大橋純子さんが亡くなった。
伸びやかな声。
73歳。
もんたよしのりさんは72歳。
10月22日に逝去。
こちらはハスキーボイス。
好きだった。
高橋幸宏さんは、
1月11日。
私と同年だが、
70歳で逝った。
ミュージシャンたちが、
70代前半で死んでしまう。
忌野清志郎さんなど、
58歳で逝ってしまった。
2009年5月2日。
ひとつ上だ。
ジョージ・ハリスンは、
2001年11月29日、58歳で没した。
清志郎と同じ年齢だった。
しかしジョン・レノンは、
40歳で凶弾に倒れた。
1980年12月8日。
朝日新聞「折々のことば」
11月10日の第2906回。
生命に
意味を与えるものは、
また死にも
意味を与えるはずだ
(サン=テグジュペリ)
「誰かの通信文を運ぶ人も、
患者を看(み)る医師も、
羊の番をする貧しい羊飼いも、
何ものかの安危が
おのれの双肩にかかっていると感じ、
行動しているかぎりで、
“歩哨”として生きているのだ」
(『人間の土地』堀口大學訳)
「その役割がどれほど小さくても、
それを次の世代にしかと手渡すことで、
自らの死をも超えて、
“人間性に追いつこう”としている」
フランスの小説家、飛行家。
第二次世界大戦に召集され、
偵察機に乗って従軍するが、
ヴィシー政権がパリを占領され、
ドイツと講和をむすぶと、
アメリカに亡命。
自由フランス空軍に志願。
1944年7月31日、
ボルゴ飛行場から単機で出撃。
そのまま帰還せず、消息不明となる。
44歳だった。
だれでも、どんなときでも、
人類の”歩哨”として生きている。
商人は人々の生活の歩哨である。
暮らしの見張り役である。
その役割が小さくても大きくても、
精一杯生きて、
それを次の世代に手渡す。
生命に意味を与えるものは、
また死にも意味を与える。
合掌。
〈結城義晴〉