
その本業がこのセミナーである。
受講生たちは全員個室で、
夜遅くまで復習に余念がない。
明日の朝には、
「理解度判定テスト」が、
待っている。
私はワクワクしながら、
夜を過ごした。
頑張れ!
〈結城義晴〉