結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年01月24日(水曜日)

万代知識商人大学修了の「個人の学習なしに組織の学習はない」

朝、7時半に東大阪の㈱万代本部。
隣接する会議棟大会議室。

万代知識商人大学第8期修了式の日。

8時前には全員揃って、起立、礼。
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日本のスーパーマーケット産業で、
一番最初に生まれた企業内大学。

それがこの万代の知識商人大学だ。
ナレッジマーチャントカレッジ。

2016年4月開校。

それ以来、これまで210名の修了生を輩出してきた。
今年29名が加わる。

世界の歴史上はじめて、
企業内大学が創設されたのは1956年だった。

米国ゼネラルエレクトリック(GE)社。

通称「クロントンビル」と呼ばれる。
「ジョン・F・ウェルチ・リーダーシップ開発研究所」

GEは幹部教育と、
次世代のリーダー教育こそ、
会社の存続と繁栄にとって、
もっとも重要なことだ考えている。

そのGEの人財に対する考え方は、
“Big Thinker”  
すなわち「大きな考え方の人」
「大きな視野をもって考える人」

アメリカでは、
GEに続いて多くの大企業が、
企業内大学を開校した。

ゼネラルモーターズ、モトローラ、
コカ・コーラ、インテル、
ディズニー、マクドナルドetc。

日本でもアメリカの影響を受けて、
日本を代表する製造業に、
企業内大学はブームのように広まった。

小売業ではイオンの故小嶋千鶴子さんが、
1969年に「ジャスコ大学」を創設した。

私は万代の企業内大学が生まれるとき、
そのカリキュラムなど全内容をつくった。
そして学長に就任した。

私にとって誇らしい役割である。

その学長としての挨拶。IMG_21124

“Big Thinker”であってほしい。
すなわち着眼大局・着手小局。

前列に役員、後列に第8期生が並ぶ。IMG_21174

8期生全員がひとりずつ、
与えられたテーマに沿って、
修了レポートを提出している。
卒論のようなものだ。

今日は一人ひとりが、
その要約を6分以内にまとめて、
発表する。

全役員は事前にレポートを読んでいて、
発表されたことに対して、
厳しい質問を投げかける。IMG_21214

4人一組となっていて、
一人ひとりの発表が終わると、
4人が登壇して役員からの質問を受ける。IMG_21224

質問の口火を切ったのは、
中筋浩二取締役。
ドライグロサリー・デイリー担当。IMG_21234

後列に控える8期生たちは
そのやり取りを聞きながら、
自分の番を待つ。
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4人全員への役員からの質問が終わると、
私が論評する。
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大学院の修士論文審査なども同じ形式だ。

主査一人と副査二人、ないし三人が、
一人ひとりに質疑応答をして、
論文を審査する。

主査は論文指導教員で、
副査はそれ以外の教員。

副査はいろいろな角度から突っ込む。
主査は黙って見守りつつ、
ときに助言をしたりする。

万代知識商人大学でも同様だ。
これを7グループで繰り返す。IMG_21324

2グループの4人。
チーフとSVのメンバーたちだ。IMG_21364

営業統括の芝純常務は、
手厳しい指摘。
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若手のバイヤーとチーフが揃った3グループ。IMG_21424

SVとバイヤーの4グループ。
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ここで昼食休憩。

午後は5グループからだが、
ここでは女性2人が発表。IMG_21604

和久正樹取締役。
取締役店舗運営担当。IMG_21624

今朝、店長就任の辞令を受けたばかりの岡出さん。
右は先輩店長の高山さん。
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6グループには、
コーポレート部門の二人が含まれる。IMG_2177

そこで質問は、
コーポレート統括の加藤健常務。
口調は優しいけれど指摘内容は厳しい。
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最後の7グループはベテラン揃い。
店長と人事部やセンターのマネジャー。
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だが5人への質疑はとくに厳しい。
期待の表れである。IMG_21854

 

そして結城義晴の総評と総括講義。IMG_21913

昨年3月の開講のときに話したこと、
1年間繰り返してきた内容を、
少しだけおさらいしてから、
最後はMessage。
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続いて不破栄会長の総評と期待の言葉。IMG_21984

総評ではあるものの、
不破さんの講話はいつも中身が濃い。
「いい論文だと思って読んでいたら、
平凡な発表だったし、
論文はつまらなそうだったが、
発表は元気だったりした。
どちらもいい内容というのが少なかった」
厳しい。

後列の8期生たちは、
メモを取って真剣に聞いている。IMG_22024

不破さんは学び続けよ、と言った。
そしてPractice、つまり実践せよ。
最後にResult、結果を出せ。

行動提起である。

ここまでが第1部。
15時半までかかったが、
全員が修了した。

そしていよいよ、
第2部の修了式。

阿部秀行社長が壇上で、
一人ひとりの名前を読み上げて、
修了証書を手渡す。IMG_22103

私は万代大学オリジナルのピンバッジを手渡す。
嬉しそうな笑顔で証書を披露する。IMG_22123

今期新任店長としての業務をこなしながら、
受講しつつ修了にこぎつけた高山さん。
発表もとても良かった。IMG_22173

辞令を受けたばかりの岡出さんと、
ツーショットの写真。
頑張ってほしい。
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修了証書の授与が終わると、
阿部社長の総評。

ここで阿部社長は、
誰よりも厳しい指摘をした。IMG_22234

会場はピリリと引き締まった。

修了したからと言って、
終わりではない。
次の幹部候補生たちにとっては、
今日こそがスタートのときだ。
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阿部社長の講話は、
どんなときにも必ず、
顧客のためになっているかという視点を失わず、
そのうえで仕事への真摯な向き合い方を諭す。

