ドンキ吉田直樹/ヤオコー川野幸夫/サム・ウォルトンの「個店経営」
Everybody! Good Monday!
[2020vol⑧]
2020年第9週にして、
2月最終週。
今日は月曜日の振り替え休日。
今年はオリンピックイヤーで、
うるう年。
2月の29日が1日分多い。
顧客は1日分、得した気分になっている。
その1日分の割得(わりどく)気分を、
「お手伝い」して盛り上げる。
昨日、このブログに書いた、
故大平正芳首相の言葉。
「お手伝いの役割を超えてはならない」
よろしく。
月刊商人舎webコンテンツ。
月曜朝一・2週間販促企画。
新型コロナ肺炎ウイルスの感染拡大。
感染者の数が日に日に増える。
厚生労働省が昨日の2月23日(日)に発表。
札幌市、名古屋市、千葉県、北海道で、
12名が感染症の患者と認定され、
国内感染者は144名。
患者125名、無症状病原体保有者16名、陽性確定3名。
「持病のある高齢者が
重篤な肺炎になるとされているが、
北海道の20歳の女性が重篤化した」
比較する意味もないが、
韓国の方が実はひどい。
やはり昨日の段階で、
感染者が602人、死者は6人。
「こうした報道が増えるたびに、
地域における消費活動が影響を受ける。
一方、感染者が発表されていない県では、
意外に落ちついたもの」
「マスク不足も深刻だ」
新型コロナウィルスの上に、
花粉症対策の本番がやってきた。
日経新聞「ニュース一言」
㈱PPIH社長の吉田直樹さん登場。
ドン・キホーテを展開する、
パン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングス。
〈㈱PPIHホームページより〉
「日本の小売業をとりまく環境は
人口動態や構造の変化で
厳しくなることはあっても、
その逆はない」
「収縮するマーケットで
最後まで立ち続ける
“究極の勝ち組”を目指す」
究極の勝ち組。
ドン・キホーテはもともと、
仕入れや値付けの権限を
現場に委ねる「個店経営」で、
成長を続ける。
吉田さん。
「現場が戦う環境を
側面から支援する」
そこで「人材育成やデジタル化推進」に意欲を示す。
創業者の安田隆夫さんは、
ずっと言い続けている。
「チェーンストア理論の反対をやればいい」
だから「個店経営」
㈱ヤオコー会長の川野幸夫さんは、
「全員参加型個店経営」を標榜する。
月刊商人舎2015年9月号[総力特集]
YAOKO-Innovations
その特集の総括インタービュー。
川野幸夫さんが語る
「全員参加型個店経営」理論の真髄
「ヤオコーだって昔は本部主導型でした。
人材が少なかったから、
ああやれ、こうやれと
指示命令で経営をしてきました」
「第1次中期経営計画の前あたりから、
少しずつ個店経営的になっていき、
パートナーさんにもできるだけ
売場づくりに参画してもらおうとする
機運が盛り上がってきました」
「実際にパートナーさんの
裁量を増やしたときに、
“言われたことを言われた通りにやるから
パートなんです、こんな難しい仕事は
私には無理です”と言って
去って行った人たちもいました」
「でも残ってくれた方たちは、
やりがいを感じて働いてくれました」
「新店をつくるときには
募集の段階で仕事の内容を明示して
ミスマッチを防ぐようにしています」
「パートナーさんたちの働き方は、
“全員参加の商売”から、
今や”全員参加の経営”になっています」
「自分たちの部門の数字がわかっていて、
例えば一所懸命やっているのに
どうして赤字になるのか、
どうやったら黒字になるかを
相談しながら仕事をしています」
「私はヤオコーのパートナーさんたちは
日本一だと胸を張れます」
ヤオコーは全員参加の個店経営である。
[特別対談]
石原靖曠×結城義晴
日米チェーンストアの「賢者は歴史に学ぶ」
石原先生の発言。
ウォルマートの創業者サム・ウォルトン。
1980年代半ばに「標準化」を説明している。
「標準化を70%しなくてはいけない。
しかし、標準化だけすればいい、
というわけではない」
「必ず”地域対応”をしなくてはいけない。
その地域対応は20%くらいの割合になる」
「そうすると残りはあと10%で、
その半分くらいは”個店対応”になる」
「その先に何があるかというと、
それは”個人対応”だ」
ウォルマートは1988年に、
スーパーセンターを始めた。
そのころからサムは言い始めた。
標準化7割、
地域対応2割、
個店対応1割、
個人対応1割。
私はこの比率が絶対だとは思わない。
ドン・キホーテの個店経営の比率、
ヤオコーの個店経営の割合。
それぞれだ。
この標準化と地域対応、
個店対応と個人対応の塩梅こそが、
それぞれの「ポジショニング戦略」である。
しかし「個店経営」においてこそ、
本部は「お手伝いの役割」を、
超えてはならない」
まさに大平正芳だ。
政治家は国民の、
商人は顧客の、
本部は店舗の、
「お手伝い」である。
その役割を超えてはならない。
では、みなさん。
今週も、お手伝い。
Good Monday!
〈結城義晴〉