平和堂米国研修第18団「調理大会」の競争戦略と教育対策
帰国してみると、
プロ野球の日本シリーズ2019。
大詰め。
とはいっても、
パリーグ2位のソフトバンクが、
セリーグ優勝の巨人に、
あっさりと4連勝。
「4タテ」というが、
これは実力の差を、
まざまざと示したことになる。
ホークスは球団史上初の3年連続日本一。
工藤公康監督は就任5年目で、
3年連続4度目の日本一を獲得。
敗れた巨人の原辰徳監督。
「DH制というので、
相当差をつけられている感じがある。
DH制は使うべきだろうね」
リーグの改革案を口にした。
DHは、
英語でDesignated Hitter、
日本語では「指名打者」。
守備はせず、攻撃のときに、
投手に代わって打つ。
つまり打撃専門の選手。
米国のメジャーリーグでは、
1973年からアメリカンリーグが採用した。
ニューヨークヤンキースや、
ボストンレッドソックス、
アナハイムエンジェルスや、
シアトルマリナーズが、こちら。
当時、ア・リーグは、
過度な投高打低状態にあった。
つまり得点が入らない試合ばかり。
ゲームがつまらなくなって、
12球団のうち9球団が、
年間観客動員数100万人を割った。
そこでDH制を導入。
一方のナショナルリーグは、
指名打者制を採用していない。
こちらはロサンゼルスドジャースや、
サンフランシスコジャイアンツ、
ニューヨークメッツや、
シカゴカブス。
いまではア・リーグも人気がある。
日本ではパリーグがDHを採用、
セリーグが非採用。
両リーグが、
違うシステムを採用するのは、
悪くないと、私は思う。
リーグの特徴が出る。
つまりポジショニングの違い。
メジャーリーグではこの10年、
ワールドシリーズ制覇は、
ナ・リーグとア・リーグが5対5。
つまりDH制の優位は出ていない。
やはり、
負けてからのコメントは、
泣き言。
大の巨人ファン、
糸井重里さん。
「ほぼ日」の巻頭に毎日、
「今日のダーリン」を書いている。
「せっかく4連敗で
日本シリーズを終われたので、
そのあたりのことでも
書こうかと思ったのですが、
書き出して20行ほどすると
後が続かなくなるんです」
これ、泣き言。
「それを、二度ほど繰り返してたのですが、
もういやんなっちゃった」
「巨人、来年に向けてなにをしようなんて、
いちファンの立場ではどうにもならないし、
日照りの夏のように
おろおろ歩こうかと思います」
宮沢賢治を引いて、
やはり泣き言。
さて、今日は朝から川崎。
㈱ロピア社長の福島道夫さんを訪問。
元気いっぱいで、
競争に対する考え方や、
将来の構想を語ってくれた。
来年1月にまた、
アメリカ研修を実施する。
バス2台となる。
これもロピアの競争戦略だし、
教育対策である。
午後は大手町へ。
主治医・田嶼尚子先生の検査と診察。
帰国翌日の検査は、
いつも数字が悪い。
だから今回も、
ちょっと血糖値が高かった。
しかし、ヘモグロビンA1cは「Perfect!」。
中性脂肪の数値もずっと良くなった。
さて、平和堂米国研修第18団。
ダラス2日目の夕方から、
恒例の調理大会。
参加者にはいつも大人気。
この日は朝一番で講義をしてから、
クローガー2フォーマット、
HEBセントラルマーケット、
ホールフーズマーケット、
トレーダー・ジョー、
スプラウツファーマーズマーケット、
トータルワイン&モア、
そしてサムズクラブナウと、
セブン‐イレブン新型店。
9店を駆け巡りながら、
最後のほうで班ごとに買物した。
全体の調理テーマは、
「ハロウィンパーティー」。
調理時間は1時間半。
アットランダムに調理風景を写真紹介。
三人寄れば文殊の知恵。
部屋はすべてキッチン付き。
料理しながらのVサイン。
日本食を狙った。
隠し味もあります。
ハサミも使います。
ピザは丁寧に。
5班はすべて手づくりに挑戦。
パンプキン料理は難しい?
男同士の調理は速い。
ナイフでカット。
バナナは便利です。
いかがでしょう。
いざ、勝負!
くり抜き係は大変です。
出来栄えは食べてから。
フライパン使いはお手の物。
ハンバーグは日米共通。
部屋の机の上で盛り付け。
クローガーのピザです。
そして団長と副団長。
青山健司さんと阪部暢彦さん。
現地コーディネーターの藤森正博さんも調理。
出来上がると会議室に持ち込んで、
テーブルセッティング。
楽しそうだ。
1班のテーマは「お化けのコース」
班長の田中ゆかりさんが、
プレゼンテーション。
すべてクローガーで揃えた。
2班のテーマは「米と味噌」
真ん中の明星憲史さんが説明した。
パエリアは絶品の味だった。
3班は「つくって楽しく、食べて楽しく」
4班は「早仕掛け・早仕舞い」。
結城先生の講義からとったテーマ。
矢部隼人さんがプレゼン。
ちょっと、先生に媚びた?
5班はすべて手づくりで、
テーマは「冒険」。
大西久美さんが説明したが、
すべての料理にネーミングが施された。
手に持つのは「さ迷う魂」
そして6班は「ハロウィンパーティー」
説明が終わってから、
藤森さんの音頭で全員で、
「チアーズ!!」
自分たちの料理を食べて、
それから他の班の料理を試食して、
食べるのは本当に楽しい。
そして結果発表。
まず副団長賞。
音楽が鳴って、
「イッパーン!」
副団長と抱き合って喜ぶのが、
阿知波亮治さん。
春日井宮町店鮮魚主任。
8人と副団長でVサイン。
団長賞はワインが賞品。
「5班ではなくて、
ご飯のニハーン!!」
代表の佐々木雄大さんとVサイン。
ニトリモール枚方店鮮魚主任。
全員で満足そうにVサイン。
そして「結城先生賞」は、ワインが2本。
凄くうまいワインです。
「ゴハーン!!!」
班長の小島英也さんに贈呈。
生鮮食品事業部インストラクター。
人差し指を掲げて、
「イチバーン」と嬉しそう。
最後に総括コメント。
この第18団のテーマは「楽しむ」。
そのひとつがこの調理大会だった。
買物し、調理し、食事するなかで、
アメリカの小売業の良さを、
感じ取り、学び取ってほしい。
店に行って、
見るだけ、聞くだけ。
写真を撮るだけ。
そして真似るために、
何かを盗んでくる。
それでは本当の勉強にはならない。
米国スーパーマーケットは、
便利で、楽しくて、しかも経済的。
そしてそれぞれのチェーンの違いがある。
ポジショニングの差異がある。
調理のために買うという行為がなければ、
それがわからないし、
本当の学習にはならない。
今年も最高の楽しみ方ができた。
最高の勉強ができた。
この楽しむことや学ぶことこそが、
日本に帰ってからの競争戦略となり、
将来のための教育政策となる。
〈結城義晴〉