論文や発表の際には、
緊張などもあって、
ときに甘さが出てくる。

その甘さは、
顧客の前で出てしまう。
部下の前で露出してくる。

それを諫める。

万代大学を修了したけれど、
ここからが本当のスタートだ。

大いに期待しよう。

最後に全員で記念撮影。IMG_22414

これにて万代知識商人大学第8期、
終了。

第一級の寒波が到来した日。
大阪の空は青く、
会議棟は日差しを受けて輝いていた。IMG_22434

第8期生を無事に送り出すことができた。
それを支えてくれたのは、
人事部の皆さんだ。

左から津田陸さん、
8期生として学んだ海野正敏さん、
裏方で支えてくれた入江功二さん、
そして司会進行を務めた石川慎也さん。IMG_22464

ありがとうございました。

どこよりも学習する組織、
学び続けるチェーンストア。

商売と仕事から学ぶ。
会社と上司と仲間から学ぶ。
顧客と取引先と地域から学ぶ。

話を聞いて学ぶ。
本を読んで学ぶ。
体験して学ぶ。

今も昔も、
確かな成長を支える要件は、
学ぶ組織である。

ただし個人の学習なくして、
組織の学習はない。

〈結城義晴〉

2024年01月23日(火曜日)

万代知識商人大学修了式前夜会食と日本VC協会のイノベーション

今回は時差ボケがひどい。

夜中に眠れない。
眠れないから仕事する。
そして明け方になる。
それからウトウトする。

だから時差ボケは続く。

今日は午後2時半に、
新横浜から新幹線。

小田原を過ぎ、三島の前あたりで、
白い富士の頂が現れる。
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それが少しずつ大きくなる。IMG_16154

このあたりの富士山はとてもいい。IMG_16164

裾野まで見えてくる。IMG_16234

八号目あたりにかかった雲が右に移っていく。IMG_16344

日本に帰ってきた。
強くそう思う。
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富士川を渡るとき鉄橋と富士が見えた。IMG_16664

感謝したくなる。

新大阪に着いて、
定宿のシェラトン都ホテル大阪へ。

すぐに隣の上本町の近鉄百貨店へ。
そのレストラン街の「ねぎ美人亭」。
アルヘイムフードサービス㈱が経営している。

このアルヘイムは、
ベーカリーショップを展開し、
同時にこのねぎ美人亭を運営している。

今、㈱万代の傘下にある。

万代の幹部の皆さんと会食。
明日は万代知識商人大学第8期の修了式。

その前夜祭。

阿部秀行社長、
加藤健新副社長(3月1日付)、
そして芝純常務と河野竜一取締役。

鉄板焼きのフルコースで、
最後はお好み焼き。

ニューヨークでも何度も日本食を食べた。

それでもこの純関西風の料理は、
日本に帰ってきた実感を味わわせてくれた。

もちろん年末から年始までの、
商売の状況など話し合って、
実に有意義だった。

月刊商人舎1月号掲載の新店、
紀伊川辺店は絶好調だとか。

食事が終わって全員写真。IMG_21035

そしていつものように、
阿部さんとツーショット。IMG_21084

明日もよろしくお願いします。

さて、
日本ボランタリーチェーン協会。
一般社団法人。
昨日はその賀詞交歓会が、
東京ドームホテルで開催され、
商人舎からは山本恭広編集長が参加した。vc_hotel

会場は地下1階の天空の間。
記念講演と祝賀会の2部構成。
記念講演には2人の講演者が登壇。

1人目は古屋星斗さん。
リクルートワークス研究所主任研究員。vc_seminar1
テーマは「未来予測2040」。

「働き手が1100万人不足になる」として、
これからの10年間の取り組みを語った。
試行錯誤が必須とのこと。

起こるだろうことはあらかた、わかっている。
だが解決法はわからないことばかり。

さらにわかっていないことが起こる。
それが実は大事だ。
ドラッカーの言う「予期せぬこと」。

それは何だ? と聞いても、
わかっていないことだからわからない。

ドラッカーはしかし、
イノベーションは「予期せぬこと」から、
最も多く生まれると見抜いた。

だからイノベーションが起こる。
それだけは確かだ。

続いて、白鳥和生さん。
日本経済新聞社総合編集センター調査グループ調査担当部長。vc_seminar2

本来は小泉進次郎さんの予定だった。
もちろん人気の自由民主党衆議院議員。
しかし小泉さんは今、
政治改革刷新本部のメンバーを務める。
その議論は大詰め。
だからキャンセルとなった。

白鳥さんのテーマは、
「人財を生かす企業経営」。
従業員、チーム、会社の、
ウェルビーイングを果たしつつ、
企業のパーパスを実現する考え方を話した。

第一部が終わって、
第二部の賀詞交歓会。vc_kaigo1

最初に能登半島地震被災地への黙とう。

その後、井原實会長の挨拶。
昨年6月に協会会長に就任した。vc_ihara

「もう一度原点に戻り、
協会のパーパスを議論した。
第1に会員の拡大、
第2に教育などの人的支援、
そして第3に広報活動。
この3つを進めていく」
井原さんは協会活動の方針を明確に語った。

続いて乾杯のスピーチと音頭は、
日本小売業協会会長の野本弘文さん。vc_nomoto

野本さんは東急グループ代表を務める。
「ドラッグストアが食品を品揃えする時代。
業態の際がなくなる業際化が進んでいる。
組み合わせが必要となる」

「いろいろな業種の団体が集まる、
ボランタリーチェーン協会のネットワークが、
ますます重要になる」
協会の意義を語ってくれた。

私はこれを「業態地殻変動」と呼ぶ。
業態が衰退し、フォーマットの時代に入ると、
地殻変動が起こる。
「業際(ぎょうさい)化」も起こる。

つまり業態の時代には、
業態間競争は起こらないが、
フォーマットの時代になると、
異業態間に競争が発生する。

業態は社会的機能だが、
その一定の機能が十分に満たされて、
もっともっと便利で高度な役割が要求される。
それに応えるものがフォーマットである。
だからフォーマットは多様な競争の中にある。

乾杯後は約1時間の懇談。

中締めは協会アドバイザーの中津伸一さん。vc_nakajime
25年間、事務局として協会活動に携わってきた。

ジャスコ副会長の林信太郎さん、
日本優良家具販売協会会長の村内道昌さん、
東京経済大学教授の宮下正房さん。
各分野を代表する歴代の会長のもとで、
ボランタリーチェーンの普及と会員拡大に貢献した。
その自分の協会活動を振り返った。

