結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年09月29日(日曜日)

さよなら、津田沼イトーヨーカドー。ありがとう。

イトーヨーカドー津田沼店が、
今日、幕を閉じた。IMG_6825 (002)

1977年の開業。

私が㈱商業界に入社した年だ。

つまり私はヨーカドー津田沼店とともに、
流通業界に身を置いてきた。

感慨深い。
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はじめはサンポーショッピングセンターだった。
1967年10月21日、津田沼駅北口に、
地下1階地上4階の寄合百貨店が開業。

3階と4階には扇屋津田沼店がテナント出店した。
扇屋はその後、扇屋ジャスコとなり、
さらに1999年にジャスコに吸収された。

1976年には長崎屋津田沼店がオープン。
どこでも長崎屋が一番乗りだった。
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翌1977年7月1日、
西武津田沼ショッピングセンターが開業。
パルコと西友の二館だった。

この津田沼駅北口駅前には、
戦後闇市時代からの店々があった。
その区画整理事業が行われて、
西武流通グループが進出した。

そして11月、新京成新津田沼駅のビルに、
イトーヨーカ堂津田沼店が進出。
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夕方になると乗客たちが、
国鉄津田沼駅から、
新京成新津田沼駅に乗り換える。

そのすべての乗客がイトーヨーカ堂の店に、
吸い込まれていくような光景だった。

イトーヨーカ堂津田沼店は、
すぐに一番店となった。

翌1978年2月には、
イトーヨーカ堂向かいに丸井津田沼店、
10月には津田沼駅南口にサンペデックがオープン。
ダイエーと髙島屋を核店にした、
本格的なリージョナルショッピングセンターだった。

これを「津田沼戦争」と呼んだ。

この戦争にはすぐに決着がついた。
1978年2月に扇屋ジャスコが撤退、
7月にサンポーが閉館。

長崎屋も同年、わずか2年で退散した。
この店は1979年3月、
大塚家具のショールームとなった。

ダイエーと組んだ髙島屋は、
開店から10年目の1988年8月に撤退。

1981年には船橋のららぽーとが開業、
百貨店業態としてそごうが出店していた。

西友も1985年11月、売場を縮小。
地下1階の食品売場に特化した店となった。

全体としては津田沼パルコレッツ館になった。

イトーヨーカ堂の勝利である。

津田沼店は同社の一番店として、
10年ほど君臨した。

高島屋の跡には「エキゾチックタウン」ができた。
核はダイエーの非食品ディスカウンター「バンドール」だ。

ダイエー本体の店は、
同社の一番店となった。

だがその後、
イトーヨーカ堂に水をあけられる。

そして2003年、新津田沼駅北側に、
イオン津田沼ショッピングセンター開業。
核店はジャスコ津田沼店だった。

新京成電鉄の線路を挟んで、
イオンとイトーヨーカ堂が対峙し、
JRの線路を挟んでダイエーが南側の商圏を占めた。

しかしダイエー津田沼店は、
2005年11月30日に閉店した。

ダイエーの撤退跡は、
2008年3月13日、モリシア津田沼として、
再オープン。

核店はイオンモリシア津田沼店だった。
イオンは貪欲だ。

北口の丸井も2007年2月12日に撤退。
11月にミーナ津田沼に変わった。
ユニクロがキーテナントとなった。

2011年11月21日、
イオン津田沼ショッピングセンターが、
イオンモール津田沼に変わった。

2013年4月、ダイエー跡のモリシアの向かいに、
「奏の杜forte(フォルテ)」が開業し、
ベルクが核店として入った。

2017年1月31日、西友津田沼パルコ店撤退。
生鮮食品店の集まる「つだぬマルシェ」ができた。

一方、2017年9月5日、
モリシアにイオン傘下のダイエーが入って、
ダイエーモリシア津田沼店として再進出。
「イオンフードスタイル」のバナーを掲げる。

2023年2月28日、津田沼パルコが閉鎖。
ベイシアが津田沼パルコ跡地に、
「Beisia Foods Park」としてオープン。

そして2024年9月29日、
イトーヨーカドー津田沼店閉店。

まだまだ最後ではないけれど、
イオンの勝利だろうか。
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夕方にも顧客が押し寄せた。IMG_6823 (002)

魚売場は閉店セールで皮肉な大繁盛。IMG_6819 (002)

特に寿司は大人気だった。
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本マグロ入り6点盛りの刺身は、
980円と最後のご奉仕。IMG_6820 (002)

午後7時の閉店に向けて、
売り切れた売場には紅白の幕がかけられた。
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有難いことに、
次々に売り切れた。
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7階には特設展示コーナーが設けられた。

歴史と概要の展示。
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年表もつくられた。
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昭和62年の津田沼駅付近の写真。
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開店記念大売り出しの写真。
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店長代理の熊さんのぬいぐるみ。
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子どもたちが隣に座っていた。
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顧客からのメッセージが多数、寄せられた。
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お礼の言葉も集められた。
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セブン&アイのCIではなく、
全部イトーヨーカ堂のハトのマークだった。

さようなら、
津田沼イトーヨーカドー。

ありがとう。

〈結城義晴〉

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