車中講義「イノベーション原理」と石原靖曠対談「商業近代化の本質」
昨日の18日(月曜日)に、
サンフランシスコから帰国。
昨年の11月は3都市を訪れた。
ニューヨークからサンフランシスコ、
サンフランシスコからホノルル。
3段階で研修旅行をコーディネートした。
ニューヨークは万代ドライデイリー会、
サンフランシスコは万代知識商人大学、
ホノルルは商人舎ビギナーズコース。
今年はそのうちの万代大学だけにした。
ビギナーズコースは9月開催に戻した。
ちょっと楽ができたか。
現地時間で昨日の朝。
ホリデーインゲートウェイ26階の自室。
朝日に染まる桑港市街が見える。
右手を覗くとサンフランシスコ湾。
木々とビルの間に、
ゴールデンゲートブリッジ。
昨日は霧に隠れていた。
ホテルの部屋から左手に目を移すと、
ツインピークス。
頂上からの景色は昨日、紹介した。
美しいサンフランシスコ。
お別れだ。
朝8時に集合して、リムジンバス。
いつものように空港までの時間に、
最後の最後の講義。
テーマは「イノベーション」
日本に帰ってからの毎日の仕事は、
イノベーションを興すこと。
その意味は、
「新しい、より大きな幸せを生み出すこと」
このドラッカー先生の定義は素晴らしい。
そして「イノベーションの原理」は5つある。
第一は、機会を徹底して分析する。
そのためにSWOT分析は有効だ。
第二は、自分の目と耳で確認する。
他人の目と耳を信用してはならない。
自分の五感で知覚すること。
そして次の3点が重要だ。
第三は、焦点を絞り、単純なものにする。
第四は、小さくスタートする。
第五は、最初からトップの座を狙う。
シンプルにして、小さく始める。
しかし大きな志を持つ。
着眼大局、着手小局。
ドラッカー先生は東洋哲学を知っている。
日曜日の早朝だから、
フリーウェイは空いていて、
すぐにサンフランシスコ国際空港。
手続きを済ませてから、
添乗の佐藤公彦さんが、
的確に帰国の注意点をレクチャー。
そして最後の全員写真。
カリスマ添乗員の佐藤さんと握手。
昨年のニューヨークからホノルルまで、
ずっと同行してくれたし、
私の研修ではいつもお世話になる。
第4期生と佐藤さんは関西国際空港へ。
私は成田国際空港へ。
乗り込んで空港ビルを眺める。
長いながい滑走路。
飛び上がると、
サンフランシスコの街が見える。
そして太平洋上へ。
機外はずっと昼間。
インターネットをつないで、
商人舎流通スーパーニュースなどを、
チェックしたり、書き直したり。
映画も3本、観た。
とくに『グリーンブック』は良かった。
行きの機内で見た映画は
『イエスタデイ』。
これも凄く良かった。
10時間ほどで日本列島。
九十九里浜。
霞ヶ浦。
そして成田国際空港の上空。
かつて三里塚闘争が展開された。
あれはいったい何だったのだろうか。
1977年5月5日、新東京国際空港の開港。
私は㈱商業界に入社したばかりだった。
一夜明けて今日は、
横浜商人舎オフィス。
午後2時、
石原靖曠先生来社。
スペシャリティ研究所所長。
御年84歳。
現役最高のコンサルタントで、
長老中の長老。
10月にもロサンゼルスを訪れ、
そのあと車を飛ばして、
オレゴン州に足を伸ばされたとか。
「僕は人口3000人くらいの街が
好きなんです」
凄い。
そのアメリカ流通業をはじめ、
日本のチェーンストアの進化について、
2時間近くもお話を伺った。
ものすごく若くて、
その若さの秘訣を聞いたら、
「アメリカに行くと若返ります」とのこと。
見倣いたい。
小売業の近代化の本質、
そして現代化のビジョンに関して、
貴重な対論だった。
心から感謝しつつ、
月刊商人舎11月号で詳報しよう。
ありがとうございました。
〈結城義晴〉