読売新聞の「社説」
「カスハラ対策」を取り上げた。
「働く人の尊厳をいかに守るか」
理不尽なクレーム。
「カスタマーハラスメント」
略して「カスハラ」
「商品やサービスへの不満を延々となじり、
土下座を強いるなどの行為が典型例だ」
「最近では、薬局で薬の購入を断られ、
店員らを『殺すぞ』と脅したり、
買った弁当に因縁をつけて
店員に暴行を加えたりして、
刑事事件に発展したケースもある」
「度を越す要求には、
警察に通報するなど
毅然と立ち向かうべきだ」。
連合の2022年の調査。
全体の4割が直近の5年間で、
「カスハラが増えた」と回答。
カスハラを受けて、
「出勤が憂鬱になった」が4割、
「心身に不調をきたした」も3割。
企業は、苦情を従業員個人に抱え込ませない。
これが重要だ。
対応策を出した2社。
ANAホールディングス。
「カスハラには2人以上で対応し、
相手の承諾を得て録音・録画を行う」
そんなマニュアルを作成した。
JR東日本。
「不合理または過剰なサービスの要求には
応じない方針を示している」
「各企業は、カスハラへの対処方法を
明確にすることが重要だ。
被害を受けた従業員の
相談窓口を設けることも欠かせない」
店長や現場に任せていてはいけない。
会社として方針を明確にして、
組織として対応する。
働く人の尊厳を守る。
これが何よりも大切なことだ。
今日は万代カレッジ。
正式名称は万代知識商人大学。
企業内大学として2016年に開校され、
今年は9期目。
その第2回講義。
㈱万代本社に隣接する会議棟。
この1階大ホールが講義会場だ。
はじめに9期生のA班6名が、
先月の第1回講義のレポート発表。
万代カレッジでは、
受講後にレポートを提出させる。
4月の講義は「ミッションマネジメント」だった。
何を学んだか、何を決意したか。
それを発表する。
今年は1年をかけて、
受講生32名全員が発表する。
楽しみだ。
第2回の講義テーマは、
「ヒューマンリソースマネジメント」
津田さんはカレッジ1期生。
その後、ロジカルシンキングの講師を務めている。
スライドを用意して、実にわかりやすく、
論理的に講義を進める。
2時間の講義は、素晴らしかった。
社内講師がこれだけの講義ができる。
講師自身も成長する。
企業内大学のメリットだ。
第2講義は結城義晴。
講義テーマは、
「戦略的人的資源管理」
いつものように、
6つのマネジメント体系を説明して、
そのなかにヒューマンリソースを位置づける。
人材マネジメント論の3段階の変化、
ヒューマンリソースマネジメント理論の変遷。
どうすればいいかを教える前に、
その意義を確認する。
そのためには歴史を学ぶのが一番いい。
日本の大企業やチェーンストアは、
現在の定石とは異なるマネジメント論を、
ベースにしている場合が多い。
根本の問題はそこにある。
その背景とその理由。
ここにヒューマンリソースマネジメントの、
問題解決の糸口がある。
アダム・スミスから、
フレデリック・テーラーへ。
アンリ・ファヨールへ。
そしてピーター・ドラッカーや、
ヘンリー・ミンツバーグへ。
そのプロセスを学ぶことで初めて、
ヒューマンリソースマネジメントの本質を、
理解することができる。
「人事労務管理について」がテーマ。
安全配慮義務、その労働環境対策と、
健康管理対策。
リーダーに求められる労働時間管理、
安全衛生管理、そしてハラスメント対策。
難しいテーマをスライドを使って、
論理的にわかりやすく講義してくれる。
万代人事部の二人が担当した講義。
とても良かった。
ピーター・ドラッカーのマネジメントのエッセンス。
マネジメントの役割、
組織づくり、
仕事と労働、
自己管理による目標管理。
最後はケン・ブランチャード。
リーダーシップの方法。
今日は4時間の講義。
ずいぶん体調が戻っている。
ありがたい。
すべての講義を見守ってくれた和久正樹取締役と、
三人で写真。
講義が終わると、
夜は9期生との懇親会。
布施駅近くの居酒屋。
コロナ下で4年間、懇親会は中止していた。
やっと交流することができた。
取締役の吉田秀史さんも駆けつけてくれた。
生鮮部管掌。
万代知識商人大学第9期。
「働く人たちの尊厳」こそが、
もっとも大切なものだ。
〈結城義晴〉