お疲れ様でした。

日本ボランタリーチェーン協会にも、
イノベーションのチャンスがあるし、
それを成し遂げねばならない。

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ニューヨークのVC「ショップライト」の、
ウェグマンズに負けない革新を思い出した。

〈結城義晴〉

2024年01月22日(月曜日)

マディソンスクエアガーデンのニューヨーク・ニックス観戦記

Everyone, Good Monday!
[2024vol④]

2024年第4週。
アメリカ視察に行っていると、
曜日感覚がなくなる。

昨日の日曜日に帰ってきて、
まだ休日感覚だ。

今日は私の日曜日。
体も疲れたし、休養を取らせてもらった。

ブログは現地時間の1月18日、夕方。

視察研修が終わって、
バスはブロードウェイを行く。IMG_14204

ネオンサインがさらに増えてくる。 IMG_14224

42丁目でブロードウェイと7番街がクロスする。
そのX地点が「タイムズスクエア」である。
世界の交差点。

数十ものLEDディスプレイが光り輝く。

巨大な マックのハンバーガー。IMG_14284

星条旗があるところは「交番」。IMG_143014

そしてメインディスプレー。
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ホテルに着くと、
軽く夕食をとってから、
マディソンスクエアガーデンへ。IMG_14334

バスケット観戦。
NBA(National Basketball Association)。
世界最高峰のリーグ。

30チームが東西のカンファレンスに分けられ、
さらにそれぞれ3ディビジョンごとに戦う。
10月から始まって翌年4月までが、
レギュラーシーズンで、
各チームのゲーム数は82試合。

4月中旬頃からポストシーズンが始まり、
カンファレンスごとの勝者が、
NBAファイナルでチャンピオンを競う。

私たちが観るのは、
ニューヨーク・ニックスと、
ワシントン・ウィザーズ。
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210セクションの1列目。
すごくいい席が安く手に入った。

入り口を入る。
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荷物検査をしてから入場。
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階段を何度も登ると、
外の景色が見える。
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私たちのホテルはすぐそこだ。IMG_14384

円周状の通路では、
グッズやフード&ドリンクが販売されている。 IMG_14394

そして席に上がると、
わっと熱気が押し寄せる。
これぞNBA。
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メンバーの背番号が掲示されている。IMG_14794

ニックスは東カンフェレンスで、
アトランティック・ディビジョンの3位。
ウィザーズは同地区で、
南東ディビジョン最下位の5位。

ニックスは1946年創設のNBAオリジナルチーム。
ずっとニューヨークを本拠地にして、
絶大なる人気を誇る。

2021年のチーム資産価値は推定50億ドル。
1位のNFLのダラス・カウボーイズ、
2位のMLBのニューヨーク・ヤンキースに次いで、
世界3位。

ただし今、強くはない。
NBAチャンピオンは、
1970年と73年の二度獲得。
ディビジョン優勝からも2013年以来、
10年遠ざかっている。

ゲーム開始のジャンプボール。
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初めは点が入らない。
ゆっくりとスタートした。
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けれど熱が入ってくると、
本場のプレーに魅入られた。

あっという間に第1クォーターが終わって、
ダンサーたちが踊りまくる。
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ファンたちはそれぞれに楽しむ。
その姿がカメラでとらえられて、
巨大モニターに映し出される。
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私たちは2階の1列目なので、
座席の目の前にモニターがある。IMG_14544

いい席です。
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目の下でバスケットが展開される。
工藤恵理佳さん(右)と亀谷しづえさん。
工藤さんは㈱商人ねっと所属で今回の事務局。
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すぐにハーフタイムがやってきた。
そのハーフタイムショーは、
DJのCASSIDY REIFF。
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ニックスがわずかにリードして、
後半に入る。
いいゲームだ。

そして少しずつ緊張感が高まる。IMG_14624

第3クォーターが終わって、
再びダンスショー。
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さらにTシャツ・トス。
ニックスのTシャツを丸めて、
選手たちが客席に投げる。
プレゼントだ。

2階には届かないと思っていたら、
大砲のような機械で打ち上げてくれた。
それを亀谷さんがキャッチ。IMG_14674

ファンはそれぞれに贔屓の選手を応援する。IMG_14684

コートとモニターで、
ゲームを楽しむ。
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コーチがタイムを取るとその間、
旗をもったスタッフがコートを走り回る。IMG_14724

巨大モニターには様々な情報が掲示される。
第4クォーター、あと2分47秒で97対93。
ニックスが4点のリード。

両軍の選手の今日のここまでの成績も教えてくれる。IMG_14733

シュートが決まると、
歓声がすごい。
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3ポイントシュートが入ると、
映像が再現される。
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コーチズ・チャレンジは、
審判に要求するビデオチェックだ。IMG_14804
審判はその判定を場内にマイクで伝える。

17.7秒を残して、
ニックスが109対104でリード。
まれにみる接戦。
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111対106でゲームはもう決まりか。IMG_14834

最後は113対109でゲームセット。
選手が拳骨グーで称え合う。
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白熱したゲーム。
大いに堪能した。
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工藤&亀谷も楽しんだ。
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私ももちろん大満足。
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このゲームのMVPは、
ジェイレン・ブランソン(Jalen Brunson)。
11番のポイントガード、27歳。
185センチ86キロと体は大きくない。IMG_149634

この試合では40得点して、
一人で圧倒的にゲームを制した。IMG_14984

「JB」と愛称で呼ばれる。
私もファンになってしまった。IMG_15014

工藤恵理佳も。
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Tシャツゲットの亀谷しづえも。
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結城義晴も。
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本場の本物を観て、
元気は百倍。

そして今週は皆さんに、
元気百倍をおすそ分けしよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2024年01月21日(日曜日)

ロピアUS「ホスピタリティ&イノベーション」で帰国しました。

帰国しました。
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ロピア2024US研修第2陣とともに。

ニューヨークはマイナス6℃。

朝、私の部屋の窓から。IMG_15834

寒いけれど、澄み切っている。IMG_1584 (002)34
かつてシベリアのハバロフスクで、
マイナス20度を経験したことがある。

外に出ると鼻毛がピリリと凍った。
今のニューヨークはそれほどではない。

ハドソン川が見えて、
その対岸のニュージャージーに、
陽が差している。
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10日分の荷造りをして、
ロビーに降りる。
ホテルの外にリムジンバスが待っていて、
一路、ジョンFケネディ空港へ。IMG_1596 (002)1

浅野秀二先生は一足先に、
午前3時半に発った。

マンハッタンを抜けるまでは、
団長の相川博史さんの最後のメッセージ。
それからサブリーダーお二人から、
伝達事項や感想を語ってもらった。

イースト川を超えて、
ブルックリンに入ると、
最後の車中講義。

エピローグ➀は、
「アワー・ポリシー」

スチュー・レオナードの「Our Policy」

Rule1 The Customer is Always Right!
原則1 顧客はいつも正しい。

Rule2 If the Customer is Ever Wrong, Reread Rule1.
原則2 もし顧客が間違っていると思っても、
原則1を読み返せ。
???????????????????????????????

