千葉の房総。
稲垣佳伸さんご夫妻と交流。
㈱ドゥ・ハウスの創業者。
1977年4月2日(土)にお会いして、
それからの長い付き合い。
なぜこんなに覚えているかと言えば、
前日の4月1日は私の社会人最初の日だったからだ。
エイプリルフールの日に、
㈱商業界に新入社員として初出社。
翌日の土曜日に休日出勤して、
稲垣さんの実験的な事業を取材した。
上司の編集長は緒方知行さんだった。
1年先輩は高濱則行さんで、
二人で横浜の三ッ沢に出かけた。
それ以来、稲垣さんは大躍進。
故小野貴邦さんとともに、
ドゥ・ハウスを立ち上げて、
その社長、会長として活躍した。
マーケティングの世界では有名な人だ。
月刊商人舎にも原稿を書いていただいた。
[特別寄稿]
聞いてはいけない、お客さまのご意見
こう始まる。
[刺激的なタイトルをつけました。
『神様』のご意見を無視しましょう、
という提言です」
キタンのないネガティブ意見は、
どんどん生産できる。
稲垣さんが主張するのは、
「その商品をほんとうに使っている人の、
ポジティブデータ」
「ポジティブデータとは『体感情報』です。
本当にその商品を使っていなくては、
書けない、言えない情報です」
2018年10月号特集は、
「嘘つき‽!」マーケティング
これも刺激的な特集タイトルだった。
この2018年10月号の、
結城義晴の[Message of October]。
自分の頭で考えろ!
デジタル時代に、
情報があふれる。
膨大なデータが手に入る。
定量調査情報はビッグデータ化する。
定性データもSNSなどから氾濫する。
どちらもデジタル化して、融合するかに見える。
その結果として、
人間の感情や顧客の心理も、
データ化することができると過信する。
そこに嘘が生まれる。
短絡が起こる。
誤謬が生じる。
しかし私たちは記号化された情報を、
素早く、賢く、的確に読み取って、
有益なマーケティングをせねばならない。
そのためには自分の目で見て、
自分の耳で聞く。
そして自分の頭で考える。
それなくしては、
データという間接情報は活かせない。
伝聞情報は使えない。
とりわけ顧客商売のデータ活用は、
最後の最後の最後に、
人間のコミュニケーションが必須となる。
そのうえで自分の頭で考える。
複雑なデータをシンプルな脳で読み解く。
自分の頭で考え続ける。
今日の稲垣さんとの交流の最後は、
君津のいわし亭。
夕方の6時半ごろには、
満席に近い込み方。
知る人ぞ知る、
大人気店だった。
またやりましょう。
さて、ウクライナの停戦。
アメリカとウクライナの両政府が発表。
ウクライナが「30日間の停戦案」を了承。
変な話だが、
トランプはウクライナの姿勢を評価して、
ウクライナへの軍事支援や、
機密情報の共有を再開する。
焦点はロシア側のプーチンの出方となる。
サウジアラビア西部ジッダで、
米ウの高官協議が行われた。
その後、共同声明が発表された。
ゼレンスキー大統領。
「空、海だけでなく、前線全体で、
30日間の完全停戦の提案があった」
「ウクライナはこの提案を受け入れる」
「ウクライナは和平の準備ができている。
ロシアは戦争を終わらせるか、
継続するかの意思を示さなければならない」
「建設的な対話について感謝したい」
米国のルビオ国務長官。
「ボールはいまロシアのコートにある」
ロシア国営通信。
「外務省のザハロワ情報局長は、
数日内に米国側と接触する可能性がある」
ロシアとウクライナが合意すれば、
30日間の停戦を延長できる。
「和平実現のカギは相互主義にある」
一歩、前に進んだ。
少しだけ嬉しいニュースだ。
ネガティブデータはいくらでも、
捏造することができる。
ポジティブ情報を大切にしたい。
世界平和のためにも。
〈結城義晴〉