「女性が活躍する会社BEST100」
2024年版の『日経WOMAN』の調査。
1988年から実施して、今回は22回目。
4つの指標で測定し採点する。
⑴管理職登用度
⑵女性活躍推進度
⑶ワークライフバランス度
⑷人材多様性度
総合ランキングでは、
第1位が資生堂。
3年連続。
17年から女性リーダー育成塾を開講。
国内資生堂グループの女性管理職比率は、
初めて40.0%を達成。
23年には「Shiseido Future University」を創設。
部門別では管理職登用度でも1位、
人材多様性度で2位。
第2位はりそなホールディングス。
23年は総合5位。
23年度の女性ライン管理職比率は34.5%。
部門別では管理職登用度で3位。
第3位は東京海上日動火災保険。
23年は総合10位。
23年の女性管理職比率は24.8%。
小売業では、
総合第10位に高島屋が入った。
一方、部門別ランキング。
管理職登用度部門では、
1位は資生堂。
2位は日本航空。女性管理職比率は22.7%。
3位はりそなホールディングス。
女性活躍推進度部門では、
1位にイオンが入った。
大和証券グループ、東日本電信電話も1位。
イオンは女性経営者候補の発掘と育成に特化。
22年に新設した選抜プログラムに、
23年から異業種交流会を加えた。
女性部長約20人、他企業から約20人が参加。
第4位にセブン&アイ・ホールディングスが、
他の5社とともに入った。
ワークライフバランス度部門は、
1位は日本生命保険。
2位は住友生命保険。
3位は三井住友銀行。
金融関係が並んだ。
人材多様性度部門では、
1位に三越伊勢丹。
育児関連制度の充実によって、
女性の平均勤続年数が年々伸び、
23年は18年0カ月。
ちなみに男性は21年10カ月。
障がい者活躍推進にも力を注いで、
23年6月1日時点の雇用比率は2.83%。
2位は資生堂。
男女の平均勤続年数に差が見られない。
男性14年5カ月、女性16年0カ月。
3位は東京海上日動火災保険。
女性正社員のワーキングマザーは38%。
新卒で入社した社員の3年後の在籍率は91%。
小売業でいい結果が出ているのは、
百貨店とイオン、セブン&アイ。
製造業や卸売業は、
この面では上位に上がってきていない。
さて商人舎流通SuperNews。
3月期決算が次々に発表される。
アクシアルnews|
売上高2700億円6.0%増・経常利益123億円12.7%増
アクシアルリテイリング㈱。
連結売上高が2702億円、
前年同期比6.0%増、過去最高。
営業利益117億7900万円(12.8%増)、
経常利益123億3200万円(前年同期比12.7%増)。
快調な決算。
営業利益率4.4%、経常利益率4.6%。
既存店売上高は4.9%増。
客数2.5%増、客単価2.4%増。
一品単価4.6%増、買上げ点数2.2%減。
スーパーマーケット全体のトレンド通りだが、
TQM(トータル・クオリティ・マネジメント)が奏功した。
各売場、各店舗、各部署の、
マネジメントレベルが向上した。
売上総利益は前年同期比6.1%増。
評価できる。
出店と改装でフレッセイが貢献した。
期末店舗数は131店舗。
原信68店舗、ナルス13店舗、フレッセイ50店舗。
新潟日報のコラム「日報抄」
「勤め帰りに時たま、
スーパーの総菜売り場に寄る」
「芋コロッケにきんぴら、タケノコの煮物。
どれもおいしそう」
「人気があるのは、
夕方になると3割、5割引きとなる
刺し身コーナーだ」
「割引シールを持った店員さんがやって来ると、
お客がわらわらと集まり出す。
お目当てにシールが貼られた途端、
一斉に手が伸びる」
コラム氏が行くのは原信だろうか。
「江戸時代にも、総菜を販売する
“煮売り屋”があった。
宮本紀子さんの時代小説『はるいわし』
主人公は江戸で煮売り屋を営むお雅。
長屋を管理する「差配(さはい)」のおじいさんが、
惣菜を買いに来る女たちに説教する。
「女房だろ、母親だろ、
なぜ自分でつくらない」
そんな折、差配の家では妻が病で倒れ、
食事の支度がままならなくなる。
見かねたお雅は滋養のあるイワシで、
つみれ汁を作って差し入れて、話す。
「店に並ぶ惣菜を見たお客は、
ほっとした表情になる」と。
「雑事に疲れた時、
人の作ってくれたものは
それだけでごちそうだ。
惣菜を求めるのに男も女もない」
「つみれ汁をみんなですする場面は温かい」
江戸時代にも実は女性が活躍していた。
現代のスーパーマーケットの惣菜売場も、
まったく同じだ。
「老いが深まり、料理ができなくなる日は
誰にもやって来る」
「食は命をつなぐもの。
感謝の念を忘れずにいたい」
心から同感したい。
〈結城義晴〉