つまりは顧客はいつも正しい。

この顧客こそロイヤルカスタマーだ。
親友のようなロイヤルカスタマーは、
いつも正しい。

一方、イータリーの「Our Policy」
1 .The customer is not always right.
顧客はいつも正しいわけではない。

2. Eataly is not always right.
イータリーもいつも正しいわけではない。

3. Through our differences, we create harmony.
顧客とイータリーの差異が調和を創り出す。
???????????????????????????????

20世紀に最盛期を迎えたレオナードは、
生真面目に顧客をとらえる。
The Customer is Always Right!

21世紀に登場したイータリーは、
現実のものとして顧客をとらえる。
The customer is not always right.

レオナードは顧客との主従の関係を重視する。
イータリーは顧客との対等の関係を志向する。
主従の関係を「サービス」という。
対等の関係を「ホスピタリティ」。

いま、ホスピタリティの時代に変わった。

リッツカールトンのクレド。
We are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen.
私たちは、紳士淑女にご奉仕する紳士淑女です。

私たちと顧客は対等である。
紳士淑女という事実において。

その前提の上で、
私たちは顧客に奉仕する。

エピローグ②はInnovation。

ピーター・ドラッカーは、
イノベーションの事例を1000件、集めた。
そして多い順に分類した。
Drucker57899999

一番多かったイノベーションは、
「予期せぬもの」だった。

二番目は負のニーズ・ギャップ、
三番目は明らかなニーズ、
四番目は産業構造変化、
五番目は人口動態変化、
六番目は認識の変化、
そして七番目、一番少なかったのが、
発明・発見だった。

「イノベーション」の定義。
それは新しい、より大きな富を生むことである。
ここでいう「富」とは、「利益」ではない。
英語でwealth、価値。
いわば「幸せ」のようなものだ。

「イノベーションとは、
顧客にとっての価値の創造である。
それは科学的・技術的重要度ではなく、
顧客への貢献によって評価される」

「イノベーションの必要性を最も強調すべきは、
技術変化が劇的でない事業においてである」

商売の世界こそイノベーションが必要で、
それを高く評価すべきである。

イノベーションの5つの原理。
第一は、機会を徹底して分析する
第二は、自分の目と耳で確認する
第三は、焦点を絞り、単純なものにする
第四は、小さくスタートする
第五は、最初からトップの座をねらう

そしてイノベーションの三つの「タブー」
第一に〈凝りすぎ〉ること
第二に〈散漫〉になること
第三に〈未来のためだけに〉行われてしまうこと

イノベーションこそ、
我々の仕事である。

最後にマザー・テレサのことば。
Be careful of your thoughts,
for your thoughts become your words;
思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。

Be careful of your words,
for your words become your deeds;
言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。

Be careful of your deeds,
for your deeds become your habits;
行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。

Be careful of your habits,
for your habits become your character;
習慣に気をつけなさい、
それはいつか性格になるから。

Be careful of your character,
for your character becomes your destiny.
性格に気をつけなさい、
それはいつか運命になるから。

思考に気をつけよう。
それは言葉になり、行動になり、
習慣になり、性格になり、
最後に運命を決定づける。

最後の最後に、
人間を構成する4つの要素。
①Personality[個性・性格]
②Preference[好み・嗜好]
③Behaviors[行動・態度]
④Perception[認識・知覚]

➀と②は変えられない。
変える必要はない。
③はすぐに変えられる。
だからBehaviorsを変えよう。
すぐにも変えよう。

すると④が変わってくる。

自分が変わらねば、
仲間を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
職場を変えることはできない。

自分が変わらねば、
売場を変えることはできない。
自分が変わらねば、
店を変えることは出来ない。

自分が変わらねば、
会社を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
社会を変えることは出来ない。

それが結城義晴のメッセージだ。

空港に到着。
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チェックインをする。IMG_160014

JFK空港はやや混雑。IMG_15914

お世話になったガイドの富澤由紀子さん。
ありがとうございました。IMG_1589 (002)4

そして第2陣の全員写真。IMG_160113
手でつくっているのはロピアのモットー。
♡♡ロピア。

事務局の女性陣と写真。
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ありがとう。

〈結城義晴〉

2024年01月20日(土曜日)

ロピアNY研修最終日のWegmans/Eataly/Whole Foods

今日は大寒。
二十四節季の「寒さが最も厳しくなるころ」

『暦便覧』は記す。
「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」

ニューヨークにいて、
大寒などと言うのも、
へんな感じだが、
どこにいても季節の移り変わりを、
日本人として感じていたい。

ここニューヨークは、
まさに大寒の寒さ。

マイナス6℃。

7時50分集合で、
朝のセミナー。

まずロピアの理念の唱和。IMG_19664

リーダーが前に出て先導する。IMG_19654

最後に接客7大用語。IMG_19684

相川博史団長のスピーチ。IMG_19693

そして結城義晴の2時間講義。IMG_19754

レース型競争とコンテスト型競争。
クリティカルマスと寡占・鼎占・複占。
さらにマーケットリーダー、
マーケットチャレンジャー、
マーケットフォロワーと、
マーケットニッチャー。IMG_19734
最後は業種・業態とフォーマット。

