商人舎3月号「制度疲労」と臨時休校による「余剰牛乳緊急販売」
月刊商人舎3月号発刊!
通巻83号。
このメディアの特長は「1特集主義」。
毎月、1冊ずつ単行本を書くように編集して、
83冊目となります。
しかし今号は違う。
ひとつの特別企画とひとつの特集。
[特別企画]
小型化、進む。
Urban Compact Super-Marketingを展望する
[特集]
あなたの会社、制度疲労!?
その「真因」、「処方箋」、「情報の民主化」
そして新型コロナに対するひとつの主張。
[Message of March]
ペストと新型コロナに思う
それらを表現しているのが、
[Cover Message]
「天災というものは、事実、ざらにあることであるが、しかし、そいつがこっちの頭上に降りかかってきたときは、容易に天災とは信じられない。この世には、戦争と同じくらいの数のペストがあった。しかも、ペストや戦争がやってきたとき、人々はいつも同じくらい無用意な状態にあった。」(アルベール・カミュ『ペスト』宮崎嶺雄訳より)――新型コロナウィルス禍。人災によって広まった。中国が、韓国が、そして日本国が、イタリアが。世界が。その政府や行政が。人類が。制度疲労を起こしていた。あなたの会社も、あなたの店も、あなたの組織も。日本のチェーンストアも。一方で、この新型肺炎の影響で「巣ごもり消費」が顕在化し、eコマースは伸びに伸びた。同時にスーパーマーケットやドラッグストアも。コンビニ組織の制度疲労によって、コンビニ業態一人勝ちではなくなった。そこにUrban Compact Super-Marketingの可能性が展望された――。
ところで㈱商人舎は、
明日からテレワークになりました。
もちろん新型コロナウィルスへの対策です。
各自が自分の裁量で、
自宅で仕事をします。
パソコンと通信環境があれば、
各自の業務はほぼつつがなく進みます。
ただしオフィスには必ず誰かがおります。
電話もファックスも、もちろんメールも、
どしどしお寄せください。
ご面会の皆様は、
事前にお知らせください。
いまのところ、
今月いっぱいを目途にしていますが、
月末の月刊誌入稿期間は、
出社することになります。
とはいっても私自身は、
出張や外出が多くて、
オフィスにいる時間はもともと少ないので、
テレワークといっても、
いつもとさほど変わりません。
よろしくお願いします。
さて、
商人舎流通SuperNews。
牛乳の話題が次々に出てきている。
2月27日(木)、
安倍晋三首相が突然、
全国の学校の臨時休業を要請。
小学校・中学校・高校、特別支援学校を対象に、
3月2日から春休みまで臨時休校する。
すると供給先がなくなって困ってくるのが、
給食向け食材提供業者、
そして牛乳を扱う酪農家。
そこで一番乗りは、
先週火曜日のひな祭りの3月3日に発表。
ローソンnews|
新型肺炎対応で牛乳関連商品値下げと学童昼食サポート
ニュースリリースの発信は早かったが、
実施は3月9日(火)から20日(金)まで。
同社のMACHI cafe「ホットミルク」は、
国内の生乳を使用している。
これを半額の税込65円で販売する。
「カフェラテM」は30円引の税込120円。
それ以外に学童保育の昼食サポートは、
おにぎり合計3万個を無償提供。
しかし現時点で33万個の申し込みがある。
凄い。
先週金曜日の3月5日にはeコマース。
オイシックスnews|
酪農家支援を支援、学校給食用牛乳を3割引で緊急発売
続けて昨日のニュース、
オイシックスnews|
学校給食用余剰牛乳の3割引き販売好調で追加販売へ
オイシックス・ラ・大地(株)の「Oisix」。
3月5日(木)からネット上に、
「牛乳支援コーナー」を開設。
まず三重県の「鈴鹿山麓牛乳」1ℓパックを、
標準売価282円(税抜き)の30%割引で緊急販売。
197円。
実施期間は、
3月5日(木)10:00から、
4月2日(木)9:59終了の予定だったが、
1週間分の予定数量が2時間で完売。
これを受けて、追加発注を行い、
3月6日(金)から支援をさらに強化。
今日は、
フジnews|
酪農家支援のため学校給食用牛乳200㎖を6県89店舗で販売
バローnews|
学校給食用牛乳を販売/一斉休校の影響下の地元生産者を支援
いずれも趣旨は同じ。
バローは3月7日(土)からの4日間限定販売。
1日2400本(200ケース)、
4日間合計9600本(800ケース)。
フジは3月11日(水)から4月5日(日)まで。
学校給食用牛乳200mlサイズを、
税込み62円で販売。
四国4県と広島・山口の6県89店舗。
全国のローカルチェーンでも、
同じ取り組みは進んでいるだろう。
コンビニのローソンが一番早くて、
次が宅配のオイシックス。
そしてリージョナルチェーン。
実行したことも素晴らしいが、
いち早く発表することも大事だ。
この行動力と迅速性。
全員のそれではない。
バイヤーでも商品部長でも、
社長、専務でも。
店長やチーフが言い始めてもいい。
その声が起こらない企業は、
制度疲労を起こしている。
あなたの会社、制度疲労!?
解決のヒントは、
月刊商人舎3月号。
〈結城義晴〉