日経新聞の記事。
セブン-イレブンが
「入れたて紅茶」を始める。
「セブンカフェ」の紅茶版。
名づけて「セブンティー」
東京都内などの数店舗で、
すでに実験販売をスタートした。
来2024年以降の全国展開を目指す。
3年後をめどに1000店規模まで広げる。
もっと広がると思う。
セブン-イレブン芝浦4丁目店が、
実験店の一つ。
レジ横の「セブンカフェ」とともに、
紅茶の専用機器を置いた。
顧客はレジでカップを購入する。
それを専用機にセットして、
3種類の茶葉から選ぶ。
ダージリン、アッサム、
そしてアールグレイ。
機械は茶葉から抽出して、
1分ほどかけてティーを淹れてくれる。
紅茶だけ飲むか、
ミルク入りか。
レモンティーはない。
温冷も選べる。
アイスティーの通常サイズが、
価格は税別102円、
ホットミルクティーの大サイズは232円。
価格はコーヒーと同じ。
紅茶の愛好者の比率と同じだけ、
このセブンティーは売れるだろう。
遅かったくらいだ。
昨2022年のコーヒーの国内消費量は、
43万2875トンだった。
4年ぶりに前年実績を上回った。
しかし直近のピークの2016年は、
47万2535トンだった。
8%減。
一方、紅茶は伸びている。
紅茶専門店などの売上げは、
22年末で417億円。
コロナ禍中で前年比では微減だったが、
20年比では4%増。
23年以降も増加傾向が続く見通しだ。
画期的だったセブンカフェほどではないが、
セブンティーは確実に定着するだろう。
ローソンとファミリーマートも、
紅茶の店内提供を始めている。
セブンカフェは2013年にスタートした。
10年前のことだ。
鈴木敏文会長時代。
それがあっという間に定着し、
すべてのコンビニが模倣した。
セブンティーも同じように定着するだろう。
「遅かった」のは、
コロナの影響かもしれない。
いや、コロナだからこそ、
始めたほうがよかっただろう。
ドラマ「相棒」では、
杉下右京があんなに、
ティーを宣伝してくれている。
ときにはコーヒーじゃなくて、
ティーもいいだろう。
暑い夏のアイスティー、
秋のミルクティー。
いい試みだ。
同じ日経新聞「大機小機」
「日本経済、60年前とこれから」
コラムニストは一礫(ひとつぶて)さん。
1959年に東京大学入学の人。
そのころのことを回想する。
「混沌とした時代だったが、
希望はあった」
「10年間で国内総生産を2倍にする」
所得倍増計画。
その後、高度経済成長期。
さらに失われた30年。
「欠如していたものは何だったか」
2023年、日本はドイツに抜かれて、
GDP4位に転落しようとしている。
経済は複雑の度を増している。
「最も求められるのは、
前向きに考える姿勢だ」
1945年8月25日。
焦土と化した祖国を前に、
石橋湛山(ジャーナリスト、元首相)は書いた。
「単に物質的の意味でない
科学精神に徹底せよ。
しからばすなわち
いかなる悪条件の下にも、
更生日本の前途は、
洋々たるものあること必然だ」
同感だ。
前向き、上向き、外向き。
セブンティーも、
その一つだ。
「Seven Tea」
音(おん)がいい。
愛好者比率に応じて、
確実に受けるだろう。
〈結城義晴〉