結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年08月31日(土曜日)

大谷翔平の43/43と鈴木敏文の「挑戦と納得」

大谷翔平。
43/43達成。
43ホームラン/43盗塁。

NHKのBSをリアルで見ていた。
土曜日の特権。

アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦。
アリゾナ州フェニックス のチェイスフィールド。

ドジャースは終始リードしてゲームを進めた。

大谷は2回にデッドボールで出塁。
そして今季43個目の盗塁を決めた。

スコアは9対5で8回を迎えた。
その大谷の第5打席。

シンカーでワンストライクを取られ、
同じシンカーをフルスイングの空振り。

大谷は空振りでもしっかりと振りぬく。

そして三球目の外角シンカーを、
バットの真芯でとらえた。スクリーンショット 2024-09-01 105127

大きなバックスイングで、
ボールを押し込んで飛距離を稼ぐ。
スクリーンショット 2024-09-01 105242
レフトスタンドへの見事な本塁打。

正面から見る。
どっしりした構え。スクリーンショット 2024-09-01 105435

ヘッド・ビハインド・ザ・ボール。
スクリーンショット 2024-09-01 105610

そしてフルスイング。スクリーンショット 2024-09-01 1057003
のホームランで試合は10対5。

9回にダイヤモンドバックスが、
4点を入れて追い上げた。

しかし最後はドジャースが1点差で勝った。

大谷の43号は勝利にも貢献した。

大谷は勝つために打つ。
勝つために走る。

それが43/43になった。
これも大リーグ初の記録だ。

これで45/45がほぼ確実になった。
その先には夢の50/50が見えている。

この秋の楽しみだ。
ありがたい。

さて、日経新聞。
鈴木敏文さんが登場。

タイトルは、
セブン買収提案「心配してもね」

ご存知、セブン‐イレブン・ジャパンの生みの親。
現在、セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問。
202307_suzuki

このインタビューはもともと、
「セブン-イレブン50年」を聞くというテーマで、
セットされていた。

そこに買収提案が出た。
カナダのアリマンタシォン・クシュタール。

この件に対しても、
鈴木さんの姿勢は一貫している。
「私が回答する立場でもないし、
交渉に言及することはない」

「心配してもしょうがない。
気にはなるけど」

「これまでも現経営陣に
『おかしい』とか『こうしろ』とか
言ったことは一度もない」

セブン-イレブンの50年をどう総括しているか。

最も印象的だったことは、
「周囲が反対したスタート時だね」

イトーヨーカ堂の中からの反対はあった。
「日本には商店街があるし、
それがない米国とは違う。
だからこんな小さい店なんかダメだと」

渥美俊一先生は初めから批判的だった。
フランチャイズビジネスに対して、
あまり積極的ではなかった。

「それで(当時の業務開発担当だった)清水秀雄君と、
日本でコンビニをどう成功させるかを
散々議論してつくり上げた」

鈴木さんはさらにイトーヨーカ堂から、
労働組合委員長だった岩國修一さんを誘って、
清水さんと三人でセブン-イレブンを始めた。

鈴木・岩國は労担と委員長の関係だった。

まず当時のサウスランド社と、
ライセンス契約を結んだ。
しかし鈴木さんは強調する。
「米国を真似たことはない」

米国流の店舗運営マニュアルは使えない。
向こうのマニュアルを見てそう考えた。
そこで独自につくり直した。

商品もゼロから開発してきた。

創業時は「江東区から出るな」と厳命した。
豊洲の1号店が江東区にあったから、
ドミナントエリアを確立するためだ。
202406_seven-yamamoto-1

はじめから小商圏型コンビニモデルを志向し、
それを確立した。

そうして2年で100店を到達。
まだ㈱ヨークセブンという社名だった。

「100店開店式典の時、
これで行けると確信し、
自然と涙が出てきた」

強気一辺倒だった鈴木さん。
こんなことを言ったのは初めてだと思う。

100店が1000店に、
1000店が10000店に成長した。

日本のセブン-イレブンは順調に成長し、
一方、サウスランド社の経営はおかしくなった。
米国コンビニはローソンもサークルKも、
経営が傾いた。

鈴木さんは米国の再建を頼まれた。
「うまくいかないのならば、
何とかしようという挑戦する気持ちだった」

まずハワイの40数店を入手して再建し、
その実例をもって米国の立て直しに入った。

そして米国セブン‐イレブンは、
いまやセブン&アイの中核ビジネスになった。

すると今度はカナダから買収案件が起こった。
いわば世界的なコンビニ争奪戦だ。

そんな予感は鈴木さんにあったのか。
「そんなことは考えていなかった。
あくまで自分で理想とするものに、
近づこうという気持ちだけ」

鈴木さんの企業経営の考え方。
「自分が納得するかどうか」
「挑戦しているのかどうか」

それを91歳の鈴木敏文さんは繰り返した。

いつも挑戦し、自分が納得する。
それが鈴木敏文の経営である。

鈴木さん、ありがとうございます。

〈結城義晴〉

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