サンフランシスコでポジショニングの尖がりを学ぶ
サンフランシスコに移動してきて、
夜が明けて、初日。
朝一番で、ダウンタウン。
ブルーボトルコーヒー。
まったくさりげない看板。
落ち着いた店内。
別の空間を提供する。
それがブルーボトル。
グラスカップでいただきました。
それからAmazon Goへ。
サンフランシスコ2号店。
ジャスト・ウォークアウト・ショッピング。
アプリのQRコードをゲートでスキャン。
店内に入ったら、商品をとってくるだけ。
商品を選ぶだけ。
ショッピングバッグを買い占めました。
もちろん1袋99セント払いました。
Amazon Goは体験こそ大事だ。
ダウンタウンからベイブリッジを渡って、
アラメダ島へ。
アラメダショッピングセンター。
なんといっても、
トレーダー・ジョー。
第一エンドはプロテイン。
ニューアイテムコーナーにも、
同じ商品が並ぶ。
いつ、どこにいっても、
トレーダー・ジョーは繁盛している。
自慢の冷凍食品売場。
そしていつ、どの店でも、
デモンストレーションコーナーは、
人が入って試食させている。
店舗専属のアーティストの作品。
素晴らしい。
隣のセーフウェイ。
イースター・リリー。
素晴らしい花売場は、
この店の核部門だ。
その花売場の隣に、
バルク売場が新設された。
そして広大な青果部門。
この店はセーフウェイ全店の中で、
5本の指に入る繁盛店。
パプリカの見事な陳列。
奥主通路沿いに対面の肉と魚の売場。
そして店舗中央にファーマシー。
これも核売場だ。
右サイドの酒売場も改装された。
すっきりと見通しをよくした。
最後にデリカテッセンと、
サンドイッチショップ。
ボアーズヘッドが入る。
セーフウェイとトレーダー・ジョー、
完全なすみわけがなされる。
これこそ未来の競争だ。
互いのポジショニングが明確で、
そのポジショニング競争が展開される。
どちらも物真似はしない。
核店舗の一つがコールズ。
ジュニアデパート業態。
二流ブランドを扱う店だ。
その裏にTJマックス。
こちらはオフプライス業態第一の企業。
そしてダイソー。
ピンク色をコーポレートカラーにして、
ダラーストアのニッチャーを狙う。
だから1.5ドルストア。
アラメダショッピングセンターは、
ライフスタイルセンターだ。
ゆっくりと視察した後は、
ランチ。
インナウトバーガー。
ここで注文して待つと、
すぐに商品が出てくる。
ダブルバーガーとプロテインバーガー。
そしてフライドポテト。
実にうまくて、気分爽快。
インナウトバーガーの作業が、
頭に焼き付いて、
それが爽快感をつくりだす。
腹ごなしが終わったら、
ターゲットへ。
ハッピー・イースターを展開中。
そのイースター商品。
ウォルマートよりも、
格段に上品だ。
アパレルはマネキンを多用。
食品売場はついで買いのために、
コンパクトにまとめる。
ドラッグストアはCVSヘルスに売却。
だから運営はCVSファーマシー。
ターゲットも売場の体制が戻って、
一安心。
ウォルマートがマーケットリーダー、
ターゲットがチャレンジャー。
チャレンジャーが元気でなければ、
面白くない。
そしてバークレーボウル。
オーガニックだけの青果部門。
世界一。
ノンオーガニック青果部門。
こちらも世界一。
圧倒的な品ぞろえ。
選別値入れによって、
多品種の上に多SKU化が図られ、
実に買いやすい売場になっている。
広大な青果部門を俯瞰する。
ミカンをはじめ柑橘類。
鮮魚の品揃えと鮮度も、
サンフランシスコ第一。
ミート部門の対面コーナーも、
青果、鮮魚に劣らない。
惣菜は日本式で、
それがアメリカ人に大人気。
チーズ売場はアメリカ式で、
これももちろん大人気。
たった2店舗だが、
圧倒的な品ぞろえで、
マーケットニッチャーの役目を果たす。
最後にホールフーズマーケット。
ギルマン店はコンパクトな店。
まず青果部門がコンパクト。
しかし賑わいをつくりつつ、
多頻度補充でそれをカバーする。
リンゴや柑橘類は、
レギュラー店並みの品揃え。
チーズ・ワイン売場から、
クラフトビールコーナーへ。
そしてバルクから、
鮮魚と精肉へ。
最後にデリ売場が圧倒的に広がる。
コンパクトな物件に絞り込んだ品ぞろえ。
しかし惣菜デリは手を抜かない。
コーヒーショップも広くて快適。
視察が終わったら、
サンフランシスコを一望。
ゴールデンゲートブリッジで、
全員のハトッピーポーズ。
ホテルに帰って、自室で仕事。
セールスフォースビルが燦然と輝く。
平和堂米国研修第17団。
ダラスで基礎を学び、
サンフランシスコで、
尖がりの応用を学習する。
その目的を存分に果たして、
4日目の研修が終わった。
私も解説の講義をし続けて、
喉がかれた。
それでもまだまだ語りたいことがある。
アメリカの小売業は、
それだけ幅広くて奥が深い。
それに魅了されてしまった結城義晴。
それを伝えるのが天命だとも考える。
幸せなことなのだろう。
有り難い。
(つづきます)
〈結城義晴〉