三が日は年賀状。
新年のお祝い気分を覆すように、
「令和6年能登半島地震」が起こった。
心からお見舞いを申し上げたい。
石川県能登地方で最大震度7の揺れ。
マグニチュードは7.6。
この地方では2018年ごろから、
地震回数が増えている。
2020年12月からは活動が活発化して、
能登群発地震と呼ばれている。
2021年7月からは、
さらに活動が活発になり、
昨2023年5月5日には、
最大震度6強の地震が起こった。
マグニチュードは6.5。
それが1月1日に最大化した。
今後も広範囲に活発な地震活動が続く。
北陸の小売業の皆さん、
頑張ってほしい。
スーパーマーケットも、
ドラッグストアもコンビニも、
自らの安全を担保しつつ、
役割を果たしてほしい。
とくに㈱どんたくは、
この能登半島のローカルチェーンだ。
13店舗を経営する。
㈱バローと業務提携をしているが、
こういったときにこそ、
その関係は心強い。
頑張ってほしい。
さて1月1日の日経新聞一面。
「イオン、パート7%賃上げ」
昨年も賃上げ7%をいち早く発表して、
それを実施したイオンだが、
今年の元旦の日経一面記事でも、
今春の7%賃上げを公開することになった。
これはイオンの広報のヒットだ。
国内企業最多の40万人のパートタイマー。
日本の非正規雇用の約2%を占める。
パートのグループ平均時給は現在1070円。
それが75円程度の引き上げとなる。
イオングループ労働組合連合会は、
その非正規雇用者が組織されていて、
これも国内最大だ。
「年収の壁」にも対応する。
政府は昨23年10月に、
「年収の壁・支援強化パッケージ」制度を始めた。
これを活用し、なおかつ手当を出して、
保険料の負担を緩和する。
短時間で働く従業員にも、
ボーナスや子育て支援金などを支給する。
これはグループ会社にも適応される。
正社員は約10万人だが、
彼らの賃上げも前年超えで調整する。
定期昇給やベースアップを含む、
グループ平均の前年実績は4.85%だったが、
これを上回って、7%に近づける。
記事にはイトーヨーカ堂との比較が出ている。
23年の春季労使交渉で妥結した賃上げ率は、
パートで3.07%、正社員で2.01%だった。
イオンはパートが7.09%、
正社員が4.85%だった。
40万人のパートと10万人の正社員。
イオンにやられた、
と感じる経営者もいるかもしれない。
しかしイオンが他産業に先駆けて、
小売業、流通業、チェーンストアは、
賃上げに積極的であることを示した。
むしろそれを追い風にすることを、
考えて、対応したほうがいい。
それだけのインパクトのある記事だったと思う。
それにしても能登半島地震。
お見舞い申し上げたい。
〈結城義晴〉