マンハッタン「グランドゼロ」の祈ろう! 変わろう!
Everybody! Good Monday!
[2020vol③]
2020年第4週。
今日は二十四節気の「大寒」。
といってもニューヨークでは、
今日から「大寒」だという感じはしない。
ずっと寒い。
ロピアNYC研修。
その最終日。
朝7時半からセミナー。
一番最初はいつも、
ロピアのモットーと七大用語の唱和。
唱和リード役は杉山優作さん。
流山店鮮魚チーフ。
夕食レストランコンテストの表彰と、
結城義晴の総括講義を終えて、
最後の視察と帰国。
65人の参加であるから、
今日もバスは2台。
私は2号車に乗って、
車中講義。
それでも最終日だから、
観光の要素もふんだんに盛り込む。
まず、マンハッタン島を南に下って、
ウォルストリート。
世界の株式と経済を動かすところ。
その通りにジョージ・ワシントン像。
そのまえで記念写真。
それから歩き続けて、
あの9・11のグランドゼロへ。
私はここに来ると、
いつも心の中で祈る。
ウェストフィールドトレードセンター。
ウェストフィールドは、
オーストラリアのディベロッパー企業。
オーストラリアに36カ所、
ニュージーランドに6カ所。
アメリカに33カ所、
そしてイギリスに2カ所。
この物件は2016年8月16日にオープン。
3階にイータリーがある。
このEATALYは、
マンハッタンの2号店。
サブタイトルは、
“World peace means a peace of bread.”
「世界平和はパンによって保たれている」
第31代大統領フーヴァーのことば。
入り口を入るとワインバー。
右手はイタリアの八百屋。
八百屋の横にベジタブルレストラン。
イータリーのことを、
創業者オスカー・ファリネッティは言う。
「市場であり、食堂であり、学校である」
盛大に「ポップアップセール」を展開。
イタリア各地のチーズを集めたコーナー。
その奥にモッツァレラチーズの製造所。
ミートや加工肉の対面売場。
隣がシーフードの対面コーナー。
ぐるっと回りこむと、
金の窯を2基備えたピザレストラン。
この店のレイアウト構造の特徴を、
分析的に説明した。
ウェストフィールドの隣のビルに、
最新のAmazon Go。
すごいスピードで出店している。
全員がアプリをダウンロードしていて、
このゲートにQRコードをかざして入店する。
レジのないコンビニエンスストア。
天井のカメラやセンサーの数が、
ずいぶん減った。
顧客認識のデータ量が格段に増えてきて、
AIの人を見分ける能力が、
飛躍的に高まったからだと思う。
新しいコーナーが2つ。
第1がこのジュース売場。
さらにコーヒーをカップで飲める。
Amazon Goも常に変化している。
天井のカメラは本当に減った。
出店のための投資額が軽くなっている。
イートインコーナーも、
広くて見晴らしがよくなった。
次にオキュラス。
テロの犠牲者を慰霊する建物。
鉄道や地下鉄の駅につながっている。
大きな鳥が羽を広げた姿。
このエリアの写真が横断幕になっている。
まだまだ開発は続けられる。
ワンワールドトレードセンター。
その前に鎮魂のプールが2つ。
私たちは道路の向こうへ向かう。
ブルックフィールドプレース。
モールは天井がガラス張りで、
ワンワールドトレードセンターが見える。
ハドソン川寄りの屋外には、
アイススケートリンク。
そしてこのモールの核は、
1階のル・ディストリクトと、
2階のハドソンイーツ。
ル・ディストリクトは、
フランスの食のイータリー版。
イタリア、フランス、そしてスペイン。
このマンハッタンにイータリー化現象が、
巻き起こっている。
食堂であり、市場である。
フランス製のキッチン用ファブリクス。
そしてフランスの八百屋。
スーパーマーケット機能を持つから、
グロサリーも美しく陳列されている。
ル・ディストリクトの視察を終えて、
ハドソンイーツでランチ。
私たちはお弁当の丼屋へ。
ディッグ・イン。
ボウルにご飯を敷き、
その上にメインとサブ2種類の、
家庭料理が選べる。
アメリカの復活の意気込みが、
このグランドゼロのエリアにはある。
その後、バッテリーパークへ。
自由の女神を背景に写真。
みんな元気に、「エイ、エイ、オー!」
最後にバスのマイクで、
高木さんがメッセージ。
「ロピアは変わっていきます」
そのままジョンFケネディ空港にチェックイン。
ロピア取締役管理本部長の内田貴之さんと、
藤森正博さん、浅野秀二先生。
お世話になりました。
ケネディ空港に日が沈んでいく。
夕方5時の出発。
ニューヨークの上空。
フライトは13時間。
ANAの機内食ディナーを食べ、
シャンパンと赤ワインを飲みながら、
映画を楽しんで、それから仕事。
そしてゆっくりと眠った。
羽田空港国際線ターミナルに到着。
もう午後9時を回っていたが、
日本はずいぶん暖かい気がした。
11日間のアメリカの旅が終わった。
サンフランシスコを巡ったのが、
ずいぶん前のような気がする。
1月も20日の大寒となったが、
その1月の半分以上をアメリカで過ごした。
最後に月刊商人舎 2019年12月から、
[Message of December]
変わろう! 祈ろう!
変わるものを
変えられる勇気を、
変わらぬものを
受けいれる心の静けさを、
それらを見わける英知を、
お与えください。
世界中に広がった短い言葉。
ラインホールド・ニーバーの「祈り」。
朝に、夕に、人々は祈る。
変える勇気を振り絞った挙句、
変わらぬものを悟ったあとで、
しずかに自分に言い聞かせる。
2020年からの10年。
ため息が出るほどのNext Decade。
予想もつかない展開。
驚くほどのスピード。
途方もない変化。
それらへの恐怖。
しかし、自ら変わるしか、
ほかに道はない。
自分が変わらねば仲間は変わらない。
自分が変わらねば職場は変わらない。
自分が変わらねば店は変わらない。
自分が変わらねば会社は変わらない。
朝に、夕に、
しずかに祈ろう。
勇気を振り絞って、
変わる努力をしたうえで、
変わらぬものを受けいれる。
その英知が与えられるまで。
変わるものを
変えられる勇気を、
変わらぬものを
受けいれる心の静けさを、
それらを見わける英知を、
お与えください。
では、みなさん、今週も、
Good Monday!
〈結城義晴〉