10月の「食品ロス削減月間」と野中郁次郎の「二項動態の共創」
Everybody! Good Monday!
[2019vol39]
2019年第40週。9月最終週で、
明日から10月。
2019年も4分の3が終了し、
あと3カ月。
そして明日から消費税が10%に上がる。
軽減税率も導入されるし、
キャッシュレス決済によるポイント還元は、
来年6月末まで9カ月間、実施される。
もう、各社各店とも準備万端のはずだ。
食品小売業や食品部門は、
それほどでもなかっただろうが、
この土日曜と今日は、
駆け込み需要への対応に追われた。
しかしこれから3カ月は、
「右往左往すべからず!」
もちろん、年末まで、
無呼吸泳法。
時代小説家・藤沢周平の短編小説。
「必死剣鳥刺し」
自らの命と引き換えに敵を倒す剣法。
商売では命をかけることはないが、
そのくらいの決意で臨む時だ。
朝日新聞の記事。
「常連さんゴメン、もう限界」
――消費増税複雑で老舗続々閉店。
「なじみの酒屋が、ラーメン屋が……。
消費増税を翌日に控えた30日、
長い歴史に幕を下ろす家族経営の店がある。
常連客に支えられてきた小さな店にとって、
軽減税率などへの対応も含め、
増税のコストはあまりに重かった」
千葉県の台風15号被災のあとにも、
廃業する小売りサービス業は多かった。
これは商売で命をとられる事例だ。
しかし廃業しないまでも、
そのくらいの決意で、
これからの3カ月に臨む。
しかし右往左往してはならない。
しかし今回の消費増税は、
店側にとっても顧客側にとっても、
わかりにくい。
そのストレスからは、
顧客を解放してあげよう。
月刊商人舎Webコンテンツ、
月曜朝一の2週間販促企画。
10月の「食品ロス削減月間」を強調する。
令和元年5月31日に公布されたのが、
「食品ロス削減推進法」
それが10月1日から施行される。
そして締めくくりの10月30日は、
「食品ロス削減の日」と定められた。
商人舎流通スーパーニュース。
イオンnews|
食品ロス・使い捨てプラスチックの削減キャンペーン
全国のイオングループ約2000店で、
顧客に食品ロスの削減を呼びかける。
10月は「3R推進月間」でもある。
“3R”とは、
Reduce(リデュース 廃棄物等の発生抑制)
Reuse(リユース 再使用)
Recycle(リサイクル 再生利用)
イオンはこれも全国で、
マイバッグキャンペーンを展開する。
行政とイオンが連動して、
このキャンペーンを展開する。
それは日本列島挙げての展開となる。
消費増税と食品ロス・3R推進。
同時に起こるのが10月である。
今日の午後は東京・大門。
芝大神宮。
脇に「貯金塚」がある。
「根氣根氣
何事も根氣
実篤」
実篤とは白樺派の重鎮、
武者小路実篤のこと。
関東大震災のときの教訓。
時代は変わっているが、
変わらないものもある。
「根氣根氣 何事も根氣」
㈱True Data。
代表取締役社長の米倉裕之さんと、
執行役員の越尾由紀さん。
私もこの会社の非常勤取締役。
3人で語り合った。
詳細は月刊商人舎10月号。
「ビッグデータマーケティング」
実にスリリング。
実にエキサイティング、
実にインタレスティング。
常盤勝美さんもいま、
True Dataの流通気象コンサルタント。
ウェザーMDの本物の第一人者。
月刊商人舎Webコンテンツに、
毎週火曜日に連載を書いてくれている。
好評の「2週間ウェザーMD予報」。
私もTrue Dataで写真撮影。
True Dataに来ると、
その若々しい会社から、
なぜか元気づけられる。
ありがとう。
最後に日経新聞「私の履歴書」。
1カ月間、野中郁次郎先生だった。
今日が最終回。
「最後の一言」
「人間の本質は、デカルトのいう
“我思う、故に我あり”の一人称ではなく、
共感する二人称の行為にある」
「二項対立ではなく、
対立と協調を両立させる
“二項動態”の関係性こそが
創造性の源泉だ」
二項対立でなく、
二項動態。
「他者との出会いを通じた
自在な意味づけ、価値づけのただなかで、
新たなアイデアや概念は湧き出てくる」
「”共創”に手抜きは許されない」
共創は”Co-Creation”
野中郁次郎の研究姿勢は、
生涯を通じて二項動態だった。
「平凡な私は、
自分に欠けるものを持つ人と
“いま・ここ”の文脈で
学際的にペアを組んで対話を重ね、
実践的な経営学の理論化を試みてきた」
高校時代の野中郁次郎は、
簿記3級と珠算3級に落第した。
それを謙虚に「平凡な私」と表現した。
その野中郁次郎だからこそ、
「二項動態」を強調して、
私の履歴書を終わらせた。
「人間の生き方を踏まえながら、
共通善に向かって
知の共創をしない限り、
米国流の経営学は超えられない」
その野中郁次郎も、
カリフォルニア大学バークレー校で学んだ。
ノーベル経済学賞は、
アメリカ合衆国から55人が受賞。
日本人はゼロ。
もちろんこの賞は欧米化が激しい。
米国化といったほうがよい。
米国流経営学を超えるという、
野中郁次郎の意気込みは、
誰もが持ち続けねばならない。
では、みなさんも、
アメリカに学んで、
アメリカに負けるな。
Good Monday!
〈結城義晴〉