突然のように聞こえるかもしれないけれど、
帰国しました。
ラスベガスのハリーリード国際空港。
朝4時にホテルロビーに集合。
みんな、ちょっと酒臭い。
リムジンバスに乗り込んで、
いつもの最終講義。
外は真っ暗で、
バスの読書灯を点けて、
テキストを読む。
空港までの時間は15分ほど。
テーマはEpilogue2。
「イノベーション」
商人舎US研修に参加したら、
帰国してからやってもらいたいことがある。
それがイノベーションだ。
ドラッカーの1985年の著作。
『イノベーションと企業家精神』
今でも大いに役に立つ。
イノベーションの定義。
「イノベーションとは、
人的、物的、社会的資源に対して、
新しい、より大きな富を
生む能力を与える仕事である」
新しくて、より大きな「富」が重要だ。
ドラッカーの言う「富」とは、
「利益」ではない。
英語で”wealth”。
いわば「幸せ」のようなもの。
イノベーションは、
顧客の幸せをつくる。
仲間の幸せを生み出す。
会社の幸せをもたらす。
だからイノベーションとは、
「顧客にとっての価値の創造である。
それは科学的・技術的重要度ではなく、
顧客への貢献によって評価される」
「イノベーションの必要性を最も強調すべきは、
技術変化が劇的でない事業においてである」
小売業や製造業、卸売業の現場の仕事こそ、
イノベーションが必要なのだ。
イノベーションの5つの原理。
第一は、機会を徹底して分析する。
第二は、自分の目と耳で確認する。
第三は、焦点を絞り、単純なものにする。
第四は、小さくスタートする。
第五は、最初からトップの座をねらう。
自分自身の目と耳で確認すること。
伝聞情報ではいけない。
そして焦点を絞って、
単純なところに目をつける。
そのうえで小さくスタートする。
イノベーションは大掛かりなものばかりではない。
小さく始めるところに、
イノベーションの神髄がある。
そして最初から会社にとって、店にとって、
一番重要な改革を行うという志をもつこと。
イノベーションには三つの「タブー」がある。
第一に〈凝りすぎ〉ること。
第二に〈散漫〉になること。
第三に〈未来のためだけに〉行われてしまうこと。
イノベーションは今のために行わなければならない
そしてイノベーションの三つの「成功条件」
第一にイノベーションは、
集中でなければならない。
第二にイノベーションは、
強みを基礎としなければならない。
第三にイノベーションは、
経済や社会を変えなければならない。
クレイトン・クリステンセン。
その『イノベーションのディレンマ』(1997年)
「イノベーションによって成功した企業ほど、
新たなイノベーションにチャレンジしなくなり、
その結果新たなイノベーションを
果たした企業によって淘汰されていく」
これは歴史の教訓だ。
だから破壊的イノベーションも必要だけれど、
持続的イノベーションも必須だ。
自分の強みを基礎として、
シンプルに小さく始め、
それに集中して、
やがて会社を大きく変える。
だからドラッカーは問題解決法を教える。
「最初にすべきことから始めよ」
First thing first!
「一時に一つのことだけ実行せよ」
Do one thing at a time!
最後の最後は、
「自ら、変われ!」
自分が変わらねば、
仲間を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
職場を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
店を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
会社を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
社会を変えることは出来ない。
5日間のご清聴を感謝したい。
チェックインを済ませて、
上松磨代さんとお別れ。
キューティ上松。
ありがとう。
佐藤公彦さんが的確に、
この後の行動を説明する。
カリスマ佐藤の面目躍如。
こんなに簡潔にレクチャーできる添乗員は、
どこを探しても見つからない。
だから私の最良のパートナー。
この国際線ターミナルで、
最後の買物をしたり、
軽い食事をしたり。
そして今回は不思議なことに、
国内線ゲートから日本に出発する。
連なって歩くと50人の列は長い。
そしてロス空港のいつもの事件?
搭乗ゲートが変更か?
私は昨日のブログを書いて、
映画を3本見た。
12時間後に陸地が見えてきた。
房総半島だ。
おお、すごい。
そして無事、羽田空港にランディング。
かくて第12回商人舎US研修ベーシックコース。
大団円を迎えた。
ご愛読、心から感謝したい。
ありがとうございました。
(まだ明日に続く)
〈結城義晴〉