ロピアは1971年、
業種の「肉の宝屋藤沢店」として創業。

1994年、
小型ディスカウント・スーパーマーケットを開業。

1996年、社名を、
㈱ユータカラヤに商号変更。

1997年、
「新鮮大売ユータカラヤ」希望ヶ丘店で、
スーパーマーケット業態に本格参入。

2011年、㈱ロピアに商号変更。
「ロピア」のフォーマットに挑戦。

短期間で業種から業態へ、
そしてフォーマットまでの蛻変(ぜいへん)を遂げ、
そのフォーマット開発の先陣を切る。

私の理論を現実のものとした。

講義が終わると3日目の視察。
ささやかな観光からスタート。

この日はあいにくの雪模様。
それでも団員たちは元気に観光を楽しむ。

訪れたのは、グランドゼロ跡地。
現在は「9・11メモリアル」と呼ばれる。

敷地にはさまざまなオブジェがある。
象とウサギがお茶をしている。
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カバと犬のチェス。
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動物たちが自転車に乗っている。
その間に観光客が加わる。
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そして慰霊プールへ。
IMG_1985

気象条件の悪い日は、
入場規制をする。
プールの水も流れていない。
残念。

そしてオキュラス。
駅舎とは思えない斬新なデザイン。
IMG_1978

ここで記念撮影。
浅野秀二先生が声をかけてくれて、
たまたま通りかかった警察官たちも、
一緒に並んでくれた。
IMG_1990グッドジョブ!

店舗視察は、
ウェグマンズから。
アスタープレイス店。
マンハッタン出店1号店。
IMG_1550

ワナメイカー百貨店の跡地。
1階と地階の二層店舗。
1階はフードサービス部門。IMG_2002

中央にロの字型の作業場があって、
その周辺にコーナーが配置される。IMG_2010

寿司コーナーが主力だ。
アイテムも多いし、フェースも広い。
鮮度も味も格別のものだ。IMG_2005

 

壁面沿いにもフードサービスコーナーがずらり。
ホットデリバーやスープバー。IMG_2007

インストアベーカリー売場は広い。
IMG_2012

集中レジは1階にある。
一番奥に通常のレジが7台あって、
あとはセルフレジだ。IMG_1545

地下1階へはエスカレーターで誘導する。
もちろん上り下り両方に、
カート専用レーンもある。
階段は使わせない。
IMG_1510

エスカレーターを降りると青果売場。
果物が導入部。
IMG_1513

精肉売場もチーズ売場も、
冷凍食品やグロサリー売場も、
ウェグマンズそのものだ。
IMG_1537
ただしファミリーパックの大容量商品は減らした。
コンシスタントロープライスも、
派手には打ち出さない。

そして話題のシーフード「魚屋」売場。
㈱魚力が協力して日本の魚の売場を再現した。IMG_2051

担当のエイドリアンさんが準備に追われている。
IMG_2025

商品化の手順もまったく日本と同じ。IMG_2027

そのエイドリアンさんに11時からインタビュー。IMG_2053

「日本の魚屋をニューヨーカーたちに広めたい。
やりがいを感じている」
力強い言葉がどんどん出てくる。
ロピアの団員たちは大いに刺激を受けた。IMG_2055

32歳のエイドリアンさん。
来日の際には案内することを約束した。
IMG_2058

視察2店目は、
イータリー。
ニューヨーク・フラットアイアン店。IMG_2077

2010年にオープンしたアメリカ進出1号店。
IMG_2072

「買う」「味わう」「学ぶ」をコンセプトに、
スローフードを提案する。IMG_1556

延べ床面積は4600㎡。
そのうち半分ほどをカフェやレストランが占める。
IMG_2062

昼時には、
イタリアワインを楽しみながら、
ランチをとるニューヨーカーたち。IMG_2069

肉を食べさせるコーナーや、
ワインを提供するコーナー、
パスタレストランなど、
イタリアの食を気軽に楽しむことができる。IMG_2063

 

食べておいしかった食材は、
その場で買って帰ることができる。
レストランやカフェは、
スーパーマーケットにとって究極の「試食」である。
IMG_2067

パスタ専門の対面レストラン。IMG_1552

テーブルの上に生パスタが置かれ、
乾燥させている。
こうした商品化の過程が見えるのが楽しい。IMG_1553

小売りのレジは集中レジだけだった。
それがコロナを経て変わった。
ベーカリーや飲料などの即食ゾーンに、
キャッシュレス対応のセルフレジが現れた。
IMG_2074

最後の視察はハドソンヤード。
ホールフーズ最新店。
IMG_1579

1階はコーヒー、ソフトドリンク、
それにサンドイッチなどの
コンビニフーズを品揃えする。
IMG_1577

2階がメインの売場だ。
左翼がグロサリーゾーン、
中央に生鮮3部門、
そして右翼がデリゾーンに分かれる。
チェックアウトはデリの最後に配置された。

回遊性に富んだレイアウトで、
ホールフーズのノウハウが詰まっている。

2階に上がってすぐのシーフード部門。
IMG_1561

並んでミート部門。
IMG_1562

さらに奥に進むと、青果部門。
IMG_1571

青果部門の壁面の量り売りコーナー。
IMG_1570

生鮮とデリ部門をつなぐチーズ売場。
この店は白を基調にしたデザインで、
洗練されたイメージだ。
IMG_1563

右翼のデリゾーン。
ホールフーズ独自のセルフデリが、
これでもかと展開される。IMG_1564

そしてチェックアウト。
完全なセルフレジ。
IMG_1573

2列に銀行方式で並ばせて、
アテンダントが公平に誘導する。
日本ではセミセルフが増えているが、
アメリカではセルフレジが普及している。

私たちはイートインスペースでランチ。
相川団長はウェグマンズの寿司を購入してきたが、
それをホールフーズの寿司と食べ比べた。
IMG_1576

巻き寿司の比較では、
ウェグマンズに軍配が上げられた。
ニューヨークに来たらぜひ、
実際に食べ比べてほしいものだ。

全米トップのスーパーマーケットの寿司が堪能できる。

最終日の視察はここまで。
雪は降り続いたがあとは自由研修。

ホテルに戻ってから、
みんなそれぞれに行動した。
再び店を見たり、
観光したり、ショッピングしたり。

いい店をつくり、
いい売場をつくり、
いい商品をつくるためには、
いい店、いい売場、いい商品を、
自ら体験しなければならない。

それがロピアのNY研修だ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月19日(金曜日)

