気象庁と環境省の共同発表。
関東甲信の全域に、
「熱中症警戒アラート」
横浜も暑い。
今日も1日、商人舎オフィス。
今週は月刊商人舎8月号の入稿。
みんなで原稿を書いて、入稿する。
裏の遊歩道、緑が深い。
夜までいい仕事をして、
帰りに魚寅食堂。
山本恭広編集長と一献。
平櫛田中の言葉。
「今日もお仕事、
おまんまうまいよ」
平櫛はこのあとに続ける。
「びんぼうごくらく、
ながいきするよ」
さて、パリオリンピック。
メダルの数にはこだわらないけれど、
今、日本は一番多い。
それも金メダル獲得数がトップ。
嬉しくないわけはない。
柔道の二人。
女子48kg級の角田夏実、
男子66kg級の阿部一二三。
スケートボードの二人。
女子ストリートの吉沢恋(ここ)、
男子ストリートの堀米雄斗。
フェンシングは、
男子エペ個人の加納虹輝(こうき)
そして体操男子団体。
土壇場での逆転劇がすごい。
体操男子団体総合決勝。
中国に3点以上の大差で、
これはだめだと思った。
おそらく99%の人が。
中学高校と体操をやっていた私も。
しかし最終種目の鉄棒で、
中国選手が二度の落下。
日本選手は完ぺきな演技で、
大逆転した。
エース橋本太輝(22歳)は、
頼りになった。
堀米雄斗(25歳)は、
ベストトリックの最終5本目で大技を出した。
それが見事に決まって、
メダル圏外からトップに躍り出た。
なんというか、苦境に強い。
奇跡の大逆転。
もちろん体操もスケボーも、
実力はナンバー1なのだが、
その精神力には驚かされる。
みんな20歳そこそこの若者ばかり。
頼もしい。
日本の未来は明るい。
私たちの世代は、
実力はあってもいざという時に、
それが発揮できなくて、
「惜しくも敗退」というのが多かった。
私自身、そんな人生だった。
だから今の2倍の実力をつけねば、
といつも頑張ってきた。
それでも惜しいところでの失敗ばかり。
ところが彼らは、何ということだろう。
前にもこのブログで書いたけれど、
ベースボールの大谷翔平、
ボクシングの井上尚弥、
アイススケートの羽生結弦。
そして将棋の藤井聡太。
雑誌『ナンバー』が、
将棋をスポーツと見立てて特集を組んで、
大ヒットさせたから、
将棋も囲碁もチェスもスポーツである。
大谷、井上、羽生、藤井。
みんな「ゆとり教育世代」だ。
1980年度から2011年度まで、
ゆとりある学校を目指した教育が施された。
それが「ゆとり教育」だ。
ゆとり教育を無条件で支持するものではないが、
この天才たちが登場した事実は重い。
大谷や井上、羽生、藤井に続く若者たちが、
パリ五輪で活躍する。
もちろん、
総合馬術団体の銅メダル獲得は、
40代によって成し遂げられた。
だからゆとり世代がいいとばかりは、
言っていられない。
それでも圧倒的なパワーは、
ゆとり世代のアスリートたちにある。
別の見方もできる。
㈱クラレの恒例のアンケート調査。
小学校を卒業した子どもを対象に、
「将来就きたい職業」を聞いた。
2024年版の男女総合は、
1位 スポーツ選手8.8
2位 医師 5.3
3位 教員 4.9
スポーツ選手は圧倒的なトップだ。
小学生が夢を実現させて、
オリンピックに出てくる。
医師や教員が上位にあるのも、
とてもいい。
4位 漫画家・イラストレーター 4.7
5位 研究者 3.8
6位は同率で、
薬剤師、動物園・遊園地、パティシエ・パン屋 3.0
9位 IT関係 2.9
10位 医療関係 2.7
薬剤師や医療関係は、
新型コロナ禍の影響もあるか。
2023年版には、
6位に建築家、8位にゲームクリエーター、
10位に看護師と会社員が入っていた。
会社員も10位というのが、
現実的だ。
商人という項目はないのだろうが、
パン屋が6位に入っている。
政治家や官僚も項目にはないのか。
ジャーナリストも。
それでも若い人たちが、
スポーツを目指し、その世界に行くのは、
悪くないと思う。
なによりもスポーツは、
それぞれに競いはするが、
平和をベースにしている。
医師も教員もみな、
平和な人類に貢献する職業だ。
そして夢が成就しない若者たちも、
オリンピック選手になれない若者たちも、
自分の土壇場に強いならば、
それでいい。
私たち詰め込み教育組よりも、
窮地になってもきっと、
自然体でいられるに違いない。
それでいい。
日本の未来は明るい。
それは私にとって、
何よりもうれしいことだ。
今日もお仕事、
おまんまうまいよ。
ありがとう。
〈結城義晴〉