8月15日。
終戦の日。
私が子供のころから長らく、
終戦記念日と言われた。
それが今は記念すべきことでもないのか、
シンプルに「終戦の日」。
世界的に見ると、
大日本帝国敗戦の日である。
現在の日本政府は、
「戦没者を追悼し平和を祈念する日」として、
全国戦没者追悼式を開催する。
私の父も叔父たちも、
関東軍に従軍した。
祖父は日露戦争に行った。
私の世代は、
ベトナム戦争を外から見ていた。
それは1975年まで続いた。
それから
1979年から10年間、
ソビエト連邦はアフガニスタンに侵攻した。
1980年から1988年には、
イラン・イラク戦争が起こった。
1982年にはフォークランド紛争。
イギリスとアルゼンチンが争った。
冷戦後の1990年には、
湾岸戦争が勃発した。
イラクがクウェートに侵攻し、
連合軍がそのイラクを攻撃した。
21世紀に入ると、
2003年にイラク戦争が起こって、
サダム・フセインは捉えられ、
2006年に処刑された。
そして2014年、
ロシアがクリミアに侵攻し、
2022年に今度は、
ウクライナ戦争が起こった。
さらに昨年から、
パレスチナ・イスラエル戦争。
残念なことに現在も、
世界で二つの戦争が
続いている。
終戦の日の天皇陛下の言葉。
「終戦以来79年、
人々のたゆみない努力により、
今日の我が国の平和と繁栄が
築き上げられましたが、
多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、
誠に感慨深いものがあります」
「これからも、私たち皆で心を合わせ、
将来にわたって平和と人々の幸せを
希求し続けていくことを心から願います」
同じ思いだ。
朝日新聞「折々のことば」
第3176回。
戦争に敗れた側は、
戦争の理念を失います。
戦争の理念を失うというのは、
「戦争は解決ではない」と
思い知ることです。
(長田弘)
「逆に、戦争に勝った側には、
戦争の理念が残る。
戦争の理念とは、
『戦争は解決である』と
信じることだ」
長田は1939年、福島生まれの詩人。
「昭和の戦争に敗れた日本は、
経済力でも軍事力でもなく、
『経験をくみあげて、新しい概念をつくりだす』
そういう言葉の力をこそ培わねばならない」
「あれほどの命を失ったからには」
『すべてきみに宛てた手紙』から。
私たちは戦争は解決ではないと考えている。
アメリカ人は戦争は解決であると信じている。
だから私たちは、
言葉の力を培わねばならない。
同感だ。
Paris2024が終わったと思ったら、
台風7号がやってきた。
千葉県のイトーヨーカドーは、
早々と臨時休業を発表した。
イトーヨーカドー姉崎店、
イトーヨーカドー四街道店、
アリオ市原とイトーヨーカドーアリオ市原店、
アリオ蘇我とイトーヨーカドーアリオ蘇我店。
ホームページに告知された。
【臨時休業のご案内】
台風の影響により、
8月16日(金)は休業させていただきます。
お客様にはご迷惑をおかけいたしまして
誠に申し訳ございません。
一方、イオンは、
イオンモールや総合スーパーなど、
顧客と従業員の安全を確保しつつ、
営業を続ける。
千葉県の房総半島が直撃されそうだ。
そのエリアの店舗を中心に、
状況を見て営業の継続や時間短縮を検討する。
台風7号によって、
関東を中心にお盆商戦は、
想定とは大きな違いを見せる。
顧客が急に増える店、
逆に減る店。
こんな時には、
どんな店も在庫を持っていること。
生活のインフラを支える商品、
さまざまな防災用品。
即食できる商品。
小売業の本質は、
店舗在庫である。
緊急のときや異常事態には、
その本質が求められる。
それが店舗在庫である。
条件が整っているときには、
生産性を求めて最適のシステムを営む。
逆に条件が揃っていない場合には、
むしろ原理的な社会的機能を全うする。
そして両者は正反対のアクションとなる。
全体最適の在庫と過剰な在庫のように。
ここでは商才が商売を大きく分ける。
おもしろい。
〈結城義晴〉