令和6年能登半島地震。
死者が100名になった。
安否不明者は221人。
まだまだ増える。
痛ましい。
自衛隊の逐次投入ではなくて、
初動から全力投入できないのだろうか。
ヘリコプター総出動で、
迅速な救助・救済はできないのだろうか。
命を救うことはできないのだろうか。
災害が起こるとこの青色の作業服姿で現れ、
記者会見や会議に出てくる。
「現場で作業にあたる人であれば
しっくりきますが、
政治家が下ろしたてのような
アイロンの効いた作業服で
会議に臨む姿が滑稽に映るという人は
やはり多い」
ネット上の揶揄。
「作業するわけでもないのに、
なんで作業服姿で会見するのだろうか」
「誰も行かないのに作業着コスプレ」
岸田政権に限ったことではない。
東日本大地震発災のときも、
菅直人首相、枝野幸男官房長官らが、
「安易なパフォーマンス」と皮肉られた。
現地に飛ぶのならばまだしも、
首相官邸で語るだけならば、
やはりパフォーマンスと言われても仕方ない。
商人舎流通SuperNews。
チェーンストア各社の店頭募金活動。
意義のあることです。
松井秀夫さん。
大木ヘルスケアホールディングス会長。
フェイスブックのコメント。
「今年の大木の団結の象徴一文字は、
『交わる』『力』、 すなわち『効』」
「国際経済の中でも交わる力を発揮して
一人負けはなんとか挽回していきたいものです」
同感です。
交わる力、効。
素晴らしい。
「セルコレポート」新年号が届いた。
私の連載はもう21回。
タイトルは「艱難は商人を鍛える」
今回のテーマは、
「虚子とドラッカーの貫く棒のごときもの」
去年今年貫く棒の如きもの
1950年(昭和25年)、
高濱虚子が76歳の12月に詠んだ句。
この句は高く評価され、
虚子が在住した神奈川県鎌倉駅に掲示された。
それを偶然、川端康成が見て、
えらく衝撃を受けた。
去年(こぞ)と今年(ことし)、
まっすぐな棒のように変わらないものだ。
そんな意味の句である。
虚子の孫にあたる俳人・稲畑汀子が書いている。
「時間の本質を棒というどこにでもある
具体的なものを使って端的に喝破した
凄味のある句である」
「この棒の、ぬっとした
不気味なまでの実態感は
一体どうしたことであろう。
もしかすると虚子にも説明出来ず、
ただ『棒』としかいいようがないのかも知れない。
敢えて推測すれば、
それは虚子自身かも知れないと私は思う」
私たちもそれぞれに、
「棒」の意味を実感したい、この正月です。
日経新聞一面トップ
「セブン・ローソン、
アジアでコンビニ1万店増」
セブン-イレブンとローソン。
23年2月期時点のアジア・オセアニアの店舗数。
両者合わせて約5万3000店。
国内は現在、約3万6000店。
すでに日本国内を上回る。
そのアジア・オセアニアで、
今後3年間、1万店を増やして、
6万3000店規模にする。
セブンは現地企業とのライセンス契約方式で、
23年2月期約4万6000店。
今後3年でさらに3600店増やす。
これによってアジアの店舗数は、
26年2月期までに5万店体制になる。
ローソンは中国5620店、タイ181店、
インドネシア256店、フィリピン101店。
それを3年で約6800店増やして、
アジアで約1万3000店体制にする。
セブンが3600店増で、
ローソンが6800店増。
両社合わせて1万店増は、
意味のある数字ではないが、
日経記事はローソンがセブンを、
出店数で上回ることを示したかったのだろうか。
人口減少傾向の日本国内市場は、
飽和感状態だ。
鈴木敏文前セブン&アイ会長は、
頑として「飽和はない」と言い続けたが、
鈴木さんがいない今、限界は近づいている。
23年2月期のセブンとローソンの出店数は、
純増数で50店にとどまる。
業界全体の国内総店舗数は6万店弱。
これも頭打ち。
一方、東南アジアのコンビニ市場規模は、
年率2桁ペースで拡大している。
人口対比のコンビニ店舗数の割合も、
日本の半分程度で、
成長余地は大きい。
1人当たり国内総生産(GDP)が目安となる。
3000ドルを超えるとコンビニ普及期に入る。
ちなみに2000ドルを超えると総合スーパーが成立する。
イオンはこの基準でアセアン戦略を採用している。
22年のベトナムが4110ドル、
21年のフィリピンが3572ドル。
多くの東南アジア諸国がコンビニ普及期に入る。
ラオスは21年に2595ドルで、
3000ドルをうかがう水準だ。
だからセブンが23年9月に初出店した。
日本のコンビニは、
4大原則をはじめ、格段に経営水準が高い。
それがある意味で成長を保証する。
ファミリーマートは、
フランチャイズ方式で提携する現地企業と、
昨夏に契約解消してタイから撤退した。
セブンなどとの競争で劣勢だった。
それでもマレーシアや台湾などで再拡大を狙う。
アジアでは現地コンビニとも競う。
中国最大手の美宜佳控股(メイイージアー)は、
22年末で中国で3万店規模。
ただしアジア各国のコンビニの平均日販は、
日本に比べてはるかに低い。
だから日本のコンビニ各社は、
アジアからの利益がほとんど得られていない。
重点課題は店舗数よりも利益だろうが、
それは平均日販にかかっている。
そしてそれは各国のGDPの向上に影響される。
時間が経てば必ず利益が出る。
そんな考えで店舗数を増やす競争をしている。
チェーンストアは人口増の地域で展開せよ。
商売は1人あたりGDPが増えるエリアでせよ。
これは成長戦略の鉄則である。
ただしその地域で競争力を持つ店でなければならない。
〈結城義晴〉