月刊商人舎10月号、責了しました。
お疲れ様。
ありがとう。
楽しみにしてください。
いい雑誌です。
だから出来立ての巻頭のMessageを、
公開してしまおう。
10月の商人舎標語でもある。
[Message of October]
商売が救うもの
商売は顧客を救う。
顧客の日々の生活を支え、
有事のときには命さえ救う。
商売は生産者を救い、
製造業と卸売業を救う。
小売業が販売することで収益は還元される。
商売は店を救い、会社を救う。
店が繁盛し利益を上げれば会社は発展する。
従業員もその家族もそれによって養われる。
商売は日本経済を救い、
日本の民主主義社会を救う。
資本主義社会も共産主義社会も商売が救う。
しかし商売が救うものは、
何よりも商売をしている人間である。
働く者であり、経営する者である。
ヨークベニマル創業者の大髙善雄は、
戦前の腕利き新聞記者を辞して、
野越え山越えの商売を始めた。
ニチイ創業者の西端行雄と春枝は、
小学校の熱血先生を辞めて、
戸板商売から再出発した。
ヤオコーの川野幸夫は、
弁護士になる夢を捨てて、
スーパーマーケットに身を投じた。
商売はそれを為す者を救う。
それに真剣に立ち向かう者を救う。
商売はそこに働く者を救う。
商売は顧客を救う。
商売は社会を救う。
そして商売は人間を救うのだ。
〈結城義晴〉
井上ひさしさんの文章の書き方。
かつてこのブログで紹介した。
朝日新聞「折々のことば」
第1324回。
作文の秘訣を一言でいえば、
自分にしか書けないことを、
だれにでもわかる文章で書く
ということだけなんですね。
〈『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』より〉
「自分がいちばん大事に思っていること、
辛いこと、嬉しいことを書く。
一人ひとり少しずつ違う、
“その違うところ”を平明に書く。
いい文章はそのことで人の心を動かす」
雑誌も単行本も、
私はいつもこの心構えで書く。
仕事のレポートでも、
手紙やメールでも、
それは同じこと。
POPやショーカードの文章も、
同じです。
むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをおもしろく
おもしろいことをまじめに
まじめなことをゆかいに
そしてゆかいなことを
あくまでゆかいに
これも井上さんの座右の銘。
忘れてはいけない。
〈結城義晴〉