11月に入った。
あと2カ月。
1日中、横浜商人舎オフィス。
月刊商人舎11月号の原稿執筆と入稿。
朝日新聞｢折々のことば｣
第2896回。
民族間の紛争といった、
部分システム間の摩擦を
解決する大原理というものを
人類はまだ発見していない
(梅棹忠夫)
｢地球の一体化が濁流のように進む一方、
諸民族は国家としての自立を求めて分岐してゆく。
だが相互の衝突を回避できる普遍的原理は
未(いま)だ見いだせていない｣
｢とにかくひたすら話しあいを重ね、
火種をもみ消すほかない｣
1979年の講演『二十一世紀の人類像』から。
文化人類学のパイオニア。
京都大学名誉教授。
201年7月3日、90歳で没。
64歳で両目を失明。
しかしそれ以後、口述筆記によって、
それ以前よりも多数の著作を残した。
見倣いたい。
編著者の鷲田誠一さん。
｢以後、世界に
どれだけの血が流れたか｣
今も、イスラエルとパレスチナ。
そしてウクライナとロシア。
私たちは日々、働きながら、
これらを見続けなければならない。
忘れてはならない。
｢とにかくひたすら
話しあいを重ね、
火種をもみ消すほかない｣
部分システム間の摩擦に対しては、
それを解決する大原理は、
まだ発見されていない。
会社も仕事も同じだ。
社会も産業も、
国家も政党も。
しかしひたすら話し合いを重ねる。
そして火種をもみ消す。
11月も12月も、来年も、
この言葉を信じたい。
梅棹はこうも言う。
｢遠近遥(はる)かに隔たった
二様の視点を持つこと｣
｢虚実を見極めるには
この二つが欠かせない｣
ひたすら話し合いを重ねる中で、
自分は二様の視点をもつこと。
トレード･オンであり、
楕円のマネジメントである。
11月も12月も、来年も、
この言葉を信じて生きていきたい。
結城義晴『Message』より。
何のために
あなたは何のために生きるのか。
何のために働くのか。
あなたは何を売るのか。
何をつくるのか。
あなたは何故、微笑むのか。
何故、喜べるのか。
客のためか。 社会のためか。
店のためか。 会社のためか。
自分のためか。家族のためか。
あなたはいったい何のために稼ぐのか。
何のために儲けるのか。
あなたは何を祈るのか。
何を願うのか。
あなたは何故、悲しむのか。
何故、泣くのか。
客のためか。 社会のためか。
店のためか。 会社のためか。
それとも自分のためか。 家族のためか。
この時代に、あなたは何のために生きるのか。
あなたは何のために働くのか。
〈結城義晴〉
