1月最後の日。
商人舎にとっては、
年度末の日だ。
今年も1年、頑張った。
みんな、ありがとう。
しかしトヨタはどうしたのだろう。
グループ企業の不正が相次ぐ。
日野自動車、ダイハツ工業、
そして祖業の豊田自動織機まで。
日野自動車は1966年に、
トヨタ自動車の傘下に入った。
2001年にトヨタが株式の過半数を取得。
連結子会社にした。
2022年3月4日、
日野自動車の社内調査によって、
日本国内向けエンジンの、
排出ガスや燃費の不正が発覚した。
ダイハツは1967年11月に、
トヨタと業務提携した。
1998年9月には、
トヨタが株式を51.2%取得して、
ダイハツを連結子会社にした。
さらに2016年には、
ダイハツの株式を100%取得して、
完全子会社とした。
ところが2023年12月20日、
過去34年にわたる認証試験で、
大規模な不正をしていることが発覚した。
トヨタに連結子会社とされた、
直後からの不正だった。
ダイハツの不正が増加したのは、
トヨタへの車両の供給が増えた2014年以降だ。
つまりトヨタとの関係が深まるほどに、
不正が増えたことになる。
豊田自動織機は2023年3月17日、
国内向けフォークリフト用エンジンで、
排出ガス国内規制値の超過と、
認証に関する法規違反が判明。
さらに今年1月29日には、
エンジンの排ガス試験不正に関して、
自動車用のエンジンで新たに不正が発覚。
トヨタは今、
日本断トツの企業であるとともに、
フォルクスワーゲンに次いで、
世界第2位の自動車会社である。
新車販売は4年連続で世界首位となった。
不正が起こってから、
豊田章男トヨタ会長は語っている。
「目的は効率ではなく、
改善が進む風土をつくることだ」
「異常を管理し、
異常が大きくなる前に
個別に潰していく体質が必要だ」
「トヨタ生産方式」では、
異常があれば生産ラインを止める。
「アンドン」と呼ばれる仕組みだ。
そして人がかかわって改善する。
トヨタはこれを「自働化」と名づけた。
問題に対しては「なぜ」を5回繰り返す。
そして原因を徹底追求して改善する。
トヨタ生産方式は、
世界中で使われている。
ただしそれがいかに優れていても、
不正は発生するということだ。
生産方式は突き詰めると、
プロダクトマネジメントだからである。
小売業で言えばオペレーションマネジメント。
当然ながらミッションマネジメントが、
プロダクトマネジメントに優先される。
それが貫徹されていなかった。
どんなに優れたプロダクトマネジメントでも、
ミッションが希薄になると組織はおかしくなる。
損得より先に善悪を考えよ。
倉本長治『商売十訓』の第一訓。
一番最初のところが、
おろそかになっていた。
商人舎流通SuperNews。
イオンnews|
従業員22万人おすすめの「トップバリュ 50セレクション」発表
この企画、とてもいい。
イオンが昨2023年9月19日から10月13日に、
全国のグループ従業員を対象にアンケート調査した。
「お客さまにおすすめしたいトップバリュ商品」
グループ従業員22万人がおすすめする、
「トップバリュ 50セレクション」
22万人というところに説得力がある。
ウォルマートならば米国内160万人となる。
トップバリュの中の3つのブランドで、
合計50品目があがってきた。
レギュラーブランドのトップバリュでは、
1位は特級あらびきポークウインナー。
2位はたまごのおいしさまるごとマヨネーズ、
3位はドリンクゼリー エナジー180 マスカット味。
ライフスタイルブランドの「グリーンアイ」では、
1位 オーガニック 緑豆もやし
2位 オーガニック 成分無調整豆乳
3位 オーガニック ブロッコリー
コンペティティブブランドの「ベストプライス」は、
1位 甘みさわやかバナナ
2位 外箱を省いたティシューペーパー
3位 北海道産昆布使用塩昆布
私もよく買って食べるポテトチップスしお味が、
4位に入った。
すでにこのブログでも書いたが、
トレーダー・ジョーnews|
「第15回 お客が選ぶ人気PB大賞」を発表
イオンでも企画してほしいものだ。
こういった試みは、
顧客との強い信頼関係を生む。
豊田佐吉は言い残している。
「『誠実』というその字を見ろ。
言うことを成せという言葉なんだよ」
言うことを成せ。
製造業も小売業も変わらない。
〈結城義晴〉