東京も横浜も開花宣言。
東京管区気象台の職員が、
午後2時に千代田区の靖国神社を訪れて、
その標本木に11輪が咲いたのを確認。
開花を宣言した。
神奈川県の基準木は、
横浜地方気象台構内にある。
横浜市中区山手町、
港の見える丘公園と外人墓地から近い。
さて、紅麹。
小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」など3商品は、
コレステロールを下げる効果をうたって、
機能性表示食品として国に届け出ていた。
しかし摂取との因果関係が疑われる死亡事例が、
とうとう5例となった。
食品衛生法に基づいて、
回収が命じられた。
同社の紅麹原料は他社にも供給されている。
菓子やパン、酒、みそなどに使われて、
自主回収の動きが広がっている。
チェーンストアのプライベートブランドも、
一斉に売場撤去が始まった。
商人舎流通SuperNews。
イオンnews|
「紅麹」使用のトップバリュ商品7品目を撤去
日生協news|
小林製薬「紅麹」使用のCO・OP2商品を供給中止・回収
ヤマナカnews|
「紅麹」使用した豆福製造の3商品を自主回収
小林製薬は昨日、
大阪市内のホテルで株主総会を開催。
57人の株主が参加。
冒頭で小林章浩社長が謝罪。
総会の終わり際に涙を流してしまった。
続いて、今日は記者会見。
サプリに使われた紅麹原料の一部から、
想定外の物質が見つかった。
しかしそれが何かは特定できていない。
特定時期だけの問題なのかどうかも不明である。
厚生労働省は「プベルル酸」の可能性があると発表。
プベルル酸は青カビの一種が作る物質で、
抗菌作用があるものの、毒性が強い。
小林社長以下、
出席した幹部は誠実に答えているように見えたが。
後手に回ったことは確かだ。
小林製薬が最初に問題を把握したのは、
1月15日だった。
しかし国への報告は、
公表前日の3月21日だった。
遅い。
「機能性表示食品」は、
安倍政権が成長戦略の一環として、
2015年に導入した。
「トクホ」(特定保健用食品)のような、
安全性や有効性についての国の審査はない。
事業者が一定の情報を届け出るだけで、
表示が認められる。
消費者庁は6800の機能性表示食品のすべてを、
再点検するよう指示を出した。
小林製薬は、
医薬品とトイレタリーのメーカーである。
「製薬」と社名に入っているが、
トイレタリーのほうが有名だ。
1894年(明治27年)、
「タムシチンキ」などから始まった。
1939年(昭和14年)には、頭痛薬「ハッキリ」、
1967年(昭和42年)、肩こり治療薬「アンメルツ」、
1969年(昭和44年)、トイレタリー「ブルーレット」。
開発力があった。
さらに1970年(昭和45年)、「ポリデント」の、
日本総発売元となった。
1975年(昭和50年)、芳香剤「サワデー」。
1993年、パーシャルデント、
1994年、熱さまシート、
1996年、タフデント。
2001年、ケシミン。
2003年、杜仲茶、
2004年、命の母A、
2006年、ナイシトール。
日米の様々な企業から、
素早くブランドや商品を手に入れ、
あるいはその販売権などを譲り受け、
ユニークなネーミングをつけて、
ヒットさせてきた。
2016年にはグンゼ㈱から、
「紅麹」に関する研究・販売事業を譲受して、
それが今回の事件となった。
2023年12月連結売上高1734億5500万円、
経常利益273億3000万円。
チェーンストアが素早く、
商品撤去したのはいいだろう。
疑わしきは撤去。
顧客の信頼を得るために、
それは当然の行為だ。
小林製薬は誠意を尽くし、
できる限りの保証をして、
会社として再起してほしい。
そのためにも一刻も早く、
正しい原因を究明することだ。
国には機能性表示食品の制度の検証が、
強く求められるだろう。
商品を世に出すことの、
責任の重さを痛感させられる。
〈結城義晴〉