結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年01月30日(木曜日)

2025日本惣菜協会賀詞交歓会と惣菜の「Mass Customization」

朝から東京・自由が丘。
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並木道の木々も葉が落ちて「裸木」。
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いつもの花屋。
モンソーフルール。
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花屋のマーチャンダイジングは、
季節感が最大テーマだ。
それが完璧にできている。
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さて、ちょうど1週間前の1月23日の報告。

日本惣菜協会2025年賀詞交歓会。
会場は東京會舘。

私は大阪で万代知識商人大学修了式に出ていた。
だから山本恭広編集長が参加した。

いまや市場規模10兆円を超える中食産業。
産業の中心となる協会は2024年12月時点で、
正会員、賛助会員、協力会員、
合わせて710社となった。

伸びる協会。
市場の伸びがそれを支えている。

私は1995年から、
農林水産省「中食市場動態調査研究会」に参加した。
故田内幸一先生を座長とした専門委員会だった。

田内先生は一橋大学を定年退官して、
日本大学商学部教授に就任されていた。

内食と外食に対して、
中食市場が拡大するとの結論だった。
それがどう成長するのか、
どんな問題が待ち構えているのか。

そんなことを議論した。

この研究会で岩田弘三さんと親しくなった。
ロック・フィールド会長。

それから30年。

中食市場と惣菜マーチャンダイジングは、
想像を超えた発展をした。

中食産業に関しては、
月刊商人舎7月号で特集した。
「惣菜センター革新」
shoninsha_cover

日本惣菜協会専務理事の清水誠三さんには、
11兆円を目前にした中食産業について、
丁寧に語ってもらった。shoninsha2407

フルックスグループ代表の黒田久一さんには、
実務家の視点から惣菜の潮流を語ってもらった。
協会副会長。
202404_frux-kuroda

交歓会会場は東京會舘3階のローズ。sozai_party

開会あいさつは協会会長の平井浩一郎さん。
㈱ヒライの社長。
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熊本県中心に福岡・大分・佐賀の各県で、
弁当・惣菜店137店舗をチェーン展開する。
昨年からのコメ価格の問題に触れつつ、
ますます高まる中食産業の役割の重要性を強調。

祝辞は林芳正官房長官。hayashi

それから斎藤健自由民主党衆議院議員。
農林水産大臣、法務大臣、経済産業大臣を歴任し、
常に協会に関わってきた。
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時期総理と目される政治家までやってきて、
協会への期待の大きさが感じられる。

祝辞のあとは新入会員企業の紹介。newmenber

正会員、賛助会員合わせて35社が登壇して、
1社ずつ紹介された。

乾杯の挨拶はキユーピー㈱社長の高宮満さん。kewpie
「仕事や商品を通じて、
感動を伝えていきましょう」
とてもよかった。

成長産業、伸びる産業には人が集まる。

商人舎の[特集のまえがき]に書いた。

プロセスセンター「是々非々論」
惣菜・デリのイノベーション・ベクトルを整理する
202407_maegaki

――「3S1C」は、
インダストリアリズム(産業化)の、
基本コンセプトであり、
それがチェーンストアに導入された。

単純化(Simplification)、
標準化(Standardization)、
専門化(Specialization)、
そして集中化(Centralization)である。

惣菜やデリカテッセンの
マーチャンダイジングにおいても、
この大原則を崩すことはできない。
崩してはならない。

今回は惣菜の集中化がテーマとなる。
しかし集中化が目的ではない。
それは手段である。

目的はおいしい惣菜を、おいしいままに、
顧客に供与することである。

したがって集中化によって、
おいしさが削がれてしまったら、
集中化は否定されねばならない。
標準化も単純化も専門化も同じである。
「3S1C」そのものが手段なのである――。
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惣菜と中食には、
「マス・カスタマイゼーション」が必須である。

「店舗ごとに、あるいは顧客ごとに
異なるニーズに合った惣菜やデリをつくりつつ、
単品大量に近い生産性を獲得する」

「マス・カスタマイゼーションは、
『トレードオン』の考え方だが、
ここでも困難な課題が浮上している。
しかしそれを可能とすれば、
模倣困難性を体内化できるのだ」

「ベンダーやメーカーから提供される
“キット製品”をバックヤードでひと手間加えて、
見栄えの良い惣菜売場をつくる。
味は他人任せ、売上げも他力本願。
そして同質化の深みにはまっていく。
これは『非』としなければならない」

惣菜で3S1Cを語る時代になった。
それがマーケットの成長を証明している。

ただし膨張であってはならない。

〈結城義晴〉

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