「ポジショニング」を求めてNew JerseyからBroadwayまで

ニューヨークはマイナス2℃。
東京はプラス5℃。

温度差がある。

その東京の自民党。
岸田派の宏池会につづいて、
安倍派の清和政策研究会と、
二階派の志帥会が、
解散を決めた。

安倍派は自民党内最大派閥。
福田赳夫元首相が作った派閥。

三つの派閥はパーティー券キックバック事件で、
会計責任者らが逮捕された。

安倍派は多額の裏金づくりが発覚して、
議員が検挙されたが、
二階派と岸田派は収支報告書への虚偽記載で、
会計責任者が立件された。

会長に責任は及ばないのか。

派閥を解消すれば、
その責任は消えてなくなるのか。

派閥は解消されても、
「裏金」は還流する。

そんなこと国民は、
先刻承知だ。

情けない。

さてロピア米国研修第2陣。
ニューヨーク視察は2日目。

朝は結城義晴の講義。

講義に先立って、
恒例のロピアの経営理念と7大用語の唱和。
IMG_1672

ロピアの経営理念、
「私たち『ロピア』は、
『食生活♡♡(ラブラブ)ロピア』をモットーに、
ロープライスのユートピアをつくることを
目標に生まれた会社です。
ユートピアとは、
楽しく感動して
いつも行きたいところです」IMG_1675

会議や新店オープンの際など、
みんなが集まるときには、
常に経営理念を唱和する。
そしてビジョンを共有する。

相川博史団長の朝の訓話。
IMG_1680
急成長するロピアには、
中途採用やスカウトの人材が多い。

ロピアの理念や経営方針を、
相川さんは具体的な事例と、
わかりやすい言葉で説明する。

結城義晴の初日の講義は、
相川さんの言葉を受けて始まる。
商人の「本籍地と現住所」。
IMG_1682

本籍地で学んだことを活かし、
現住所のロピアで活躍してほしい。

アメリカ視察のための、
基本的な態度から初めて、
経済や市場の基礎データを解説。
IMG_1691

どんな内容にも、
ロピアの事例を挟む。
ロピア仕様の講義である。IMG_1703

虫の目は全員が備えている。
だから鳥の目と魚の目を教える。
もちろん心の目を底辺に置いている。
一気呵成、2時間を語り切った。IMG_1694

講義が終わるとリムジンバスに乗り込んで、
ハドソン川をトンネルで越える。
隣のニュージャージー州へ。

そしてウェグマンズの郊外店。
IMG_1712

2500坪で1億ドルを売り上げる。
その市場のような青果売場。IMG_1753

ウェグマンズは多SKU のアソートメントが特徴だ。
そこでファミリーパックの大容量の品揃えもする。
これはコストコ対策だ。IMG_1717

定番商品のバナナ売場は広い。
1ポンド当たり49セント。
オーガニックのバナナは69セント。IMG_1721

対面のデリカテッセン売場。
スライスしたてのハムやチーズを提供。
いつも顧客が並んでいる。IMG_1728

店舗左翼に別棟仕立てで、
ワイン、リカー&ビールの店。
IMG_1756

買いやすく売りやすいテーブルワインから、
高級ワインまで品揃えする。
ウェグマンズは商圏内の需要を、
ごっそり奪い取る。
だから客層を広く設定する。

そのファインワインルーム。
ワインセラーだ。
IMG_1402

2018年オーパスワンは899.99ドル。IMG_1403

ここでリカー店舗の店長インタビュー。
IMG_1760

3種類のワインを試飲させてくれた。IMG_1772

ナビスコのOREO(オレオ)を模倣した、
ウェグマンズのPBを購入。

ウォルマートやアルディも、
同様のPBをつくっている。
それらを車中で試食してもらう。

ウェグマンズの価格は、
アルディと同じ2ドル49セント。
ウォルマートは2ドル58セント。
ウェグマンズは最安値。
グルメスーパーマーケットと、
勘違いされている観のある同社は、
こんなPB戦略をとっている。
IMG_1795

ショップ&ストップ。
ウェグマンズから5㎞ほどにある。
IMG_1796

オランダに本部を置く、
ロイヤルアホールドデレーズ傘下の企業。

このニューヨーク・ニューアーク地区では、
160店舗ほどを展開して、
2番目のシェアを有する。

スーパーストップ&ショップのバナーの大型店。
IMG_1798

天井を一部スケルトンにして、
対面売場を設けるなど、
最新の店づくりの要素を取り入れている。
IMG_1812

しかし対面売場はすでに機能していない。
店舗中央のシーゾナルスペースはガラガラで、
ポップアップセールは展開されていない。
IMG_1802

形だけ真似てもポジショニングがなければ、
コンベンショナルな業態からは抜け出せない。

アメリカのスーパーマーケットの多くが、
こうしたコンベンショナル型だ。

彼らにはもう衰退しかない。
ポジショニング戦略の難しさを、
痛感させられる。

ショップライト。
この地区で115店、19%のシェアをもつ。
IMG_1820

ただし資本の異なる企業が集まって活動する、
ボランタリーチェーンだ。

この店はそのショップライトの中で、
秀逸だ。
IMG_1826

部門やカテゴリーにブランドをつけて展開する。
対面売場のショップが積み重ねられた店だ。
これがこのショップライトの、
ポジショニング戦略である。

インストアベーカリーの中に、
「セレブレーション・ステーション」がある。
お祝い時のケーキを提供するコーナーだ。IMG_1825

ブランドにはそれぞれ、
オリジナルのデザインが施されている。
華やかなサインでも、
全体に調和がとれている。IMG_1839

早速、スモークショップで、
ブリスケットを購入するリーダー。IMG_1848
ロピアの米国研修はどんどん食べる。
それが特徴だ。

華やかな生鮮やデリ・ベーカリー違って、
広大なグロサリーはラックでの展開。
ここにはボランタリーチェーンの商品力が、
いかんなく発揮されている。IMG_1859

ショップライトとストップ&ショップ。
両社のポジショニングの違いは明らかだ。

そしてショップライトの至近距離に、
リドルがある。
IMG_0976

ドイツのシュワルツグループのボックスストア。
アルディと同じフォーマット。

入口のインストアベーカリーは、
独自の什器を使っている。
しかも安くて、そこそこにうまい。
黄色や赤で囲んだ売場は、
今週のプロモーション。
IMG_1404

導入部は青果。
アルディよりも青果、精肉は充実している。
IMG_1405

グロサリーはアルディ同様、
ダンボールカット陳列が基本だ。
その段ボールもプライベートブランドだから、
色指定をして売場に並べると、
カラフルなプレゼンテーションとなる。
「安売り屋」のイメージはない。
IMG_1408

