今、その象徴となっているのが、
原爆死没者慰霊碑だ。
正式には「広島平和都市記念碑」。
丹下健三の設計。
中央の石室に原爆死没者名簿。
石棺の正面に碑がある。
「安らかに眠って下さい
過ちは繰返しませぬから」
「過ち」とは核の使用であり、
「繰り返さぬ」とはその禁止である。
ロシアのウクライナ侵略、
イスラエルのガザの虐殺、
そして核兵器による威嚇。
過ちは繰り返されようとしている。
繰り返すことに疑念を持たぬ為政者がいる。
彼らを孤立させようとする為政者もいる。
広島原爆の日に「繰り返さぬ」ことの、
意を固めたい。
4451円安。
翌日の今日6日は、
急反発。
東京証券取引所での、
日経平均株価の上げ幅は、
3217円高、10%増。
これも過去最大。
過去最大の下落のあと、
過去最大の上昇。
4451円下げて、
3217円上げた。
差し引き234円の下落か。
日経平均株価は終値3万4675円。
ファーストリテイリングは、
2850円高、7.81%増。
3万9320円。
やはりすごい戻しだ。
イオンは165円高、5.13%像。
3381円。
セブン&アイは、
94.5円高。5.87%増。
1703.5円。
不思議なことに、
ヤオコーは143円安、1.63%減。
8640円。
ライフコーポレーションは、
355円高、10.99%増。
3585円。
ベルクは戻した。
750円高、14.73%増。
5840円。
小売業はそうそう騒ぐことはない。
しかしなぜ歴史的な反転となったか。
第1に円相場は1ドル146円台に達した。
第2に米景気後退の過度な不安は少々解消された。
7月のサービス業景況感指数が少し良くなった。
第3に企業業績への信頼は揺らいでいない。
ただし、この株価反発が持続するかどうかは、
はっきりしない。
こんな株価の暴落に直面すると、
投資家たちは自信をなくし、萎縮する。
そして積極的にリスクを負わなくなる。
それが当たり前のことだ。
したがって株式市場の経験則として、
こんなときには数カ月間、
不安定な相場が続く。
1987年10月の米国ブラックマンデーの際は、
株価が安定したのは3カ月後だった。
「初押しは買い、初戻しは売り」
相場格言の一つ。
「初押し」とは、
株価が低迷したあとで、
上昇を始めたときの最初の下落。
それは絶好の買いの場面である、という。
反対に「初戻し」は、
相場が下落を始めたときの最初の上昇。
このときは絶好の売り場面となる。
相場師でなければ、
これは知識レベルのものでいいだろう。
何事も格言通りにはいかない。
私たちにとって大事なのは、
この株価の乱高下が実体経済に、
どんな影響を与えるか。
そしてそれをどう考えるか。
株をもっていない人にとっては、
まるで関係のない話だろう。
しかし不安定な株式相場が続くと、
やはり社会不安は広がる。
そして消費は節約志向となる。
あまり望ましいことはない。
ただし変化の時だからこそ、
顧客の心理を読み解けば、
目の前には面白いチャンスが拓かれている。
さて、
スポーツ界は大盛況だ。
明日の立秋の日に、
夏の甲子園が開幕する。
メジャーリーグでは、
大谷翔平が34号ホームランを打った。
吉田正尚は4打数4安打。
やることはやる。
それが大谷だし、吉田だ。
それからもちろん、
パリ五輪。
体操男子種目別鉄棒で、
岡慎之助が金メダル。
遡ると3つの金は、
1972年ミュンヘン五輪の加藤沢男以来。
懐かしい。
サッカーは男子も女子も、
ベスト8で敗退。
残念。
期待されたバスケットボールも、
男女ともに3連敗で敗退。
男子バレーボールは準々決勝で、
世界ランキング1位のイタリアに負けて敗退。
女子バレーボールは一次予選で敗退。
いずれも善戦したし、
全部見たわけではないが楽しませてもらった。
残念ながら世界トップとの差はある。
フェンシングには3つのカテゴリーがある。
フルーレ、エペ、サーブル。
男子と女子でそれぞれに個人戦と団体戦がある。
つまりメダルは18個。
そのうち5個を獲得した。
金メダルが2つ、
男子エペの加納虹輝は日本初の個人金メダル、
男子団体フルーレも金メダル。
銀は男子団体エぺ、
銅メダルは女子団体のフルーレとサーブル。
凄いことをやってのけた。
そして男子ゴルフは4日間の激戦の末、
松山英樹が根性の銅メダル。
松山にしては珍しく、
感情をむき出しにして、
メダルを獲りに行った。
その気迫が良かった。
オリンピックという大会を、
松山英樹は凄く重く見ていた。
だからいつもクールな松山が、
ホットな闘士に変わった。
これからのレギュラートーナメントで、
松山英樹は大きく変わるに違いない。
オリンピックは人間を変える。
変わることは成長である。
寄り添って見守る人間たちにとっても、
それは人生の喜びである。
〈結城義晴〉