秋真っ只中です。
会社へ行く道すがらの公園。
滑り台。
トキワサンザシ。
赤いのは実、小さな花は白い。
モクセイ科のジャスミン。
茉莉花(マツリカ)という。
茉莉花の名残の花を今朝の秋
〈山口青邨〉
前にも紹介したけれど、
前野隆司著『幸せに働くための30の習慣』
「幸せに生きるために必要な10の習慣」には、
「通勤時に公園を通る」がある。
毎日の通勤時に公園や緑の多い道を通る。
それだけで人は幸せな気持ちになれる。
それを実践している。
さて明日は、
ハロウィン。
イオンモールの「Happy Halloween」
9月27日から10月31日まで。
セブン&アイのアリオの「Happy Halloween」
こちら9月14日(土) から10月31日(木)。
もうすでに定着して、
ショッピングセンターも、
ターミナル店も生活圏店舗も、
それぞれにハロウィンプロモーションを展開する。
サミットは「ハロウィン レストラン」
オーケーは「ハロウィンクッキー」の提案。
ヨークベニマルは「ハロウィンメニュー」の提案。
オーソドックスだ。
店側、小売り企業側が、
本気で楽しむのがいい。
高校の文化祭のノリでやりたい。
反対に商売に徹するのもいい。
それぞれのハロウィン。
それぞれのポジショニング。
さて、日経新聞「中外時評」
「もがくカエル」で運用立国
上級論説委員の藤田和明さんが書いている。
企業の活力について、
株式市場で引き合いに出される寓話。
「ミルクのツボに落ちたカエルたち。
泣いて行動を取らなかったカエルは
沈んでいった」
「ただ1匹はあきらめず、
自分の足で懸命にもがいた。
すると次第にミルクがバターになって固まり、
抜け出ることができた」
藤田論説委員。
「事業の先行きが常に、
晴れ渡っているとは限らない。
どんな行動をとるのか。
もがくカエルの遺伝子を持つ企業こそ
生き延び大きくなってきた」
もがくカエルの寓話。
1980年代末、日米の対比の際に、
この寓話が語られた。
当時は日本勢が世界の市場を席巻していた。
しかしそこから30年あまりの時間が経過して、
日米の道は分かれた。
米国は資本市場の力を生かして、
M&Aや新興企業の育成を図った。
産業の新陳代謝が加速された。
つまりアメリカは、
懸命にもがくカエルだった。
それがGAFAなどテックの巨人を生んだ。
ウォルマートもアマゾンも、
もがくカエルだった。
一方でバブル後、日本は沈んだ。
「いまの日本が再び問われるのは、
そこからの反転にほかならない。
自らの足でもがき、
新たな活力を生み出せるか」
ミルクのツボに落ちて、
もがくカエル。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のカンダタの物語とは、
反対の寓話だ。
新潮文庫でも角川文庫でも読めるし、
青空文庫ならば無料だ。
蜘蛛の糸のカンダタは救われない。
もがくカエルは救われる。
もがげばミルクはバターになるのだから。
ハロウィンへの対応のごとく、
楽しみつつ「もがく」ことができれば、
なお、いいだろう。
楽しめ、苦しめ。
艱難が商人を鍛える。
〈結城義晴〉