店舗中央の平台には、
「売り切れごめん」の面白グッズが並ぶ。
ウィークリープロモーションコーナー。

結構な掘り出し物があって、
顧客は楽しみにしている。
IMG_1407
ウォルマートはエブリデーロープライス。
ウェグマンズはコンシスタントロープライス。
アルディはウィークリーマーチャンダイジング。

それがリドルのポジショニングだ。

ウェグマンズからリドルまで、
ニュージャージー州での視察を終えて、
マンハッタンへ。

途中でハミルトンパークに寄って、
記念撮影。IMG_1872

曇り空だがマンハッタンの摩天楼がきれいに見えた。
IMG_1876

マンハッタンに戻る途中、
消防車や警察車両が集まっていて、
交通規制。
IMG_1880

火事だったのだろうか。
周辺は一時騒然となった。
IMG_1881

この渋滞を潜り抜けて、
マンハッタンのアップタウンへ。
ブロードウェイ沿いを集中視察。

ゼイバース。
IMG_1882

550坪の2層の店舗で、
1階が食品売場、
2階がキッチン用品売場。

週に4万人が来店する大繁盛店だ。IMG_1898

チーズとデリ、スモークフィッシュ、
そしてコーヒーが有名。IMG_1886

対面売場を中心にしたグルメ専門店だ。
尖がりを持てば1店舗でも、
生き残ることができる。IMG_1892

ブロードウェイを5分ほど南下すると、
シタレラ。
IMG_1906

ニューヨークデリのお店。
IMG_1900

そして魚売場が圧巻。
だから対面の鮮魚コーナーは、
魚種も豊富で、充実している。
IMG_1901

隣には、
フェアウェイマーケット。
IMG_1936

こちらは八百屋出身のスーパーマーケット。
かつてはマンハッタンの王者だった。
IMG_1908

野菜の種類も多くて新鮮。

視察したロピアの団員たちは、
「やっちゃばの匂いがする」
IMG_1914

インストア加工のデリも人気。IMG_1916

店舗奥のブッチャーショップ&フィッシュマーケット。IMG_1927

氷を敷いた貝類のコーナー。
IMG_1929

驚いたのは、これ。
雑貨売場の一角の洗剤コーナーに、
網の扉が設けられて、
鍵が付けられている。
IMG_1930

万引き防止の鍵。
購入したい客はブザーを鳴らして、
店員を呼び出す。
IMG_1931
P&Gの「Tide」も万引きされるのだろう。

ニューヨークでは高額な化粧品などに、
こうした防犯対策を施すが、
洗剤にまでこの対策をとる。

コロナ前から万引きは大問題となっているが、
インフレが重なって、
深刻な状況となっている。

これは「セルフサービスの危機」である。

フェアウェイからさらに数分南下すると、
トレーダージョーとデュアンリード。
IMG_1938

地下1階・2階がトレーダー・ジョー、
地上1・2階をデュアンリード。IMG_1955

トレーダー・ジョーは、
いつ訪れても大量の顧客で賑わっている。IMG_1943

青果売場までレジの行列が伸びている。IMG_1945

地下2階の冷凍食品売場。IMG_1950

人気ナンバー1はマンダリンオレンジチキン。
少し甘い味付けのフライドチキン。IMG_1948

人気商品は冷凍ケースの底が見えるほど、
売れに売れている。IMG_1949

いつの間にかレジ待ちの行列は伸びて、
最後尾を示す旗を持った案内係が登場。IMG_1952

2日目の後半は、
ポジショニングの際立った、
地元スーパーマーケット3店舗。

それらにプレッシャーをかけ続けるのが、
トレーダージョーの大繁盛店。

朝の講義からニュージャージー、
マンハッタンのブロードウェイまで。
2日目の長くて充実した視察も、
無事に終了した。

それにしても、
派閥を解消して、
烏合の衆となってしまったら、
残った派閥から一本釣りで議員が、
刈り取られてしまう。

だから派閥と称することなく、
何らかのグループを維持する。

それは新しい派閥に他ならない。

ポジショニングを喪失した、
小売業の店舗のような政治家集団だ。

衰退していくしかない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月18日(木曜日)

ロピアUS研修第2陣到来/まずWalmartからWhole Foodsまで

岸田文雄首相は突然、
宏池会の解散を検討すると言い出した。
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池田勇人元首相によって創設された、
保守本流リベラル派の伝統の派閥だ。

いまは自民党岸田派と呼ばれて、
つい最近まで自分が会長を務めていた。

東京地検特捜部は、
安倍派、二階派だけでなく、
岸田派の元会計責任者も、
立件する方針だ。

それを受けての派閥解散宣言。

なんと政治センスのない政治家なのだろう。

「派閥とカネ」の関係を絶つ。

それはかっこいいように見える。

しかし他の派閥がそれに従って、
解散するはずもない。

自分の派閥からも、
反論が出るに違いない。

そして政治生命は危うくなる。

派閥が問題であることは確かだ。
しかし派閥政治はこんなことで、
なくなりはしない。

宏池会だけが衰退していく。

ニューヨーク滞在6日目。
ザ・ニューヨーカー・ウインズダムの朝。
IMG_1503

自室の窓から見える景色。
IMG_1276

ハドソンヤード。
ハドソン川沿いのエリアを再開発した。
マンハッタンでの過去最大級の複合開発だ。
商業施設やオフィスが立ち並ぶ、
いまや人気のスポット。
IMG_1277

今日はロピアNY研修会の第2陣が到着する。
私たちはタクシーを飛ばして、
JFK国際空港へ。

11時過ぎ、
先に入国審査を終えたメンバーが、
ゲートに現れる。
IMG_1279

すると綿棒を渡されCOVID-19検査。
IMG_1280

インバウンドのサンプル調査のようだ。
第2陣のメンバー全員が調査に協力。
もちろん、結果は教えてくれない。

専用バスに乗り込んで、
ブルックリンのウォルマートへ。
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2023年1月期の売上高は、
6112億8900万ドル、伸び率6.7%。
100円換算で61兆1289億円。
140円換算では85兆円。

世界最大の小売業にして、
世界最大の企業。

けん引する最強のフォーマットが
「スーパーセンター」。
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食品と非食品をフルラインで品揃えする。
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団員たちは真剣に売場を観察している。IMG_1505

こちらでは、
視察チームメンバー同士のLINE交換。IMG_1509

団員たちは班に分かれて行動する。

そして視察後に学んだことを、
実務にどう活かすかを検討する。
帰国後、その発表の場が設けられている。
IMG_1293

広いスペースを割いて、
バレンタインデーのプロモーションが展開される。
ウォルマートは徹底的に店内販促を実施する。
価格はエブリデーロープライスだからだ。
IMG_1516

有人のレジ。

驚いたことに、この店では
プラスチックバッグの提供を完全に廃止していた。
IMG_1301

有料でも配布しない。
環境対策の一環として実施している。
だから顧客たちは皆、エコバッグを持ってくる。
不平不満を言う者はいない。IMG_1306

出口ではレシートチェックをする。
この顧客は堂々と、
ライバルのターゲットのエコバックで買物。
IMG_1305

団員たちもチェックを受ける。
IMG_1307

プラスチックバッグの廃止は、
いずれ全小売業に広がっていくに違いない。

全員で記念撮影。
IMG_1527

次にライバルのターゲット。
ウォルマートと同じビジネスモデルを展開する。
IMG_1566

2023年1月期は1091億2000万ドル、
昨対2.9%増。
100円換算で10兆9120億円。

ウォルマートの6分の1の売上げだが、
総合スーパー業態チェーンは今や2社となった。
「複占」の状態である。

売場は天井を張って、
蛍光灯を施し、
赤を基調にしたデザイン。IMG_1532

この店はディスカウントストアとして、
食品は利便性の高いアイテムに絞って品揃えする。IMG_1536

だから先ほどのウォルマートの顧客のように、
ウォルマートとターゲットを使い分ける場合もある。

ターゲットはもともと、
デイトンハドソンという百貨店から発祥した。
だからアパレルは充実しているし、
センスもいい。

このふくよかなマネキンづかいは、
実にリアル感がある。
IMG_1543

バレンタインプロモーションも、
センスのいいプレゼンテーションだ。IMG_1315

ウォルマートが男性的なら、
ターゲットは女性的。

その対比が、
それぞれのポジショニングを明確にして、
三番手の追随を許さない。

ターゲットが入るパワーセンターには、
アルディがある。
IMG_1339

ドイツ発祥の小型ボックスストア。
店舗面積1万平方フィートに、
3500アイテムを品揃えする。

バレンタイン商材も扱っている。IMG_1355

店長にインタビュー。
パキスタン出身の優秀な店長、ガラさん。
ウォルグリーンとCVSファーマシーの店長から、
アルディに転職した。IMG_1574

従業員を大事にするアルディに、
満足とやりがいを感じていると強調した。IMG_1581

店長を囲んで全員で記念写真。
IMG_1589
てもいいインタビューだった。
月刊商人舎で紹介しよう。

アルディと同じアルブレヒトファミリー傘下の、
トレーダー・ジョー。
IMG_1389

このブルックリン店は、
もともと銀行の建物だった。
だから天井が高く快適な買物空間だ。
いつ訪れても大繁盛している。IMG_1607

レジ待ちの行列は2列になっていて、
店内をぐるりと巡るほど長い。IMG_1382

銀行方式のチェックスタンド設計で、
並んだ順に公平にレジに誘導する。
IMG_1378
私たちもトレーダー・ジョーを存分に楽しんだ。

初日最後は、
ホールフーズの環境対策店。
IMG_1641

駐車場のソーラーパネル。
IMG_1639

導入部の青果売場は、
見事なボリューム陳列とカラーコントロール。IMG_1612

シーフード売場。
アメリカではシーフードは、
ミート部門に含まれるが、
ホールフーズでは独立部門にしている。

しかも必ず精肉コーナーの前に、
レイアウトされている。

精肉よりも鮮魚のほうが、
健康イメージが強いからだ。IMG_1617

そのミート売場。
鶏肉や脂肪分の少ないビーフが中心。
グレンフェッドよりも、
グラスフェッドのほうが価値が高い。
IMG_1621

店舗の右翼には自慢のデリ売場。IMG_1628

最後はインストアベーカリー。
IMG_1635

ホールフーズの店づくりは、
デザイン性に優れている。
その面では他を圧倒する。

このブルックリンのマンハッタン寄りの地区には、
トレーダー・ジョーとホールフーズがある。
それは居住区としての価値を高めている。

すべての視察を終えて、
ホテルにチェックインし、
すぐに夕食会場へ。

ベンジャミン・プライムステーキハウス。IMG_1644

第2陣リーダーの中田将成さんが、
乾杯のあいさつ。
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ハイネケンで、カンパーイ。IMG_1657

事務局席でもカンパーイ。
一日中、車中で講義した。
喉を潤すビールはとりわけうまかった。
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シーフードの盛り合わせの後に、
ポーターハウスステーキ。
テンダーロインとサーロインの両方を楽しめる。IMG_1666

最後はTボーンについた肉を食べる。
ここが一番おいしい。
IMG_1668

赤ワインをいただき、
ステーキを堪能した。

最後はデザートの盛り合わせ。
IMG_1670

疲れた体にスイーツが染みた。
最後まで大満足の夕食会だった。

ロピアNY研修2024、
第2陣がスタートした。

気力は充実、
体力も十分。

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

ニューヨークでもそれは変わらない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

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結城義晴・著


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